ドラマ「いつかこの雨がやむ日まで」最終回の結末ネタバレ(後半に最終回ネタバレ内容を追記済)を公開しています。
見逃してしまった人や、あまり興味はないが内容や結末が気になる人もいるだろう。
ここではキャストに始まり、ストーリーのあらすじと最終回における結末のネタバレを公開するので参考になればと思う。
ちなみにドラマ「いつかこの雨がやむ日まで」はフジテレビ系列で放送されるので、ドラマのストーリー1話~最終回まで 「FOD(フジテレビオンデマンド)」で配信されている。
今なら初回登録後、1ヶ月間無料というお試し期間付きなので、見逃しまった人もタダで視聴することが可能となっている。
FOD登録はこちらから
いつかこの雨がやむ日まで
まずはじめにドラマのキャストを紹介しよう。
役/キャスト
- 北園 ひかり/渡辺麻友
- 谷川 和也/堀井新太
- 天竺 要/ 吹越満
- 三上 沙耶/筧美和子
- 天竺 芽衣/宮澤エマ
- 矢吹 千尋/星野真里
- 矢吹 麻美/三倉茉奈
- 花田 舞子/紺野まひる
- キャバクラの店長/斉藤慎二
- 森村 國彦/桐山漣
- 剛田 仁志/木村祐一
- 北園 由布子/斉藤由貴
人物相関図
以上がキャストとなる。
ストーリー
ドラマのキャストを紹介したので、次に物語のあらすじを見ていこう。
森村ひかりは、ミュージカル女優を夢見る天真爛漫な女の子でした。
しかし、親しくしていたミュージカル女優が殺害される事件が起き、事態は一変します。
逮捕されたのは殺された女優の恋人でひかりの兄。
加害者の家族となったひかりは逃げるように故郷を去ることになります。
苗字も母方の姓に変え、北園ひかり(渡辺麻友)となって――
それから15年――世の中の残酷な敵意にさらされ続けたひかり。
唯一の救いは追い続けていたミュージカル女優の夢でした。
そんなひかりの元に、兄の出所の情報が入ります。
全てを壊した兄に決別を告げに行くひかり。
そこで兄は思わぬ言葉を発します。
「俺は無実だ……」
15年の時を経てあぶり出されるそれぞれの罪と秘密、そして愛……
そんな中、ある男と再会するひかり。
それは現場から逃走する兄を目撃し逮捕に至らしめた男、
そして、かつて“ある約束”を交わした幼馴染の谷川和也(堀井新太)でした。
人は、誰しも狂気を抱えています。
それは愛のためであり、夢のためであり、守るべき自己のためでもあります。
ひかりもまた愛に苦しみ、狂気に堕ちていくことに……!?
真実は何か?
ひかりに救いは訪れるのか!?
慟哭のラストまでノンストップでお届けします!
世の中は不条理に満ち溢れている――
それでも、ひとすじの光があれば生きていける――
謎が謎を呼ぶオリジナルラブサスペンス!
引用元:東海公式サイト/いつかこの雨がやむ日まで
あらすじ
美しい湖のほとり。
胸をナイフで刺された女性の死体が横たわっている。
そのかたわらには、ただ茫然と死体を見つめたまま立ち尽くす、少年の姿があった…。
場末のキャバクラ。
泥酔した客を笑顔で見送る、1人のキャバクラ嬢。
客が去ると、すっと笑顔を消し、冷ややかな表情に変わる。
彼女は北園ひかり(渡辺麻友)。
15年前、兄の國彦(桐山漣)が恋人のミュージカル女優・麻美(三倉茉奈)を殺害して逮捕され、それ以来ひかりの人生は一変してしまった。
事件のせいで仕事がなくなった父は多額の借金を残して他界。
精神的に不安定な母の由布子(斉藤由貴)を支えながら、ひかりは“殺人犯の妹”として息をひそめるようにずっと生きてきた。
ひかりの唯一の心の支えは、ギリギリの生活の中で今も追い続けている、ミュージカル女優になるという夢――ただそれだけだった。
演出家・天竺要(吹越満)や看板女優の花田舞子(紺野まひる)が所属する「劇団ウミヘビ」で稽古に励んでいる時だけが、ひかりが現実を忘れられる瞬間だった。
そんなある日、ひかりは幼馴染の谷川和也(堀井新太)と再会する。
和也は実家の料亭『たにがわ』で、板前として働いていた。
老舗料亭の後継ぎとして父親からも期待され、恋人・沙耶(筧美和子)とは結婚を前提に付き合っていた。
順風満帆な日々。
犯罪者の家族の自分とは住む世界が違う……和也との再会で、ひかりは自分の暗い未来を突きつけられる。
そんな中、兄・國彦の出所が決まる。
弁護士から連絡を受けたひかりは刑務所の外で國彦を待ち受けた。
迎えにきたのではなく、別れを告げるために。
しかし、ひかりはそこで國彦から衝撃の告白を受ける。
「俺は麻美を殺していない」
兄の言葉が信じられないひかり。
だとしたら何故兄は15年もの間、無実を訴えなかったのか。
しかし、國彦はそれ以上は口を閉ざし、行方をくらましてしまう。
一方、和也はひかりが15年もの間、抱えてきた苦しみを感じていた。
自分に何かできることはないのか……ひかりを救おうと動き出す和也。
しかし、その思いもむなしく、劇団で新たな事件が起きてしまい――!
引用元:東海公式サイト/いつかこの雨がやむ日まで
結末ネタバレ
ここからはドラマ「いつかこの雨がやむ日まで」最終回の結末ネタバレを公開しています。
このドラマは原作のないオリジナル脚本でストーリーが展開していく物語となるため、現段階で結末は予想となる。
主人公である北園ひかりの不幸を描いたドラマとなるようだが、ドラマのタイトル通り「いつかこの雨(不幸)がやむ日まで(終わりを迎え幸せが来る日まで)」と捉えられるので、おそらくひかりが襲いかかる困難や不幸に立ち向かい「諦めずに頑張って生きていれば、幸せになるチャンスは誰にでも訪れる」ということを伝えたい作品になるのだと考えられる。
ひかりに襲いかかる事柄はいくつもある…その中のキーワードとしては「復讐・秘密・嫉妬・嘘・恨み・冤罪・謎」ととても多いが、ひかりはその困難すべてに立ち向かっていくことになる。
しかし、ひかりは兄の冤罪も晴れ15年間苦しんできた「犯罪者の妹」という苦しみからも抜け、最後には夢を叶えミュージカル女優として羽ばたき、心から笑顔になったひかりの姿を見ることができるのだろう。
あともう一点挙げるとすればドラマの内容が「ラブサスペンス」となっているので、ひかりの幼馴染・谷川和也との恋愛も上手くいって恋人関係になるのだと思う。
ネタバレ追記
雨の中、湖のほとりで一人のミュージカル女優・矢吹麻美がナイフで刺殺されてしまう…麻美のお腹の中には新しい命も宿っていたという。
犯人として捕まったのは料亭「たにがわ」で板前修行中の麻美の恋人・森村國彦だ。
そして、その非難の声は殺人犯として有罪判決を受けた國彦の家族たち日にまで及んでしまう…國彦の妹・森村ひかりもまた「殺人犯の妹」として人生を不幸のどん底に落とされてしまった一人。
そんな事件が起きてから15年の月日が経とうとしていた…現在ひかりは森村ひかりから母・北園由布子の性を名乗り、北園ひかりとして母と二人で貧乏暮らしをしていた。
ひかりの母・由布子はひかりが高校時代に精神を病み引きこもり状態になってしまってから、ひかりが外で働きながら(キャバクラ嬢として)生活をなんとか切り盛りしている状態…それでも大好きなミュージカルをしている時だけは、その苦しい現実を唯一忘れられことができる。
ひかりがミュージカルと出会いミュージカル女優への夢を抱くきっかけになった憧れの女性が、兄・國彦の交際相手だった麻美だった…そしてひかりもまた、麻美が所属していた劇団「ウミヘビ」のミュージカル女優として羽ばたこうとしていた。
しかし、ひかりはこんな不幸な生活をしなければいけない状況を作り出した、國彦のことを今でも恨んでいた…そんな時、ひかりに「お兄様の出所日が決まりました」という連絡が担当弁護士から入る。
谷川和也はひかりとは幼なじみで当時は森村家にもよく出入りをし、國彦にも優しくされていた…しかし麻美の刺殺体の第一発見者だったのも和也で、その和也が「湖(殺害現場)から國彦さんが出てくるのを見た」という証言もあり、國彦は「殺人犯」として逮捕されたのだった。
そんな和也も料亭「たにがわ」の息子だったこともあり、現在は板前として修行中の身で将来は有望…しかも三上沙耶という銀行役員の娘と交際中で、人生は順調そのもの。
そうしていると和也はふと昔のことが気になり当時森村家があった場所を訪れる…がもちろん貧乏暮らしをしているひかり達は、狭いボロアパートに引っ越している。
さらに和也は当時ひかりとよく遊んでいた思い出の場所に行くと、そこに偶然ひかりも来ていて再会を果たす…しかしひかりは「あなたが知ってる森村ひかりは、もういない」と和也ことをぞんざいに扱いその場を後にした。
後日、ひかりは出所してきた國彦と会うのだった…ひかりは國彦に「母の心が病んでしまっているから、家には帰って来ないで」と伝えるためだ。
すると國彦も一つだけ伝えたいことがあると言う…それは「俺は無実だ…麻美を殺してない」とひかりに衝撃の事実を告げると、走ってその場を去っていく。
その後、國彦は行方をくらましてしまった…ひかりはミュージカル女優として憧れの存在だった麻美のことや、これまでの苦労の道のりを考え國彦の言葉に「どういうこと?」と頭の中は混乱状態になってしまうが、ミュージカルの唄を歌うことでをその悩みさえも忘却の彼方へ吹き飛ばしてしまうのだった。
ひかりが所属している劇団「ウミヘビ」では天才肌の演出家・天竺要が運営していて、15年前にも麻美の才能に気づいた天竺がヒロイン役に抜擢するが、麻美は体調不良により降板してしまう。
その代役で主演を務めたのが、劇団「ウミヘビ」での看板女優でもある花田舞子だった…以来、劇団ではトップに君臨し続けてきたが栄光の演目を演じたのは15年も前の話で、最近は声の衰えなどに悩んでいる…それでも舞台にすべてを捧げ主役への思いは誰よりも強い女性でもある。
そんな劇団「ウミヘビ」では、麻美がジュリエットを務めるはずだった「ロミオとジュリエット」の千秋楽で麻美が殺されてしまう事件が起こって以来、封印されていた演目だった。
そうしていると天竺が次の演目を「ロミオとジュリエット」に決めたと言う…劇団員たちはざわつくが、天竺はジュリエット役はまだ未定だという。
舞子は天竺に劇団のナンバー2と称される、天竺要の娘・芽衣にジュリエット役を取られてしまうのではと挙動不審になってしまい、そんな舞子は天竺にジュリエット役について言い寄るが「まだ決めていない…今から考える」と突っぱねられてしまい、舞子はとあるBARで一人でやけ酒をしていた。
そんな舞子のあとを追いかけていた人物がいた…それは出所したばかりのひかりの兄・國彦だ。
和也はひょんなことから、ひかりが貧乏生活を送っていることを知り「もしかしたら…自分のせいなのかもしれない」と自問自答を繰り返し、せめてもの償いをしたいと考えひかりと母・由布子が暮らしているボロアパートの家賃が滞納されていると知った和也は、その家賃3ヶ月分を立て替えた。
しかし、ひかりにもプライドはある…働いているキャバクラの店長に「給料の前借り」を頭を下げお願いし、なんとかお金を作り和也のもとへ返しに行き「家賃、立て替えてくれなんて頼んだ覚えない…あなたには関係ない!」と怒りを露にしてその場を去ろうとする。
和也はそんなひかりを引き止め「俺はただ、少しでも力になりたくて」と話すが、ひかりにも和也の証言もあり「兄が殺人犯」となり、15年間の血を流すような苦労には特別な思いがあるようで「気安く力になりたいなんて言わないで…もう二度と、会うことはないから」と和也に告げる。
そのままひかりは劇団「ウミヘビ」のスタジオへ向かうと、そこには頭から血を流した舞子が倒れていた…そして、舞子は謎の死を遂げるのだった。
その後、警察が検証をすると舞子の体内から大量のアルコールが検出されたことにより、スタジオの高い場所からの「転落死」で事故死として処理されてしまう。
しかし15年前の事件を担当した刑事・剛田仁志だけは違う見解を示していた…そんな剛田がひかりの前に現れ「また劇団で人が殺された…果たして15年前の事件は本当に彼(國彦)が犯人だったのか…俺はただ真実が知りたいだけ」と意味深なことを話すと、その場を去ってしまった。
和也はひかりのことを心に募らせながらも、恋人である沙耶とのデートをしていた…するとそのデート最中に偶然キャバ嬢として働くひかりと遭遇し、手を繋いでいた沙耶の手を離すのだ。
そしてひかりに思わず声をかけてしまう和也だったが、ひかりは営業用の笑顔で軽くあしらい逃げるように店に戻ってしまう…ひかりの15年間の苦しみを改めて感じる和也だったが、そんな和也に沙耶は「二人でいるときは私のことだけ見て」とキスをする。
、翌朝、和也は劇団「ウミヘビ」の女優(舞子)が死んだこと、そしてその中でひかりも劇団「ウミヘビ」に所属していることを知る…ひかりは「ミュージカル女優になる」という夢を諦めていないで頑張っていることで、和也は胸が苦しくなってしまう。
そんな和也の前に國彦が突然現れ「もう少しで真実にたどり着く…15年前のあの日、お前が見たことをすべて教えてほしい。もちろん覚えている限りで良い」と頼まれた。
國彦の言葉に、当時のことを思い出そうとする和也は「國彦さんが雨の中横切っていって、麻美さんのところに行くと麻美さんはすでにナイフで胸を一突きにされ倒れていました」と警察に証言した通り、國彦が犯人としか考えられない状況を話す。
ここで國彦が「ありがとう。立派に板前になれよ…それとひかりを頼む」と言い残し行ってしまった。
劇団「ウミヘビ」では舞子の一件もあり劇団員たちも動揺を広げる…当然、予定していた公演も中止かと思われたが、演出家の天竺は「ロミオとジュリエット」の続行を決める。

天竺の復活をかけた大舞台である「ロミオとジュリエット」のジュリエットの座を射止めたのは、なんとひかりだった。
主役は天竺の娘・芽衣だと思っていた他の劇団員たちもこの大抜擢にざわめいていると、「どうして、私がジュリエットなんですか?」と衝撃を隠せないひかりだったが、天竺は「くだらない質問はするな。お前は明日の稽古からすべての時間・すべての体力
をジュリエットに捧げろ」と、ひかりに告げる。
戸惑いながらも、ついに掴んだチャンスを前にひかりは気持ちを奮い立たせるのだった。
しかし、ひかりには家計を支えなくてはならないし、先日も勤務先のキャバクラ店から給料を前借りしたばかり…しかも母・由布子のもとに、亡き父が経営していた工場の元社員の妻・近藤美佐江が訪ねてきて、金の無心に来たらしい…精神を患っている上、人が良い由布子は簡単にお金を貸してしまったのだ。
ただでさえ(亡き父の工場で発生したものやキャバクラ店での前借りした30万)借金を抱え、生活費もままならない中、お金を貸してしまった由布子に怒るひかりは美佐江のもとを訪れお金を返してもらおうとするが、美佐江は「人をどん底に落としいれといて、自分だけ遊んでんじゃないよ…この恥さらし!」と言われ追い返されてしまう。
ひかりはミュージカルを続けられるかどうかの瀬戸際に追い込まれる…主演なのに劇団の練習にも遅刻してしまい天竺の娘である芽衣からも叱られ、ひかりが唯一救われるミュージカルの舞台でも散々な状況に陥るのだ。
天竺にもさすがに「自分をさらけ出す覚悟が無いんだったら消えてしまえ!無様に地べた這いずり回って壁にぶち当たっても突き進む覚悟が無いんだったらやめてしまえ!お前のミュージカルへの愛はそんなもんか」と一喝されるのだった。
和也の自宅にひかりの母から「ひかりがいなくなった」と連絡が入る…ひかりの捜索が始まるが、和也は今日が麻美の命日だったことに気づき、湖のほとりに向かうとひかりは麻美が亡くなっていた場所に花を手向けていた。
和也はどうにかひかりにお金を受け取ってもらうため「手切れ金」と称してわざと嫌な人間を演じどうにかお金を渡すが、和也が由布子宛に書いた手紙を読んだひかりは、和也のあの悪い態度はすべて演技だったこと…そして「ひかりにミュージカルを続けてほしい・夢を諦めてほしくない」という和也の思いを知る。
ひかりは自分が「不幸な人生というレール」の上を走っていることを改めて感じていたが、とにかく「ミュージカル女優」になる夢だけは諦めてはいけないと、ジュリエット役を誠心誠意やりきることを決意した。
一方で、和也の自宅に沙耶が訪れ和也の部屋で、ひかりと由布子が住むボロアパートの住所が書かれたメモを発見し、和也のことが好きでたまらない沙耶は、和也のすべてを知りたいと考え単独で行ってみることにする。
その頃、劇団「ウミヘビ」の女優・舞子は「転落死」…つまり事故だと考えられていたが、警察に一つの目撃情報が浮上。
それは「直前に被害者(舞子)を付け回していた男がいた」というもので、劇団に「ウミヘビ」に再度警察が訪れてきて「亡くなった花田舞子さんについて事故ではなく、事件性が出てきました」と言うと、劇団員たちはざわめく。
そして舞子のことを追跡していたと思われる男の似顔絵を見ると、その顔は「ひかりの兄・國彦」に似ていた(というより國彦が被っていたキャップのデザインがほぼ同じ)ことから、ひかりは驚きの表情を隠せずにいた。
これはもしかしたら「麻美が死んで得する人間=花田舞子=麻美を殺した人間」という事実を掴んだ國彦による「復讐」なんだろうか。
どこまでもつきまとう兄・國彦の罪に、ひかりはミュージカルの稽古にも身が入らない…そんなひかりの様子が変なことに気づいた天竺は「人生は待ったなしだ…ビビってる暇があったら突き進め!命を燃やし尽くせ!」と、ひかりに檄を飛ばした。
警察が料亭「たにがわ」を訪ねてきて、15年前の事件で逮捕される前は「たにがわ」で板前として働いていた國彦を追っていると知り、和也はひかりの身を案じていた…そんな和也に、父・純一は國彦とは関わるなと告げる。
そして舞子の事件のことで警察が家にまで来たことで、由布子もまた國彦が出所したことを知ってしまう…興奮を隠せない母に対し、ひかりは「一度壊れたものは二度と元通りにならない」と言って、謎を抱えたまま消えてしまった兄のことは忘れ、必死に前を向こうとしていた。
しかし、何者かによって劇団「ウミヘビ」の公式ホームページ上で、ひかりが15年前に起きた矢吹麻美を殺した犯人・森村國彦の妹だと暴露されてしまい、劇団員たちも大切なミュージカルの稽古にも不参加…結局ひかりは劇団から干される形となる。
劇団という唯一の居場所すら奪われてしまったひかりは、働いているキャバクラ店でも他のスタッフたちに当たってしまい「この15年、私一人で誰の助けも借りずにやってきたんだよ!…なんで私ばっかりこんな目に合わなきゃなんないんだよ!ふざけんなバカヤロー!」と自暴自棄になってしまうのだった。
そうしていると和也の恋人である沙耶がひかりと和也が頻繁に会っていることを突き止め、ひかりは和也の幼なじみとはいえその関係以上の和也の行為に嫉妬していたのだ…実は和也とひかりを引き離そうと劇団のホームページで暴露したのも沙耶だった。
沙耶は和也に「私から和也さんを奪う者は許せないの!だって和也さんは私にとって唯一無二の存在だから…あなたと幸せになるためだったらなんだってする」という言葉を浴びせると、和也も沙耶に対して圧倒されてしまい何も言い返せない。
一方、ひかりは覚悟を決め干されてしまった劇団「ウミヘビ」に、「退団届」を提出していた…そして和也は劇団を訪ねひかりが「退団届」を出し辞める覚悟を決めたことを知ると、和也はひかりへの想い(やこの状況を作り上げたのは自分のせいという責任)もあり、劇団員たちに土下座をして「ジュリエットをひかりにやらせてもらえませんか…お願いします!」と頭を下げる。
料亭「たにがわ」では和也の父であり板長の純一が再婚して、その連れ子である幸一郎が店の経理を担当し経営は順調のはずだったが、幸一郎はお店のお金を使い込んでいた…しかし借金をして料亭の経営は順風満帆のように見せかけていた。
そんな中、幸一郎も國彦の出所を知り、15年間抱え続けた闇をあらわにしようとしていた…当時、幸一郎は國彦のことを嫌っていたが、麻美のことが気になり麻美につきまとい、陰からは盗撮をしまくりストーカー行為をする異常者だった。
ある夜、その幸一郎に國彦が接触してきて「15年前、麻美につきまとっていたのは、あんたか?」と聞く…幸一郎はもちろん否定するが、國彦は「本当のことを言わないと…」と幸一郎を殺してしまいそうな勢いだ…しかし通行人が二人の争いを見たため、國彦はまた闇へと消えていく。
15年の時を経て、うごめき始めるそれぞれの狂気。
一方で、和也が必死にお願いしたことで劇団員たちの心は動き、ひかりはミュージカル女優への道を取り戻すのだった…そして湖のほとり「思い出の場所」に和也が走り向かうと、やはりそこにひかりもいた。
和也はひかりに「退団届」を渡し「返してもらったんだ」と言うと、ひかりは「また余計なことを…」と和也のことを突き放そうとするが、和也はひかりのことを抱き寄せ「もう、ひかりを一人にはしない」と言うと、久しぶりに人のぬくもりに包まれひかりも和也のことを受け入れた。
そして二人は國彦について話していた…和也は「俺は國彦さんを信じたい…あの人は俺たちが知らない真実を見つけようとしてるのかもしれない…」とひかりに語る。
その頃、ひかりに「不幸」をもたらしたすべてのきっかけである國彦のことを謎の女性がかくまっていた…その女性とは麻美の姉・矢吹千尋だった。
和也は夢を諦めようとしているひかりを守り、「好きだ」と長年秘めていたひかりへの想いにも手を伸ばす…ひかりは「ミュージカル女優になるという夢」を諦めずにすみ、「居場所」を守ってくれた(劇団に残れること)で、和也に対して笑顔を見せ「ありがとう」とカドがあった心も素直になって、温かさを取り戻していく。
ひかりに束の間の幸せ、そして安堵の時が流れる……だがその陰で、ひかりに抱く沙耶の嫉妬が大きく燃え広がり次の行動を起こそうとしていた。
そんなこととは知らずに、和也は本当の自分の気持ちをちゃんと沙耶に伝えようとする…しかし、和也の思いを知ってか、沙耶は勝手に両親との会食の席をセッティングしてしまう。
さらに和也は、義兄・幸一郎から料亭「たにがわ」が実は経営危機にあることを聞かされ、沙耶の父親は「たにがわ」のメインバンクの役員であったため「お前(和也)が沙耶さんと幸せになれば、家族も幸せでいられるしすべて丸く収まる」んだという。
和也は、ひかりへの思いと家族への思いの板挟みになってしまっていた。
一方、和也の説得のお陰でひかりは劇団にも戻れることになり、天竺は劇団員全員の総意として「ここがひかりの居場所だ」という言葉をひかりに贈る。
ただし、「ロミオとジュリエット」の主役であるジュリエット役は、ひかりではなく芽衣が演じることになってしまうが、「劇団に戻れるだけで十分」と和也に感謝するひかりだった。
和也の状況を知らず、ひかりは和也と少しずつ心を通わせ合っていく…それは兄・國彦の事件以来、15年間ずっと闇の中を歩いてきたひかりの人生にようやく差したひとすじの光だった。
そんな中、由布子が劇団復帰のお祝いをしようとひかりを食事に誘い出す…そんな余裕があるはずなんてないのに、と思いながらも「お母さんとこんな風に出かけるのなんていつぶりだろ」と内心喜ぶひかりに、実は和也が招待してくれたのだと告げる由布子。
そして食事の場に到着すると、そこはなんと和也の家族と沙耶の家族の会食の場だったのだ…それがまさか嫉妬にかられた沙耶の策略によるものだとは、ひかりは予想だにしていなかったが場の雰囲気を読み「お二人の幸せを心から願っています」と言ってその場を立ち去るのだった。
ひかりと由布子が店から出ると沙耶が二人を追いかけてきて「悪く思わないでください…でも、和也さんはあなた(ひかり)と一緒にいる限り幸せになれないの」と言ってくる…どうやら沙耶が由布子のことをたぶらかし、嘘をつかせ二人をおびき寄せたようだ。
追いかけてくる闇の過去がひかりを再び窮地に追いやるが、「ゴメンね。ゴメンね」と平謝りをする由布子に、ひかりは「むしろ良かったよ…バカな夢から早く覚めて」と和也への愛情を諦めてしまう。
一方で、千尋の元に身を寄せていた國彦は15年前の事件で和也の義兄・幸一郎の関与を確信しているようで、千尋もまた妹が命を奪われてしまった真相を突き止めようと國彦の考えに賛同している様子…そして國彦は真犯人への復讐をさらに進めようとしていた。
そんな國彦に、千尋は感情を押し殺すように「私にとって國彦さんは、妹が愛した大切な人だから」と微笑みを浮かべ言うのだった。
劇団「ウミヘビ」では「ロミオとジュリエット」を演るため、新しい配役だったが天竺の厳しい演技指導の末、公演日までになんとか間に合わすことができる…そんな中、ひかりに和也から「会食の件、本当にごめん。でもひかりへの気持ちに嘘はない。少し時間をください」と連絡がある。
ひかりはそんな和也のことを呼び出し、関係者だけが見ることができるという「ロミオとジュリエット」の最後のリハーサルを見に来てほしいと言う…ひかりは和也が「居場所を守ってくれた」ことの感謝の意を込め演じるということでそのリハーサルに誘うのだった。
さらにひかりは「私はもう一人じゃないよ…どんなことがあろうと、私の味方でいてくれる人がこの同じ空の下にいる。今はそう思えるから…ありがとう」と和也に笑顔で伝えその場を去っていく…和也は悔しい表情を浮かべ、そんなひかりを見送ることになってしまう。
翌日、劇団内で「ロミオとジュリエット」の最後のリハーサルが行われ、和也ももちろん見に来る…そこでひかるのミュージカルを見た和也はひかりへの想いが溢れ、感動してしまいその目には涙が溜まっている。
そして和也は次に自分がやるべきことがしっかりと見えたようで、劇団「ウミヘビ」を後にした…そんな和也が劇団から出てきた姿を陰から見ていた沙耶は、和也がひかりとの関係が切れていないことを知り、さらなる嫉妬の渦を燃やすのだった。
そんな中、最後のリハーサル中の劇団「ウミヘビ」内でまたも悲劇が起こってしまう…リハーサルを見守る天竺の頭の上から照明がはずれてしまい落ちてくる。
するとそれを見て咄嗟に芽衣が飛び出し、天竺の代わりになって落ちてきた照明を頭で受けてしまい、頭から血を流し大事故となってしまうのだった…芽衣は一命は取りとめるが、この怪我のせいもありジュリエット役を演じることができなくなってしまった。
そして劇団「ウミヘビ」内でまたも事件が起きたことにより、さすがの天竺も劇団の一時休止を決める…劇団員らが動揺する中、ひかりはもしかしたら今回の件にも兄・國彦が関与しているのではと疑念を抱く。
ある日の夜、幸一郎は「15年前の写真を、あなたに買ってほしいんですよ」と誰かに電話をしていた。
そして幸一郎のことを尾行していた國彦が幸一郎のことを襲い、「今の会話はなんだ?!」と問い詰めるが、そこに國彦の足取りを追っていた刑事の剛田がその場で國彦のことを捕まえようとする。
國彦はとっさに幸一郎の電話を奪って、幸一郎が電話していた番号に折り返しかける…そしてその電話相手のことを知り國彦は「そういうことか…」と復讐すべき者の的を絞ることができるのだった。
一方、ひかりの思いを尊重しひかりとは距離を置くことを決めた和也だったが、料亭「たにがわ」の経理を担当していた和也の義兄・幸一郎が失踪してしまう…銀行からの融資を、個人的な借金の返済に充てていたことが発覚したのだ。
店はすでに赤字経営で、食材の調達すらままならなくなってしまい和也は頭を抱えてしまう状況に…和也は「たにがわ」で「四季巡り」という名物料理を作るための野菜を卸してくれていた原田農園にだけは、何とか取引を続けてもらえないかとお願いするが「もう諦めてくれ」と原田の厳しい言葉に途方に暮れる和也。
そんな和也に「銀行役員である父に融資継続を頼むことを申し出る」と沙耶が言う…しかしそれは「沙耶との結婚が条件」だという。
ひかりへの想いもありさらに悩み苦しむ和也だったが、和也の事情を知り「自分には何も出来ない」とひかりもまた思い悩んでいた。
そんなひかりに母・由布子が和也について語りだす…「カズちゃんってお父さんにどこか似てるよね。お父さんも優しすぎて、自分より相手のことを大切に考える人だった…それが本当の『恋』…ひかりとカズちゃんにもそんな風になってほしいな」と声をかけるのだった。
剛田は15年前の事件を担当していた刑事だったこともあり、当時少年だった和也に取り調べをした人物…そんな剛田が料亭「たにがわ」に和也に会いに来て、幸一郎のPCのデータを見てほしいと頼む。
どうやら剛田も15年前の事件に、幸一郎が何らかの関与していることを疑っているようだ…和也は不思議に思いながらもそのことを和也は快諾するが「自分も15年前の記憶がよく浮かんでくるんです…なんか閉まっていた扉が開くような感じで…」と伝えると、剛田は「幻想だ…気にすんな」と何かを隠している様子。
その後、和也が幸一郎のPCを開こうと試みるが、パスワードがわからず中を見ることができなかった。
そして、15年前の事件を追っていた刑事の剛田はとある男と密会していた…剛田は「谷川和也の記憶が戻りつつあります」と報告し、そのことに眉根をおさえる謎の男。
男は衆議院議員・矢吹洋一で、矢吹は「それ相応の報酬は払っているはずです…それでは仕事の方をしっかり宜しくお願いします」と剛田に告げる…矢吹は15年前の被害者・矢吹麻美の父なのだが、果たして矢吹の目的は何なのか?
一方で、麻美の姉・千尋は15年前に麻美からある相談を受けていて、そのことを國彦に打ち明けようと決心する…しかしそれは國彦や麻美のことを思ってのことではないらしく「麻美は裏切ってたのよ」とつぶやいていた。
その夜、國彦を麻美からすべてを聞いたという場所に千尋が呼び出し「麻美が殺された時、お腹の中にいた子の父親は『天竺要』よ」と衝撃の真実を伝える。
しかしその事実を「知っていたのに、なぜ今まで黙っていたんですか?」と千尋のことを責めつつ、「天竺は身篭った麻美のことが、邪魔になって殺したということなのか…」と疑い始める國彦。
そんな國彦に「あなたが復讐のためだけに生きてる姿を麻美が見たら悲しむよ。もっと自分の人生を大切にしてほしいって言うんじゃないかな?!これ以上、復讐のために調べることはやめよう」と千尋は必死に説得しようと試みる。
和也は群馬県にある「原田農園」まで行き土下座をして「野菜を卸してください」と直談判しに行く…するとそこには「原田農園」に先に来ていたひかりの姿が…実はひかりは和也のことを思い、料亭「たにがわ」に「野菜を卸してほしい」と和也よりも一足先に直談判しに来ていたのだ。
原田はひかりの思いと和也の思いを受け取ってくれたようで、野菜を卸してくれることになる…そして原田と意気投合した二人はその日の作業を手伝い、晩御飯までご馳走になった。
そしてそのまま群馬県に泊まることになった二人…和也は「もうひかりを離さない」と宣言すると、ひかりもその言葉に応え「私もカズちゃんが好き」と言った。
二人はついに心を通わせそっとキスをした…そしてそのまま男女の関係になり一線を越える。
ついに結ばれたひかりと和也…和也は「沙耶とはもう別れるから」とひかりに伝え、東京に帰宅して父・純一にも「沙耶とは別れ、ひかりと一緒になろうと思う」と伝えると、純一も「お前が選んだ道を進めば良い」と認めてくれた。
そして沙耶の家を訪れ和也は別れを切り出すが、沙耶も二人の間に何かが起きたのではと勘を働かせていたようで、和也が別れを切り出してくることも想定内だったようだ。
そんな沙耶は余裕の表情で「私のことなら心配しないで…だって和也さんは絶対私のもとに戻ってくる…それまではお友達ってことで」と不気味な発言をする。
しかし和也もそれに反抗するように「友達にはなれないよ…身勝手だってわかってるけど」と言って部屋を出ていく…沙耶は和也の反抗的な言動にショックが隠せない様子だった。
劇団「ウミヘビ」では天竺が「ロミオとジュリエット」の公演に向け再始動しようとしていた…しかし肝心のジュリエット役が不在。
そんな中、ひかりは天竺に単独で会い「ジュリエット役をやらせてほしい」と願い出た。
すると天竺は「ジュリエットは純真無垢な悲劇のヒロインではない。抑圧された欲望を胸の奥にドロッドロに溜め込んで、最愛の男を死に至らしめる狂気の女だ…お前にも15年間抑え続けてきた感情があるはず。それを全部さらけ出せるのか?」とひかりに尋ねると、ひかりはそれでも「やらせてください…ジュリエット」と答えると天竺は承諾した。
気付かぬうちにひかりにも狂気への扉が開かれようとしていた…そんな中、劇団「ウミヘビ」に沙耶が仮入団してくる…嫉妬に燃える沙耶が考える次なる一手とは。
しかし、ひかりには沙耶のことなんてすでにどうでも良くなっていた…ただただジュリエットを演じることに心を奪われていくひかりだった。
そんなひかりの様子を沙耶はじっと見つめていて、和也に「ウミヘビに入団したことと、稽古中のひかりが凄かった(彼女の本当の姿、あなたは知ってるのかな)」とメールで報告する。
それを知った和也はひかりのことが心配になり会う約束し、和也はおもむろに「ひかりの稽古中ってどんな感じ?」と質問すると、ひかりは「普通だよ…だけど今はジュリエット役を演じることに必死なんだ」と答えるが、和也はひかりに異変を感じ取っていた。
ひかりがジュリエットに没頭している中、千尋が接触してきて自分の素性(麻美の姉であること)を説明した後、國彦のことを自分の家でかくまっていることと國彦は麻美を殺した犯人ではない(無実)ことを伝える。
それを受けひかりには一つの疑問が…それは「だとしたら兄はなぜ罪(殺人)を認めたのか?」ということ。
それに対して千尋は「國彦さんが麻美のことを守るためだった」と言う…そこには秘密があって「実は麻美のお腹の子が國彦の子ではない」ことを國彦も知っていたらしい(当時は誰の子かはわかっていない)。
仮にも麻美は政治家の娘でそんなスキャンダラスな情報が世に出回れば、大変な事態になってしまうと考えた「國彦は一人で罪をかぶった」んだという。
つまり「麻美を殺した人間は別にいる」んだと、國彦は独自でその犯人を見つけ復讐しようとしているらしい…そして最後に衝撃的な事実を千尋はひかりに告げる。
それは「お腹の父親が天竺要(國彦も最近知った)」ということだった…そして國彦は麻美を殺した犯人も天竺だと考えているんだという。
千尋は一通りの流れをひかりに説明し「お願い、お兄さん(の復讐)を止めて」と今にも泣き出しそうな表情で言った。
ひかりは千尋の願いである「國彦の復讐を止める」ため、母・由布子を連れ千尋の自宅を訪れた…すると由布子は國彦の顔を見ると「心配かけて…無実なんでしょ?ひかりから聞いたわ。國彦のこと信じてた…やっとこれからは家族で幸せに暮らせるね」と國彦を胸に飛び込みながら笑顔で言った。
國彦は母の突然の訪問に驚いていたようだったが、その感動の再会シーンをひかりは真顔で見つめているだけ…そして「お母さん、お兄ちゃんもいきなりでビックリしてると思うから、少し時間あげよう」と提案する。
由布子はひかりの提案を飲み「絶対に戻って来てね、國彦」と伝えると、千尋の部屋を去っていく。
その頃、和也は失踪してしまった幸一郎のPCのパスワードが、思い出のワードではないのかと気づきPCにそのワードを打ち込むとPCが開いた…和也の思惑が当たっていたようだ。
そこで麻美の写真ばかりのファイルを見つける…そしてその中に麻美と天竺がキスをしている写真を見つけ、そのことをひかりに報告し和也は「天竺が麻美さんを殺した可能性があるってこと…」と言って真実を明らかにしようと考える。

しかしひかりは「お兄ちゃんのことなら、もう手を打ったから放っといて…」と言い残しその場を去ろうとするが、和也は「ちょっと待て、おかしいぞ!」と引き止めた…するとひかりは「確かにおかしいかもしれないけど、ジュリエットを演りたい衝動を抑えられない(だから天竺を咎めることはできない)」と和也のことを振り切って行ってしまった。
その頃、千尋と國彦が部屋で夕食を摂りながら談話中、千尋が黙ってひかりに会いにったことを謝り「あなた(國彦)にはこの先も平穏な人生を歩んでほしいと望んでると思うし…」と切り出し、この部屋で二人で暮らしても良いと國彦に言った。
すると國彦はそれを了承したような発言をすると千尋の表情は急に明るくなるが、それも束の間で國彦は明日千尋の部屋を出ていくという。
國彦は「あなた(千尋)が俺を止めたい気持ちはわかりますが、その気持ちには応えられないから…俺は今でも麻美を愛してる」と言うと、千尋は残念そうな表情を浮かべ「知ってるよ、そんなこと」とその後は二人ともに沈黙してしまう。
どうやら千尋は國彦に恋心を抱いていたようだったが、それは片想いで終わってしまったのだろう…それにしても千尋はかなり前から國彦のことを好きだったようだが、妹の麻美に取られた挙げ句、國彦のことを裏切ったことで、麻美のことを恨んでいたとも考えられた。
ひかりと和也はあの口論以来、もちろん会うことはなかったし、電話で話すこともない…その状態がもどかしく感じていた和也は「会って話したい」とひかりにメールを送る。
そんな中、ひかりは天竺に個人レッスンをお願いし、和也に「居残り稽古があるから今日会うのは難しそう」とメールを返信。
それを読んだ和也は劇団「ウミヘビ」を訪れた…すると薄暗いスタジオ内で天竺とひかりが二人きりで稽古していた。
和也は陰に隠れながら二人の様子を見ていると、ひかりが「麻美さんを殺したのは天竺さんなんですか?」と突然口を開くが、天竺はあくまで冷静に「もしそうだとしたら、お前はどうするんだ」と言う。
ひかりは「もしそうだとしても、私は天竺さんのもとでジュリエットを演じたい」と决意を固め答えるが、陰でそれを聞いていた和也は「そんなバカな…!」という表情を浮かべ、思いがけず劇団「ウミヘビ」から走り去っていく。
そして和也はひかりの言動が信じられなかったのか、高架下まで走ると「アーッ!!」と叫んだ…実はその劇団での様子を陰から見ていてすべてを知っていた沙耶だったが「おかえりなさい…」と和也の心がひかりから離れていくのを感じ取っていた。
すかさず沙耶は和也の後ろから偶然を装い近づくと「大丈夫?何かとても辛いことがあったって顔してる…」と声をかけてきた…和也が「いや、なんともないよ」と平然とした態度を見せると、沙耶は明るい表情になり「私ね、赤ちゃんができたの」と新しい命の影が写ったエコー写真を見せながら告白するが、あまりにも突然の告白に和也は驚く。
さらに沙耶は「自分一人ででも育ててみせる…だから和也さんが決めて。私とこの子を取るか、それとも…あの人を取るか」と和也を静かに見据えながら言うのだった。
そんな中、政治家・矢吹の指示で國彦を探し続ける剛田だったが、ついに國彦が千尋の部屋に潜伏していることを突き止める。
千尋と國彦の関係を疑いつつも、國彦の前に姿を現した剛田は「15年前、残念ながら矢吹麻美を殺したのは天竺要じゃない…そして天竺のアリバイを証明したのは矢吹千尋だ」と衝撃の事実を告げる。
剛田曰く「矢吹千尋は被害者・矢吹麻美の死亡推定時刻に天竺要と会っていた」らしい。
その情報を聞いた國彦は次は何をすればいいのか途方に暮れてしまう…そして國彦が歩道橋の階段から降りようとすると後ろからおもむろに千尋が現れ、國彦が天竺のアリバイについて責めようとすると千尋は國彦を階段から突き落とすのだった。
ひかりがジュリエットを演じるため稽古に没頭する中、母・由布子から連絡が入り「國彦が歩道橋の階段から足を滑らせて落ちてしまい、頭を強く打って意識不明の重体」だという知らせを受け、病院に急いだ。
由布子から事情を聞くと「一緒にいた千尋が連絡し救急車で運ばれた」らしい。
ひかりは千尋から「國彦が15年前の事件の真犯人(國彦は天竺要だと思い込んでいる)に復讐しようとしている…お願い、止めて」と頼まれていたため、ひかりは眠り続ける兄を前に思わず笑みを浮かべてしまうのだった。
そんな中、千尋は暗くなった自宅の部屋で電気もつけず、もうこの世にはいない麻美の写真を見ながら「全部、あなたのせい…」とつぶやく。
ひかりは最高のジュリエットを演じるためにはどうすれが良いか天竺にアドバイスを問う…すると天竺は「お前が抱えてきた15年間の闇は神様からのプレゼントだ、輝かしい人々を魅了することができる漆黒の闇だ。その闇を飲み込め…お前の魂を震わせるモノ、絶対失いたくないモノ、それを全部捨ててどこまでも深く落ちていけ。そうしてお前がたどり着いた風景…それがジュリエットの絶望だよ」と答えた。
一方で和也も沙耶の言葉に困惑しながら考えていると、両親から呼ばれ沙耶と商店街でバッタリ会い「沙耶が妊娠」してる(?)ことを知ったらしく「新しく宿った(沙耶の)お腹の子の人生もお前が親として背負っていく責任がある」と厳しく言われてしまう。
そんな中、國彦の転落事故を通報したのが千尋だったことを知った剛田は「なぜ千尋が國彦をかくまっていたのか?矢吹はなぜ、15年前の目撃者の少年(和也)の記憶を剛田に改ざんさせたのか?」…剛田は一つの推理を矢吹に突きつける。
それは「麻美を殺したのは姉の千尋である…妹の恋人である森村國彦を愛してたから」、そして千尋を捜査線上から消すために矢吹は、担当刑事だった剛田を金で抱き込んだのではないかということ。
剛田の推理を聞いた矢吹は否定せず「捜査を辞めさせろ。金ならいくらでも出す」と改めて剛田に言うが、15年前の事件が起きた時、剛田には愛する妻が病床に伏せていて命を救うためには莫大な手術費用がかかる大きな手術が必要だった。
しかしその妻も5年前に他界してしまう…つまり現在の剛田には金銭などは不要なのだ。
そんな剛田だったが「己の正義感」に火がつき、この事件の真相を解き明かすことに決意したんだという…もちろん真実が明らかになった時には剛田も「目撃者の少年に誤った証言をするように誘導した」として罪に問われることになるはずだが、そんなことは覚悟の上での決断だった。
劇団「ウミヘビ」での稽古中に「全てを捨てろ」という天竺の言葉にひかりは導かれ、ひかりは15年間支え続けてきた家族である母・由布子の言葉に愛想を尽かし、ついに家を出ていってしまう。
劇団内に身を置くしかないひかりだったが、さらにジュリエットの闇がひかりを飲み込もうとしていた。
國彦の見舞いに来ていた由布子と千尋…そこに現れたひかりだったが、由布子に「親子の縁を切りたい」とそれだけ告げ、ひかりが病室を出ようとすると千尋が「ちょっといい?」と呼び止めた。
千尋は「私ね麻美のことが大嫌いだったの、子供の頃からずっと…あさましい、死んで当然の女…でも國彦さんの心からは消えない。15年経った今でも、ずっと…」と麻美に対しての悪口を言い続け、最後に千尋は「國彦さんを突き落としたのは私よ…耐えられなかった」と衝撃の暴露をする。
それを聞いたひかりは一瞬驚くが「私にはどうでも良いこと…家族も何もかもいらない、捨てたいんです…ミュージカルを、私を妨げるモノすべてを」と言うと、その場を立ち去って行くのだった。
一方で和也もひかりのことを呼び出し「沙耶と結婚することに決めた」ことを切り出すが、絆を取り戻しかけた和也にさえもひかりは「私にはミュージカルがあるから」と別れを告げる。
ひかりが劇団内で夜な夜な一人稽古に励む中、そこに突然天竺が現れ「最後の稽古だ…すべてを捨てきれなかった俺の絶望ってやつが、お前をどこに導くのか。神のみぞ知るってやつだ」と意味不明なことをひかりに告げる。
そしてその意味不明な発言をし終えると、天竺が持っていたナイフで壁を後ろにしながら、自ら自分の背中に刺し血を流し倒れてしまった。
天竺は最後に「憎悪ってのは、案外寂しいものだなぁ…」とつぶやくと、そのまま息絶えてしまう。
・・・最終回へ続く
最終回あらすじ
目の前で天竺(吹越満)が死んだ……ひかり(渡辺麻友)を衝撃が襲う。
今まで信じてきた全てを崩されたような不安にさいなまれるひかり。
芽衣(宮澤エマ)たち劇団員もまた天竺の死を受け入れられず抜け殻のようになっていた。
主なき今、存続の危機を迎える劇団「ウミヘビ」。
なぜこんなことに……だが、答えは誰も分からなかった。
そんな中、昏睡状態だった國彦(桐山漣)が目を覚ます。
由布子(斉藤由貴)から連絡を受けたひかりも兄を見舞うが、失うばかりの人生に自暴自棄になるひかり。
「こんなことなら私も天竺さんみたいに死んだ方が…」やりきれない気持ちのまま病院を出たひかりに黒い影が近付いてくる。
そのままひかりに体当たりする影。
ひかりは、階段から突き落とされてしまい…。
一方、和也(堀井新太)は沙耶(筧美和子)との結婚に向け、準備を進めていた。
だが、妙な焦燥が和也を襲う。
15年前の記憶を掘り返そうとする和也。
あの時、現場にいたのは自分と國彦、そしてもうひとりの人物……
その頃、千尋(星野真里)は訪ねてきた剛田(木村祐一)から、麻美(三倉茉奈)が殺された当時のことを聞かれていた。
無表情に冷たく応える千尋。
「…私が麻美を殺したとでも?」
15年間に渡るすべての謎の真相がついに明らかに!
愛と狂気のラブサスペンス、慟哭の最終回!!
引用元:東海公式サイト/いつかこの雨がやむ日まで
最終回ネタバレ追記
劇団「ウミヘビ」では天竺が失ってしまい娘・芽衣を筆頭に劇団員たちも失意の中、ひかりは「ロミオとジュリエットだけは演らないと…この公演だけは成功させないと」と言うと、他の劇団員たちもその言葉に賛同し「最後に天竺と舞子に贈りたい」と娘の芽衣に「ロミオとジュリエット」の公演続行を頼む。
すると芽衣も悲しみに暮れながらも、必死に笑顔を作り「わかった…皆がそこまで言うなら」と承諾…その後、劇団内には活気が戻り、「ロミオとジュリエット」に向けて動き出すのだった。
そんな中、意識不明だった國彦が目を覚まし、母・由布子から連絡を受けたひかりも兄を見舞うが、失うばかりの人生に「こんなことなら私も天竺さんみたいに死んだ方が…」と自暴自棄になってしまうひかり。
そしてそんなやりきれない気持ちのまま病院を出たひかりに、黒い影が近付いてきて狂気が襲いかかってくる…黒ずくめの人影はそのままひかりに体当たりし階段から突き落とされてしまうが、ひかりは大事には至らず足を挫いた程度でどうにか事を終える。
それでもひかりは一人で夜道を歩く度に不安に怯えることになってしまう。
一方、和也は「ひかりにはもう会えない」という決意のもと沙耶との結婚に向け、準備を進めていた…しかし、ひかりが誰かに階段から落とされ足を挫いてしまったことを知り、妙な不安が和也をも襲う。
そうしていると、和也のもとに一本の電話が…それは警察からで「無銭飲食したお義兄さん(幸一郎)を迎えに来てほしい」という連絡だった。
失踪中だった幸一郎はホームレス状態で帰ってくる…どうやら天竺と麻美のことを知り、天竺を脅して写真を売りつけようと会う約束をとりつけるが、待ち合わせ場所に向かう途中、突き飛ばされ車にハネられそうになったらしい。
間一髪、車にはハネられずに済んだが、幸一郎は「殺される」と危険を感じ逃げ出していたんだという…さらに幸一郎は「犯人の後ろ姿を見た感じから、女性だったと思う」と語った。
千尋は訪ねてきた剛田から、麻美が殺された15年前の事件について改めていくつかの質問を受けていた…剛田は千尋が真犯人だと疑い「千尋が天竺と会っていたというアリバイは本当なのか?」と聞く(アリバイが崩れると千尋にも容疑がかかるため)。
千尋は「私が麻美を殺したと思ってるんですか」と無表情に冷たく答える…千尋はそのまま無表情で質問に淡々と答えていた。
そんな中、和也は剛田に「ひかりが階段から突き落とされたこと」と幸一郎の話から「犯人は女性じゃないか」と相談すると、剛田は眉間にシワを寄せ考えていた。
劇団内では「ロミオとジュリエット」の公演を成功させようと全員が一致団結して稽古に励み、そんな劇団員たちに対し娘の芽衣も「ありがとう」と心を込めて話す。
そして剛田から尋問を受けた千尋は國彦の病院へやってきて「少し遠いところへ行くから、何か聞きたいことがあれば何でも聞いて」と言う…國彦は「自分を歩道橋から突き落とした」ことや、15年前の事件の日「天竺と会うというアリバイを持っていた」ことなどを踏まえ「千尋さんが麻美を殺した犯人なんですか?」と聞いた。
千尋は「私が犯人だとしたら、國彦さんは私を殺す?」と聞き返すと、國彦は「いえ、千尋さんには生きていてほしい…」と話す…すると千尋は「私は麻美を殺したりはしてない」と涙をポロポロ流しながら語った。
さらに千尋は「國彦を歩道橋から突き落とした」ことを警察に自首しに行こうと考えていたようで、それを聞いた國彦は「(罪を償って帰ってくるまで)待ってます…千尋さんには支えてもらったから、今度は俺が」と笑顔で言うと、千尋の涙の種類は変え、今度は嬉し涙を流した。
犯人が「15年間ずっと、天竺の一番近くにいた人物」だと気づいた剛田は和也に連絡を入れ、一緒に劇団「ウミヘビ」へと向かっていた。
ひかりが「最後の稽古」という劇団「ウミヘビ」の一斉メールを受け取り、スタジオに来るとそこにいたのは天竺の娘・芽衣だった…それはいつもの優しい表情をした芽衣ではなく、どこか不気味な雰囲気をまとったいわゆる「狂気の芽衣」という感じ。
そんな芽衣はひかりに「あたしが麻美さんを殺したの…彼女がパパを盗ったから…パパを愛してたぁ、娘としてではなく女として」と事件のあらましを悲しげに語り出した。
麻美を殺した後、芽衣は当時まだ女子高生だったためやっぱり自分のした行為が怖くなり、舞子にだけ打ち明けたんだという…舞子は「私と芽衣ちゃんだけ二人の秘密にしましょう…大丈夫、私が守ってあげる」と優しく声をかけてくれたらしい。
しかし舞子は15年経って芽衣を裏切り、天竺にその事実を話していたのだ…どうやら「ロミオとジュリエット」の主演の座を射止めるべく秘密をバラし、ジュリエット役を演じることになったんだという。
そしてその舞子もやはり芽衣が「転落死」に見せかけ殺していた…その時点で芽衣は天竺に「今回の公演は中止にしよう」と提案するが、天竺も今回の「ロミオとジュリエット」を最後に劇団「ウミヘビ」は解散しようと決めていたらしく、全力で公演をやるつもりだったのだ。
そこでジュリエット役に抜擢されたのが「15年前の事件で犯人とされた男(國彦)の妹・ひかり」で、その時から天竺はひかりに圧倒的な闇を感じていた…芽衣曰く「おそらくこの時点でパパは死ぬことを決めていたんだと思う…つまりあなたがパパを殺したのよ!」と言って、ナイフをひかりに向ける。
ここでやっと劇団に向かっていた剛田と和也が到着し、ナイフを持っている芽衣をなだめようと試みるが、興奮した芽衣は結局ひかりに襲いかかった。
ひかりに襲いかかった刃を受け止めたのは、ひかりのことをかばった和也の体だった…そして芽衣はその後自分にもナイフを向け死のうとするが、剛田に取り押さえられ連行されてしまう。
後にわかることだが、芽衣ははじめから自殺するつもりだったようで遺書を体に忍ばせていたのが、後から見つかった。
ナイフで刺され話すことも困難な状態の和也は「ひかりを守る」という約束を果たしたと、ひかりにも「ミュージカル女優になる」約束を果たせと言う…15年前に交わした「二人の約束」を守ろうとしていた。
間もなく「ロミオとジュリエット」の公演会場に着いたひかりのもとに沙耶がやってきて、実は和也は沙耶と一緒にいたらしく、それでも和也はひかりのもとへ向かったらしい…そんな沙耶の和也への愛情は消えたらしく、ひかりへの嫉妬心も燃え尽きたようだ。
沙耶が妊娠したという話もやはり嘘だったようで、見せたエコー写真は「友達から借りたもの」だったんだという…沙耶は「いつか和也さんよりもっと素敵な人と、幸せな家族を作ります」と言うと、その場を後にする。
そしてついに「ロミオとジュリエット」公演開始時間となる…。
この時、和也は病院で命を落としてしまう…自分の命を守ることができなかったが、それでも「ひかりを守る」という約束を果たせたことで和也の心は満たされていたように見える。
そんな中、ひかりは輝かしくも狂気を帯びたジュリエットを完璧にこなして、ついにラストシーン…ここでは愛した男が死んでしまい、自分の胸にもナイフを突き刺し自害してしまうという「狂気のジュリエット」を演じるシーン。
しかしひかりはナイフを自分には突き刺さず・・・
私は生きる道を選ぶ…これは終わりじゃなくて始まり…この生命を生き抜くための
とアドリブの演技で締めくくった。
・・・END
FODで無料視聴
ドラマ「いつかこの雨がやむ日まで」はフジテレビ系列で放送されるので、ドラマのストーリー1話~最終回まで 「FOD(フジテレビオンデマンド)」で配信されている。
今なら初回登録後、1ヶ月間無料というお試し期間付きなので、見逃しまった人もタダで視聴することが可能となっている。
FOD登録はこちらから
その他のドラマ/ネタバレ
本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。