ドラマ「FINAL CUT(ファイナルカット)」最終回の結末ネタバレ(後半に最終回ネタバレ内容を追記済)を公開しています。
見逃してしまった人や、あまり興味はないが内容や結末が気になる人もいるだろう。
ここではキャストに始まり、ストーリーのあらすじと最終回における結末のネタバレを公開するので参考になればと思う。
FINAL CUT
まずはじめにドラマのキャストを紹介しよう。
役/キャスト
中村 慶介/亀梨和也
メディア被害を受けた人々の相談を受けるWEBサイト「MP.info.net」の管理人。
12年前、母が女児殺害事件の犯人扱いされ、苦悩の末自害してしまう。
事件の真犯人を探し出し、母を追い詰めた者たちに復讐するため動き出した。
百々瀬 塁/藤木直人
情報番組「ザ・プレミアワイド」の司会者。
通称・ミスターメディアと呼ばれ「ザ・プレミアワイド」の顔でもある。
小河原 雪子/栗山千明
小河原家長女。
女児殺害事件の鍵を握っている。
小河原 若葉/橋本環奈
小河原家次女。
女児殺害事件の鍵を握っている。
野田 大地/高木雄也
慶介の幼馴染で恭子が園長の保育園の卒園生でもあり、恭子の事件の真相を追う慶介の復讐に協力する。
慶介とともにWEBサイト「MP.info.net」を運営しながら、様々な職業の人間に扮してターゲットの情報を得ていく。
早川 恭子/裕木奈江
慶介の母で、保育園「ルミナスキッズ」の園長。
12年前に自殺してしまう。
高田 清一郎/佐々木蔵之介
新宿中央署の副署長で、12年前に起きた「園児殺害事件」の捜査担当刑事だった。
ザ・プレミアワイド関係者
- 小池 悠人/林遣都
- 皆川 義和/やついいちろう
- 井出 正弥/杉本哲太
- 真崎 久美子/水野美紀
「ザ・プレミアワイド」のスタッフたち。
12年前の「女児殺害事件」の時も、慶介に対して苛烈な取材攻勢をする。
人物相関図
以上がキャストとなる。
ドラマのキャストを紹介したので、次に物語のあらすじを見ていこう。
ストーリー
母のための復讐×許されざる恋…メディア新時代に斬りこむ、切なくも痛快な復讐劇が幕を開ける。
誰もがSNSなどで映像を発信できる『コンテンツメーカー』となり、指先ひとつで簡単に誰かを傷つける「加害者」にも「被害者」にもなり得る今、『メディア』に人生を翻弄されてしまう人々がいる・・・。
中村慶介は、ある女児殺害事件で母親を犯人扱いされ、亡くした過去を持つ男。
12年後の現在、慶介は事件の真犯人を探し出し、母を追い詰めた者たちへの復讐に動き始める。
復讐の矛先が向けられるのは、当時、先陣を切って事件の取材・放送に関わったテレビ番組の司会者、スタッフたち、そして事件の真相の鍵を握る姉妹。
慶介の行動を鋭く見つめる12年前の捜査関係者。
慶介は、素性を隠してターゲットに近づき公開されるとその人の人生が終わる致命的な映像『ファイナルカット』を突きつけることで、彼らを「ある目的」を達成するため、言いなりにしていく。
しかし、姉妹に近づくうちに、慶介は初めて人を深く愛してしまう。
それが復讐のシナリオに狂いを生じさせていくことに…。
あらすじ
12年前、中村慶介(亀梨和也)の母・恭子が経営する保育園の園児が何者かに殺害された。
警察による捜査が進むなか、百々瀬塁(藤木直人)が司会を務めるワイドショー番組『ザ・プレミアワイド』は、恭子がまるで犯人であるかのように事件を取り上げた。
番組がきっかけで、世間からの誹謗(ひぼう)中傷にさらされ、次第に追い詰められた恭子は、ついに自ら命を絶ってしまう――。
その後、12年の時を経て、美術館で働く小河原雪子(栗山千明)は、絵の勉強をしているという男性と出会う。
妹の若葉(橋本環奈)が思いを寄せてデートを繰り返している相手とは知らず、好感を抱く雪子。
しかし、その男性の正体は、それぞれ素性を隠して姉妹に近づいた慶介だった……。
慶介は幼なじみの野田大地(髙木雄也)とともに、メディア被害を受けた人々の相談を受けるサイトを立ち上げていた。
そんな中、娘の心臓移植のために『ザ・プレミアワイド』の取材を受けたという母親・江藤喜美子(矢田亜希子)からの相談が寄せられる。
事実と異なる内容に編集され、放送されたという喜美子は、プロデューサーの井出正弥(杉本哲太)のごう慢な対応についても困惑していた。
かつて、井出、真崎久美子(水野美紀)、小池悠人(林遣都)、皆川義和(やついいちろう)らに苛烈な取材攻勢を受けた慶介は、再び同じ過ちを繰り返す井出を陥れるために動き始める。
一方、新宿中央署では、12年前の事件の捜査資料を見ている副署長の高田清一郎(佐々木蔵之介)の姿があった……。
そしてついに井出との対決の時を迎える慶介。
そこで突きつける、公開されると井出の人生を終わらせる映像――“ファイナルカット”とは?
引用元:カンテレ公式サイト/FINAL CUT
結末ネタバレ
ここからはドラマ「FINAL CUT(ファイナルカット)」最終回の結末ネタバレを公開しています。
ドラマ「FINAL CUT(ファイナルカット)」は原作のない完全オリジナルストーリーで物語は進むため、現時点では結末は予想となる。
このドラマは復讐劇ということで、とても単純な結末が予想できるだろう。
- 事件の真犯人は誰
- 慶介の許されざる恋愛の行方
- 慶介の復讐に隠された「ある目的」
と、このあたりが物語の伏線となってくるのだろう。
まず「事件の真犯人は誰」ということだが、一番怪しい人物は現在は新宿中央署の副署長で、12年前に起きた「園児殺害事件」の捜査担当刑事だった「高田清一郎」が何か不穏な動きを見せるような素振りを見せているのが気になる。
おそらく高田が真犯人で、それを隠蔽するのに加担したのが百々瀬塁ではないのか・・・そして百々瀬塁の妹たちが、実は小河原姉妹であると考えられるだろう。
そしてそのことを慶介は知っていて姉妹に近づくが、欺けきれずに長女の雪子に対して恋に落ちてしまい、それが「真実を暴くための妨げ」となってしまう。
しかしおそらく慶介と雪子との恋は成就するように思える。
さて一番の疑問は「慶介の復讐に隠された、ある目的」が何なのかが問題となるだろう。
これはもしかすると完全に妄想の世界に入ってしまうことになるかもしれない・・・とはいっても単純に考えるならば、「復讐することで、得られるもの」。
それは、何かからの「許し」ではないのではないだろうか。
例えば、「女児殺害事件」で殺されてしまったのは幼なじみ・野田大地の妹で、「ザ・プレミアワイド」の報道(慶介の母・恭子が犯人だということ)を信じていしまい慶介のことを恨んでいた。
慶介は幼なじみの大地に母親が犯人ではないということを、復讐することで真実(真犯人や事件の真相)を明らかにすることでその疑惑を晴らそうという思いがあるのではないだろうか。
結末としては「事件の真相を世間に公開して悪を倒し、自分の恋はちゃっかり上手いこといく」ことが考えられる。
ネタバレ追記
中村慶介には心優しい母・早川恭子がいた。
12年前、恭子が経営していた保育園「ルミナスキッズ」に通う女児・熊谷志穂ちゃんが殺害されるという事件が起こり、「ザ・プレミアワイド」という情報番組の報道では完全に恭子を犯人扱いするのだった。
そして恭子は世間からも冷たい目で見られ、ついには精神的に追い詰められてしまい自宅でリストカットして絶命する。
12年前の事件概要
被害者は当時5歳の熊谷志穂ちゃん。
志穂ちゃん母子家庭で新宿の無認可保育園「ルミナスキッズ」に預けられていたが、18時頃、急に姿を消してしまい失踪してしまう。
その後、新宿区内の工場跡地で遺体となって発見された。
そこで疑惑の目がたったのが、無認可保育園を営んでいた女園長・早川恭子だった。
事件発生時、現場からハンカチが押収され、そのハンカチから志穂ちゃんのDNAが検出される。
ハンカチで志穂ちゃんの口を押さえた物と捜査上では判断された…そしてそのハンカチは恭子の持ち物だった。
そこで早川恭子は警察に任意で事情聴取を受け「ハンカチは志穂ちゃんに貸した物だった」と供述した。
警察では「犯人は別にいるかもしれない」と慎重に捜査をするため、早川恭子は重要参考人にとどめハンカチの件は伏せていた。
しかし重要参考人の早川恭子の自殺により、この事件は幕引き・・・未解決事件として処理される。
証言1:小河原雪子
事件の晩、走って戻って来る園長の姿を目撃しました。
証言2:小河原若葉
お兄ちゃんとは、家にずっと一緒にいた。
警察捜査
当時事件現場周辺では、怪しい男が何度も目撃されていた。
ハンカチ(遺留品)
現在は警察官となっていた慶介はそのきっかけを作った「ザ・プレミアワイド」の面々に復讐するため、そして事件の真犯人・真相を暴くため動き出した。
慶介の「中村」という性も、実は「早川」なのだ。
慶介は事件の捜査線上に浮かんでいた男の家族である小河原若葉に「タカハシマモル」という名前のサラリーマンを装い近づき、若葉の姉である小川原雪子には「ヨシザワユウ」という名前の絵の勉強をしている男として近づく。
さらに「ザ・プレミアワイド」という情報番組にも復讐をするのだ。
慶介はメディア被害を受けた人のための「MP.info.net」という通報サイトを、幼なじみ・野口大地と共に運営し情報を集めていた。
そうしていると「ザ・プレミアワイド」から取材を受けメディアによって印象操作されてしまい、なんだか「自分たちが悪いことをしたように報道されてしまった」と相談を受ける。
その案件を担当していたのはプロデューサーの井出正弥・・・井出は12年前、慶介にも甘い言葉で外に誘導し、苛烈なインタビューでカメラを向けた一人で恨みを持っていたので、相談を受け解決することを約束した。
こうして慶介にとっての「ザ・プレミアワイド」に復讐をする最初のターゲットは、番組プロデューサーの井出に決定する。
慶介は井出のことを呼び出し、「井出が見知らぬ女とキスしている」ような動画を見せる。
しかしそれは井出の記憶にはないもの・・・つまり、ねつ造映像だ。
慶介は井出に「こういうのは、どうにだってできるんだよ。カメラは人を葬れる・・・それを教えてくれたのはアンタだよ」と言って、自分の正体が12年前に自殺した恭子の息子であることを告げた。
自分の正体を晒した上で「また会いに来る。その時頼みを聞いてもらう。お前は断れない・・・これ(キス疑惑の映像)がある限り、お前の人生を編集するのは俺だ」と告げ・・・
というセリフを叩きつけ、井出を言いなりにさせることに成功した。
こうして印象操作されてしまった相談者に対して謝らせた。
そして慶介は12年前の事件の情報が保管されている新宿中央署に配属される。
当時、保育園が入っていた雑居ビルの2階には「小河原法律事務所」があり、そこの長男・小河原祥太が怪しい人物として名前が挙がっていたが姉妹(雪子と若葉)の証言によりアリバイは成立していた。
しかし、その姉妹の証言はあたかも口裏を合わせるようなものだった・・・しかも事件ファイルには破られたページの痕跡が残っていた。
新宿中央署・副署長の高田清一郎は「重要参考人の死亡で幕引きになった事件」を調べる慶介のことを怪しみ動向を見張り始めていた。
そんな慶介の目的はただ一つ「やつらに罪には罰があると知らしめること」だった。
慶介は会社員・タカハシマモルという男になりすまして、次女・若葉に近づき長男・小河原祥太は「今は海外のロースクールに通っていて、全然会ってないが自慢の兄」という情報を得る。
一方で、長女・雪子には絵の好きな小学校の先生・ヨシザワユウとして近づくが、まだ連絡先を交換したばかりの段階だった。
小河原家には長男・祥太を抜いた父母姉妹の4人で暮らしていた。
若葉が父・達夫に「そういえばお兄ちゃんて、今どうしてるんだろうね」と尋ねると、一瞬家族内の空気がピリつくが、達夫が「そろそろどうするか決めないとな・・・」と意味深な言葉を残し、それを聞いた雪子は顔を歪めていた。
そんな中、「MP.info.net」にメディア被害を受けたという相談依頼が入る。

依頼人は殺人事件の被害者の夫からで、またも「ザ・プレミアワイド」の報道によるもの。
真崎久美子というディレクター兼レポーターの自分勝手な「エゴ取材」のせいで警察の「捜査妨害」をし、殺人事件の犯人を逃してしまったんだという。
慶介は真崎ディレクターには「僕が話をつけます」と、相談者に約束する・・・こうして慶介の次の復讐ターゲットは真崎久美子に決まった。
そうしていると、真崎のもとに指名手配されている犯人から連絡が入り、金銭と交換条件で独占インタビューをすることになる。
そして「ザ・プレミアワイド」の会議では金銭の話は伏せ、独占インタビューをさせてほしいと番組司会・百々瀬塁に頼むと、百々瀬は慶介の上司である高田に電話していた。
犯人は真崎にカメラを向けられると「不倫の末、口論になり殺してしまった」と嘘をついた。
真崎は嘘とわかりながら「世間は盛り上がる」と誤報道をしようと企んでいた。
そして犯人は真崎から約束の金銭を受け取ると颯爽とその場を去っていく・・・すると慶介が真崎の前に現れ一つの映像を見せる。
その映像は、真崎と犯人が独占インタビューと金銭の交換を約束し、真崎が犯人に金銭を渡している映像だった。
慶介は「これは犯罪だ」と真崎に突きつけ、自分の正体を晒し12年前の事件のことを問い詰めた上で「また会いに来る。その時頼みを聞いてもらう・・・今回のスクープはもう諦めな。スクープをモノにするのと、アンタ自身がスクープになるのと、どっちがいい」と告げ・・・
というセリフを叩きつけ、真崎を言いなりにさせることに成功した。
そうしていると百々瀬主導のもと、高田に容疑者の情報を流し間も無く逮捕される。
そして慶介は本業の警察官として、夜遅くまで新宿中央署内の資料室でデータ整理をしていた。
するとそこに高田が現れ「仕事が早くて助かるよ、中村くん・・・いや、早川慶介くん」と早川恭子の息子であることがバレているような口ぶりだ。
慶介はPCにデータ化をしていたが、手を止め驚いた顔で高田を見ると、高田は慶介のことを鋭い視線を送っていた。
慶介は高田に正体を暴露し、母・恭子は冤罪だと訴えるが、当時この事件の担当刑事だった高田は「証拠が揃いすぎてる」と慶介がいう「真犯人・小河原祥太説」を否定し、その場を後にした。
すると大地から「面白いもの見つけた」と連絡がある。
「ザ・プレミアワイド」の若手ディレクター・小池悠人が、ネット上で「個人攻撃の断罪」を繰り返していたノノを大地が発見していた。
実は小池は報道志望だったが、12年前の「女児殺害事件」当時まだ新人ディレクターだった小池は一つのミスをを犯してしまい、それ以来事件担当からは外されてしまっていた。
それからというもの小池は表ではペコペコ頭を下げてばかりのダメ男・・・「ザ・プレミアワイド」内でも「暇ネタ(あってもなくても誰も傷つかない何も変わらないネタ)」担当の使えない男としてレッテルを貼られていた。
しまいには「Mr.暇ネタ」と呼ばれショボい男だったが、裏(ネット上)では基本出回らない個人情報付きの画像や映像を流出させまくり、ネット住民からは「メディアの力で罪を滅ぼす神」として崇められ調子に乗っていた。
慶介はこんなショボいメディア被害だが、「いっちょやるか」と次のターゲットを小池悠人に絞り復讐を試みることに。
小池がいつものようにネット上で個人情報を流出させ「断罪」をしようとしていると、慶介からPCを乗っとられてしまい「お前が何をしたか知ってる・・・ここで待ってる」と地図がPCの画面に表示され、待ち合わせの場所を指定された。
小池が指定された場所につくと慶介が待っていて、すぐに「ファイナルカット」を見せられる。
それは小池がたまたまスクープを拾えた時にキャバクラに行き 「よし!今日は全部経費で落としちゃおー!」 と言って騒いでる様子・・・つまり「横領・職権乱用の 使い込み宣言 」をしている映像だった。
もしこれが公開されてしまい拡散されてしまうと「メディアの力で罪を滅ぼす神」として崇められていたのが、あっという間に終わってしまう。
慶介は自分の正体が、12年前に起きた事件の犯人扱いされた早川恭子の息子・早川慶介だということを明かす。
小池は慶介の母・恭子の事件当時「何でもいいから撮ってこい!」と言われ、恭子の葬儀に参加し恭子の遺体にカメラを向けようとするが、高校生だった慶介に見つかり止められる・・・が最終的には「すいません。俺にはやっぱりできません」と言って土下座をしながら謝り、メディアの人間の中で唯一恭子の遺体に手を合わせた人間だった。
慶介はそんな小池に「母を犯罪者扱いする中、あんただけは母さんに手を合わせてくれた・・・だからあんただけは違うと信じてたのに」と嘆いた後、慶介は「何で母を事件当初から犯人扱いした?」と聞くと小池は「それが上の方針だったから・・・」と言う。
それでも「周辺に怪しい男がいた」ことを調べたと慶介に明かし、その怪しい男リストの中には「小河原祥太」の名前があったことを確認できた。
そして慶介は小池に「何で母を犯人扱いしたのか?何でインタビューを報じるのをやめたのか?調べろ!」それか「ファイナルカット」を公開するか、という取引条件を提示すると「これまで色んな奴を葬ってきただろ。一度くらい名誉挽回に手を貸せ」と小池にスパイすることを約束させ・・・
と小池に告げた。
一方、慶介は雪子に近づき事件の真相を探ろうとしていたが、その中で垣間見える雪子の純粋な心につい惹かれてしまいく。
そんな中、雪子から「お兄ちゃんが死んだ・・・正確には死んだことにすることになった」という情報を得る。
実は祥太はある時から突然アメリカで行方不明になってしまい7年という月日が経ち、ついに「失踪」宣告する手続きを始めることが決まったんだという。
雪子はそんな辛い状況の中「ヨシザワさんは?時々辛い顔するから」と自分の心配をしてくれる雪子に、慶介は心を許してしまい口づけをした。
慶介が運営するメディア被害に対する相談サイト「MP.info.net」に、また「ザ・プレミアワイド」の取材が酷くて困っているという相談が寄せられる。
しかし慶介は雪子が言っていた「お兄ちゃんが死んだ・・・正確には死んだことにすることになった」という言葉と、慶介が扮したタカハシマモルとの恋に夢中な若葉にはぞんざいに扱うのとは裏腹に雪子に対して自分の感情が「恋心(?)」を感じてしまっていることで頭の中はいっぱいになっていた。
それでも大地は無理やり慶介の目を覚まし、そのメディア被害は「ザ・プレミアワイド」のカメラマン・皆川義和だった・・・皆川は12年前の事件当時、執拗に慶介の母・恭子にカメラを向け、最初から犯人扱いしていた一人で、そんな皆川のことを今回のターゲットととして監視し始める。
一方で慶介は「ザ・プレミアワイド」が最初から母を犯人扱いし始めた背景に、警察が絡んでいるのではないかと考え、12年前の事件を捜査していた上司の高田に疑惑をぶつけるが、高田は「重要参考人死亡で事件は未解決・・・それが全てなんだ」とはぐらかすようにその場を去ってしまう。
しかし高田は慶介が「事件の真相に近づいている・・・?」というように、慶介に対して今よりも増して警戒心を強めていくのだ。
そして復讐の本題だがついに皆川に動きがあり、相談があったメディア被害者にまたカメラを向け横暴な取材をし始め、さらには「ザ・プレミアワイド」の会議などもすっぽかしギャンブルやメディアの中で得た「グラドルのプロマイド」などを裏で売りさばき私腹を肥やしていた。
慶介はそんな皆川を匿名で「良いネタがある」と電話をかけ、誰もいない夜の競馬場に呼び出して「特ダネ」と称して映像を見せる・・・それは皆川の私生活の映像だった。
皆川のやっていた副業のことや取材の際に「器物損壊」をしていたこと・・・そして取材していて怪我を負っている対象者を脅すように嘘を強要した上、その怪我さえも放置。
慶介は「これを公開したら、あんたクビだね・・・間違いなく」と言うと、皆川はヘコヘコと謝ってきた・・・そして慶介は自分の正体が「12年前の事件で『ザ・プレミアワイド』が疑惑の女園長として追いこんだ早川恭子の息子」であることを晒した。
皆川はそのことについても謝るが、慶介は許さないと言わんばかりに「何で事件の詳細を調べもせず母を犯人扱いした」と追いこんでいく。
すると皆川は「犯人だって聞いてたから、犯人は早川恭子で間違いない、そう断言してた」のが「ザ・プレミアワイド」の顔・百々瀬塁だと言う。
なんでも百々瀬は「ある筋から情報を得た・・・我々はこの事件の犯人を園長・早川恭子と決め追求する」と言っていたらしい。
慶介はその情報をもとに百々瀬塁を次のターゲットとして考えながら、皆川に「お前は俺に協力するんだ。何か質問したらすぐに答えろ・・・この映像を公開されたくなければな」と皆川を言いなりにしたところで・・・
と告げた。
一方で雪子は家の中でコソコソ誰かと電話している母の姿を見て、その口調から「兄と話しているのでは?」と不安を胸に抱えていた。
雪子はその夜、慶介が扮した「ヨシザワユウ」にそのことを打ち明けていると、若葉ともその場で偶然鉢合わせてしまい、慶介は若葉に「マモル!どういうこと?!」と責められ、雪子も驚いていたが雪子の計らいにより、どうにかその場は丸く収まる。
しかし、帰宅した雪子は「ヨシザワユウ=吉澤優」と若葉に近づく「タカハシマモル=高橋守」のことを独自で調べ始め、吉澤優という人間と高橋守という人間が存在しないことが判明してしまう。
そして「吉澤=守=???」というところまでたどり着く・・・雪子は二人を演じる男が「どうして、自分たち姉妹に近づいたのか」と気になり始め、もしかして「兄・祥太」が関係しているのではないかと感じ始めていた。
事件当初から母・恭子を女児殺害事件の犯人扱いしたのは番組司会者の百々瀬だとカメラマンの皆川から聞き出し、ついに首謀者を突き止めた慶介は百々瀬の行動パターンや経歴などを調べ始めるが、全くボロを出さない百々瀬にイラだち始めていた。
それでも「ミスターメディアの異名をぶっ潰してやる!」と息巻く慶介だった。
そうしていると「ザ・プレミアワイド」の好評企画の第2弾を突然中止にしたとの情報が入り、百々瀬が裏で関与していると直感した慶介は百々瀬のバックには誰がいるのか確かめようとし、プロデューサーの井出に揺さぶりをかける。
そして百々瀬が井出とともに参加したパーティーの中で、二人が話しコソコソと密談を始め、それを聞いていて警察幹部の誰かが関与していることがわかった。
慶介らはその警察幹部とは誰なのかを調べようと百々瀬のことを監視し続けていると、ある日百々瀬が出席した会食の場に同席していたのは、なんと慶介の警察の上司・高田と警視庁刑事部長・芳賀恒彦だった。
ついに百々瀬の弱点を見つけた慶介だったが、井出が百々瀬に「私のプライベートのマズい動画を盾に脅されてます・・・12年前の事件の重要参考人だった早川恭子の息子です」と言いなりにしていたはずの井出がバラしてしまう。
これを聞いた百々瀬は一瞬驚いた表情を見せるが、冷静になると番組内で「殺人犯の息子、メディアを逆恨み」という特集を組むと腹の奥底からあふれ出るように笑いながら言った。
その様子を隠しカメラで見ていた慶介は悔しそうに「無念の母」を思い、「いくよ・・・母さん」と母を苦しめたメディアの首謀者である百々瀬に復讐するため、ファイナルカットを手にして向かうのだった。
百々瀬の行動パターンの中で一日の終わりにジムに通っていることを知っていた慶介は、百々瀬との勝負の場をそのジムに決めた・・・そして対峙すると、早速ファイナルカットを再生する。
まず、人気司会者である百々瀬塁の「表の顔と裏の顔がいかに違うか」ということ、「実の妻子を隠し、偽者の妻を金で雇っていた」こと、そして「警察幹部と関わりを持っていた」ことなどの映像が流れた。
慶介がこれを見て「ウチの母に償うことはある」かと尋ねると、百々瀬は「警察幹部(刑事部長・芳賀)から直々に聞いた確かな情報だった。だから方針を決めた。早川恭子への疑惑を番組内で徹底追及すると・・・私は事実を報じたまでだ」と断言する。
すると慶介は「違ーう!12年前に起きた事件の真犯人を必ず俺が捕まえてやる・・・そしてその時は番組内で母に謝れ!」と百々瀬に怒りをぶつけ誓いを交わさせる。
さらに「それまでお前には、檻に入ってもらう。お前にも用意したよ。公開されたら人生終わり、精神的無期懲役」と言って・・・
と百々瀬は告げられ、百々瀬は生唾を飲みこむのように息を呑むのだった。
しかし翌日の「ザ・プレミアワイド」では百々瀬を縛るはずだったファイナルカットを編集し、題して「フェイクニュース特集」と言って放送・・・これによって慶介の武器である「ファイナルカット」は全て無になってしまうことなってしまう。
一方で慶介の元に、小河原姉妹と鉢合わせして以来、会っていなかった雪子から「兄が帰ってきたの・・・今家族でレストランで食事してます。やっぱりあなたには伝えておきたくて」と連絡が入り、祥太の顔を確認するため慶介は小河原家が食事しているというレストランに急いだ。
しかし、慶介がレストランに着いて中を覗いてもそれらしき姿は見当たらない・・・実はコレは雪子が仕組んだことで、若葉に慶介の目的を信じさせるため二人で陰からこっそり慶介が店内に駆け込んでいくのを見ていたのだ。
雪子は「わかった?あの人(まだ慶介が誰かはわかっていない)の目的は私たち姉妹じゃなくて、お兄ちゃんよ」と若葉に諭すように言った。
若葉は「でも、お兄ちゃんは失踪したんじゃ・・・」と不安そうに言うと、雪子は母・夏美が兄・祥太と電話してるようだったことから「何が起きてるかわからないけど、何か起きてる・・・だから彼(慶介)は私たちに近づいてきた。だからもう彼には会わないほうが・・・ね」と説得する。
若葉の頭の中は完全に混乱中だったが「・・・わかった」と不機嫌そうに答えると、とりあえず雪子はホッとし安心していた。
一方で、慶介も小河原姉妹に近づいた目的が、「兄・祥太の情報」だったことを見破られたと悟り「とりあえず目的は達成したから、二人にはもう会わない」んだという。
その頃「ザ・プレミアワイド」では百々瀬が「井手・真崎・小池・皆川」ら12年前の事件に関わったとされるメンバーを集めてテレビ局内に仕掛けられていた盗撮カメラを机に並べ、全員が「女児殺害事件の犯人扱いされていた早川恭子の息子・早川慶介」から動画を撮られ脅迫されていたことが判明し驚きの声を上げる。
百々瀬は怒りの産声をあげるかと思いきや「面白い」とニヤリ・・・不気味に笑い、「ザ・プレミアワイド」の部下たちに「調べよう、早川慶介を」と指示を出していた。
ある日、雪子は母・夏美に「お兄ちゃんと電話してた?」と尋ねると、「ハハハ、そんなわけないでしょう」と笑いながら、どこか誤魔化しているようにも見える・・・そうしていると父・達夫も「それよりも・・・」と無理やり会話に入ってきて話を変えようとし、雪子はどこか不自然に感じる。
雪子は若葉と二人で「兄・祥太」について話そうとすると、若葉は雪子の話しているのを遮り「ゴメン・・・私がもらう。伝えたいの、出会いはどうであれ私が守のこと好きだってこと」と慶介の色恋からまだ抜けられずにいた。
翌朝、慶介のスマホには「守が誰だって構わない・・・会いたいの」という若葉からのメッセージが届いていた。
慶介は一つの殺人事件を介し12年前に起きた母親の冤罪事件と似てると感じ、上司の高田に「自分も捜査に加わらせてください」と申し出ると、慶介の知っている高田からは「自分の力を過信するな・・・お前が相手にしようとしてるメディアと当時の捜査陣は確固たる組織なんだ」と忠告する。
それに対し慶介は「両者(メディアと警察)は繋がってる・・・ご忠告、心に止めておきます」と話していると、「まだ証拠が出揃っていないので、公務執行妨害で一旦逮捕した後、殺人の罪で再逮捕しよう」としていた殺人事件の容疑者の身柄を確保したと一報が入り、高田は慌ただしく部下たちに指示を出し始める。
すると百々瀬から高田の携帯に連絡が入り・・・二人は情報を共有しあう旧知の仲かと思っていたが、どうやらそうでもなさそうで今回の殺人事件についても、情報を探り合っているようだ。
そうしていると百々瀬のほうにも、公務執行妨害で容疑者が逮捕されたということが耳に入り「ザ・プレミアワイド」ではまだ公務執行妨害という罪だけの容疑者に対し、殺人犯でもないのに「両親が謝罪する」という映像を独占スクープとして報道する。
その放送を見た高田は「容疑はまだ公務執行妨害だぞ・・・それをこんなにつついて!」と、百々瀬の暴走したメディア報道に興奮した高田の様子を見て「こいつら(高田と百々瀬)はグルじゃないのか?」と不思議そうな表情を浮かべる。
慶介が勤務中の新宿中央署に容疑者が移送され、警察署前で容疑者は過剰なメディアの報道に追い込まれ、ついには暴れだし道路に飛び出し自殺しようとしてしまう・・・がその様子を見ていた慶介が間一髪、容疑者の体を突き飛ばし助けた。
慶介は「容疑者の命を救った」お手柄警察官として讃えられるが、この時「ザ・プレミアワイド」の生中継に映り込んでしまいテレビで放映されてしまう・・・百々瀬ら「ザ・プレミアワイド」のメンバーたちはもちろん、偶然番組を見ていた雪子にまで「警察官」だということがバレてしまった。
そうしている間にも、殺人事件の真犯人が出頭してくる・・・こうしてとりあえず一件落着したが、慶介は「もう会わない」と決めていたのに雪子のことがどうしても気になり、慶介が吉澤優に扮し雪子と出会った美術館へ着てしまう・・・するとそこに雪子がたまたま現れ、慶介に「あなたの本当の名前は?」と尋ねてきた。
そして慶介は「俺の名は、早川慶介。12年前の女児殺害事件がもとで母を亡くした。その事件の真犯人は小河原祥太・・・君のお兄さんだ」と自分の正体や、雪子に近づいた目的まで全てを明かすのだった。
しかし、雪子は「あの日、兄は家にいた」と言い返し、慶介の言葉に耳を貸そうとしない。
さらに「私たちをこれ以上、巻き込まないで!」と足早にその場を去っていく。
新宿中央署では慶介が署長室に呼ばれ、先日の「容疑者の命を救ったお手柄警察官」としての功績を偶然新宿中央所に来ていた刑事部長・芳賀に褒められるとともに、高田から聞いたらしいが12年前の事件の重要参考人だった早川恭子の息子だということもバレてしまった。
慶介が警察官だと知った百々瀬ら「ザ・プレミアワイド」のメディア陣は、早々に慶介の身元や経歴を調べ上げ、慶介の前に現れ声をかけてくる。
祥太の居場所を早く探らなければと考えた慶介は、父親である弁護士の小河原達夫に狙いを定め、小河原法律事務所に相談客を装って訪れた慶介は、12年前の事件についての依頼だと切り出し、達夫を動揺させその場はあっさり退散。
慶介の揺さぶりで動き出した達夫は、刑事部長・芳賀とコンタクトをとり会食を始める・・・そして慶介は12年前の捜査資料の一部を破り、「捜査妨害」をしていたのが刑事部長・芳賀によるものだと気づく。
それとともに事件当時、芳賀が捜査情報をリークし「ザ・プレミアワイド」の司会者・百々瀬が番組で恭子を犯人扱いし始めたことについても、小河原祥太がなぜ捜査線上から消えたのかも、この二人による陰謀・隠蔽があったからだと確信していた。
慶介はすぐさま芳賀恒彦の警察幹部としての経歴を調べると、芳賀はメディアコントロールに長け順調な出世街道を歩んでいた・・・しかしその裏では黒い噂もかなりあったのも事実。
その夜、高田は百々瀬から12年前の事件のことで慶介が「ザ・プレミアワイド」の面々に接触してきて迷惑を被ったと聞く。
しかし百々瀬は「事件の真相を探るつもりだ」と告げ、意外な言葉に高田を驚かせた。
一方、雪子から慶介の正体を知らされた若葉は、慶介の前に現れ「協力する・・・お兄ちゃんの居場所を調べるから・・・だから恋人にして」と真剣な眼差しで告白した。

しかし慶介はそんな若葉に「ゴメン・・・もうこれ以上は」と拒否してその場を後にした。
芳賀と達夫のことを監視中の大地だったが、尾行中に顔を見られていたらしく芳賀の指示で暴力団から襲われてしまい、慶介が大地の異変に気づき襲撃現場にたどり着くと大地はなんとか無事・・・慶介は傷ついた大地を担ぎながら「あいつら、許さない」と覚悟を決める。
慶介は芳賀を「内密の案件がある」と芳賀を呼び出し、一つの映像を見せる・・・それは芳賀が警察の権力を使って行ってきた悪事の数々の証拠だった。
そして芳賀と達夫の会食中、「芳賀の娘の話」となる・・・慶介の調べでは「某有名女子校集団万引事件」というのがあり、その犯人の一人だったらしい。
弁護士だった小河原達夫に示談交渉を頼み無事解決する・・・つまり達夫に恩があった芳賀は、捜査線上から「小河原祥太」の名前を消していたのだ。
おかげで恭子がメディアから追い回されるハメになった。
慶介は芳賀に「再捜査しろ!もう一度、小河原祥太を洗い直せ!」と告げるが、芳賀は「無理だ・・・新事実が出てこなければ」と言うと、慶介が探すんだという。
すると真っ青だった芳賀の顔が急に緩み「そろそろいいんじゃないのか」と言うと、奥の方から高田が現れ隠しカメラで一部始終を録画していたらしく、芳賀は急に得意気になり「これは立派な脅迫罪だ」と告げる。
それに対して慶介は逆にうつむいてしまった・・・すると高田は「残念ながら撮れてません。どうやらこのカメラ、壊れてるようで」と嘘くさい芝居をはじめた。
さらに高田は12年前の事件で捜査を担当し、聞き込みをしているとビル内の防犯カメラに気づくが、小河原法律事務所の入り口防犯カメラだけ壊れていたことを不審に思い、何度も上に意見したところ担当外にされてしまったと事件当時のことを急に語りだす。
高田は芳賀に向かって「中村くんと同意見です・・・『無認可保育園女児殺害事件』、小河原祥太をもう一度洗い直すべきです」と芳賀に対しての裏切りを見せると芳賀は高田に怒りを向けるが、さらにその上から慶介が芳賀に怒りにの刃を見せる。
芳賀がこれまで築いてきた警察官としての「キャリアをどう編集されたい?エリート人生、お蔵入りにしてやろうか・・・いいか、二度と俺の邪魔するな」と告げ・・・
と怒りとともにつきつける。
すると今までの傲慢な態度の芳賀は脆くも崩れ去るのだった。
翌日、芳賀は「12年前の事件の女園長の息子が来た・・・そちらにもいずれ現れるでしょう」と達夫にも忠告の連絡をする。
一方で、慶介と高田は芳賀から「勝手に動く分には黙認する」と言わせることができた。
さらに、高田が事件の真相を遺族に伝えるため独自で動いていたことを知り、慶介は「君のお母さんは無実だと思っている」という高田の言葉に胸を熱くする。
事件当日の状況をあらためて高田から聞いた慶介は、祥太が事件当夜、間違いなく現場にいたという手がかりを掴んだ。
事件当時、「事件の晩、走って戻って来る園長の姿を目撃しました」という証言をしていた雪子を現場まで呼び出し、慶介から12年前の真実を突きつけられた雪子は、家族と慶介との間で板挟みになり激しく動揺してしまい、慶介は思わず雪子にキスしてしまう。
二人の恋はこのまま激しく発展していくのだろうか。
そしてその頃、若葉は偶然父・達夫に送られてきたメールの相手が祥太らしき人物で、そのままやり取りをしていた。
慶介は雪子と激情の末そのまま一夜を共にしていた・・・しかし朝になると雪子は「私たち、もう会わないほうが良い」と告げるが、慶介は「俺は会いに行く、小河原祥太を見つけるまでは・・・自首させるべきだ」と言うと、雪子は無言で部屋を出ていってしまう。
珍しく朝帰りをする雪子に不信感を抱く若葉は、次第に姉の雪子に慶介との仲に嫉妬してメールでつながっていた祥太らしき人物に愚痴をこぼしていた。
そして高田から祥太についての情報を聞くと、7年前シアトルで失踪してういたが、どうやら祥太の親である達夫が存在を隠しているような動きがあったことを知る・・・しかし、もしかしたら日本に帰国してきそうな動きがあったことも判明する。
とはいえ、慶介は警察組織内でもすでに監視されていたので、目立った行動はできないというのも事実だった。
百々瀬から祥太について話があると電話があり、慶介は不信感を抱きながらもその誘いに応じ、向かった「ザ・プレミアワイド」の会議室で慶介が見せられたのは12年前の事件で取材した事件のVTR。
その映像を見つめる慶介に、百々瀬は「うち(メディア)を利用して欲しい」と祥太探しの協力を持ちかけ、さらに慶介が共感するような言葉をかける。
しかし慶介は鼻で笑い「騙されるかよ!俺は自分で真犯人を追う。邪魔するな・・・お前らのファイナルカットをいつ流すかは俺が決める」とつい挑発してしまいその場を後にした。
すると誘いを断られた百々瀬は「警察上層部が一度幕を引いた過去の事件を蒸し返し、我々メディア陣を脅してきたやつに(慶介)に、もう遠慮はいらない・・・撮るんだ、奴のファイナルカットを!」と百々瀬が言う「最後のチャンス」とやらも蹴ってしまった慶介にメディアがついに牙をむく。
そして祥太について新たな情報を掴んだ百々瀬は「小河原家に突っ込め」と指示を出し、達夫や雪子や若葉の職場に「ザ・プレミアワイド」が取材をしにやって来た。
一方、慶介は高田が残した事件記録から祥太が真犯人だという新たな手がかりを見つけ、12年前の事件当時、小河原法律事務所の入り口に設置されていた防犯カメラは壊れていたわけではなく、記録媒体(SDカード)を達夫がトイレに流して隠蔽していたという事実が判明する。
それを知った慶介は、祥太をかくまう小河原家を切り崩すため、雪子を脅すことを決意した。
そして雪子のもとに赴いた慶介が、雪子に「小河原祥太の全疑惑(ファイナルカット)の映像」のURLを突きつけ、さらに「家族全員でこれを見て理解してほしい・・・もう逃げられないよって」と告げる・・・どうやら慶介の狙いは、これによって真実を炙り出す作戦のようだ。
そんな慶介に対し雪子は「ごめんなさい」と突然涙を流しながら語りはじめる・・・雪子は自分の証言で慶介の母・恭子を追い詰めてしまったんだと自責の念を抱いていたのだ。
慶介はそんなピュアな心を持った雪子を責めた自分に、心をギュッと掴まれてしまった気持ちになっていた・・・そして慶介はファイナルカットのURLが書かれた紙が入っている封筒を、雪子に無言で渡してその場を去っていく。
雪子は帰宅するとPCをテレビに接続し家族を集め、小河原家全員でその映像(12年前、祥太が事件に関与した証拠)を見せようとすると、達夫が葛藤の末「信じたかった・・・」と真相を話しはじめた。
どうやら達夫は12年前の事件に祥太が関与しているなど微塵も考えていなかったが、防犯カメラのデータがトイレに捨ててあったことで「祥太の犯行だと確信した」んだという・・・達夫は思わずそのデータもトイレに流してしまうが、「どうすれば良い」のかを悩んでいた。
しかし雪子や若葉のことを考えると幸せな暮らしが壊れてしまうと考え「一日でも長くこの暮らしが続いたら・・・あと少し、もう少し・・・そうやって今までやってきた」んだという。
すると雪子は「私は周りに騒がれようが、カメラに追われてしまうことになっても・・・覚悟はできてる!だからお兄ちゃんを・・・」と鬼気迫る勢いで言っていると、若葉が「私はそんな覚悟なんてできてない!」と雪子のことを睨みつけながら言った。
そして「お兄ちゃんが犯人って証拠なんて、どこに・・・」とファイナルカットのURLが書かれている封筒を、雪子から奪い取り開けるが中身は何も入っていない・・・どうやら慶介はあまりにもピュアな心の胸を打たれ、雪子に見られないように封筒から中身を抜き取っていたのだ。
「何で?」と自室に戻る雪子に若葉が呼び止め「会ってるんだ、中村慶介と・・・まだ気付いてないの?あの男の目的はお兄ちゃん、それだけよ」言い放つ。
しかし雪子は、苦しそうな表情を浮かべながら「でも、彼が好き・・・好きなの」と言い残し、唖然と驚いている若葉のことなど関係ないというように、颯爽と自室に戻っていく。
その言葉に若葉は憎悪と嫉妬に狂ってしまい「お姉ちゃんに私の彼を取られた」「嘘つき、裏切られた」「許さない、許さない、許さない」と悪魔のような顔で祥太にメールで愚痴をこぼすが、祥太の返答は「若葉、大丈夫だよ・・・」と答えていた。
翌日、若葉は慶介に「お兄ちゃんと連絡を取り合っています。協力します、事件解決のために」と小河原家に呼び出され慶介は家の中に入る。
すると慶介と雪子が互いに心を引かれていることに気付いた若葉は嫉妬で狂い、なんと自分の腹をナイフで刺し、あたかもその場にいた慶介が刺したように見せかけるのだった。
・・・最終回へ続く
最終回あらすじ
若葉(橋本環奈)への殺人未遂容疑で慶介(亀梨和也)が現行犯逮捕された。
傷を負った若葉の姿を目の当たりにした雪子(栗山千明)は大きなショックを受けるが、そこへ一本の電話がかかってくる。
それは、かつて慶介が雪子をだますために使っていた偽名“吉澤優”からで……?
一方、独自に祥太の行方を追っていた井出(杉本哲太)、真崎(水野美紀)、小池(林遣都)、皆川(やついいちろう)は、慶介が逮捕されたと聞き、色めき立つ。
しかし、百々瀬(藤木直人)は、さらなる大スクープを画策していた。
無実を信じる大地(髙木雄也)をよそに、取り調べに対してなぜか黙秘を貫く慶介。
しかし、やって来た上司の高田(佐々木蔵之介)に突如、「犯人は、俺です」と自白を始め、高田を驚かせる。
“殺人犯”となった慶介は、誰も予想しなかった驚きの方法で、ついに真犯人と対峙することに。
そこには、スクープを狙う百々瀬ら『ザ・プレミアワイド』の姿もあった。
慶介、真犯人、そして“ミスターメディア”百々瀬が一堂に会して、慶介の一世一代の大勝負がついに始まる。
その時、高田(佐々木蔵之介)は…?
そして、雪子は…?
しかし、慶介の復讐のクライマックスは…この対決の先にあった!
慶介が、ファイナルカットを突きつけてきた真の目的とは?
待ち受けるのは驚愕のラスト!!
引用:カンテレ公式サイト/FINAL CUT
最終回ネタバレ追記
小河原家内には誰もいないと言っていた若葉だったが、実は雪子もいてその現場に遭遇し、救急車を呼び若葉は病院に搬送される・・・慶介は現行犯で逮捕されてしまった。
若葉の命に別状はなくその傷口の浅さやナイフが刺さった角度から、自演自作の自傷行為であることが判明し、後に祥太にそそのかされ若葉が行為に及んでしまったこともわかる。
一方で慶介は若葉の殺人未遂の罪で取り調べを受けるが、無実なのにも関わらず黙秘を貫いていた・・・そこで高田が事情を聞こうと取り調べを交代し「小河原若葉の自演自作行為だったことがわかった・・・それで釈放なのに、なぜ黙秘を続ける?」と慶介に尋ねると、ついに慶介の口が開いた。
慶介は「12年前の母が追われてた事件・・・俺が犯人です」と謎の衝撃の告白をする。
このことを慶介は高田から百々瀬に伝えさせ、「ザ・プレミアワイド」というメディアを使い「12年前の真犯人を逮捕した」と報じさせた。
そんな中、一人の男が空港に降り立ち日本に帰国する・・・小河原祥太(山崎育三郎)だ。
祥太は父・達夫は迎えを待っているようだったが、そんな祥太の眼の前に現れたのは、逮捕されたはずの慶介で「やっと会えたな・・・小河原祥太」と言った。
実は慶介は「俺が(12年前の)犯人です」と自白してその後逮捕されたという、嘘の情報を百々瀬に流し報じさせていたのだ。
これで「俺(祥太)を脅かす存在は消えた」と安心した祥太が、一旦日本に帰国したところを慶介はおさえる・・・さらに刑事部長の芳賀に「ファイナルカット」で脅し再捜査することの許しを得、祥太に「12年前の事件」について聞きたいことがあると任意同行を迫る。
しかしそこに達夫が現れ法を盾にして「祥太への任意の事情聴取」を断られてしまい、達夫は「どうしてもと言うなら、『捜査令状』を持ってこい!」と豪語して、達夫は祥太を連れ去ってしまった。
慶介は打つ手を失い困っていた・・・そんな中「ザ・プレミアワイド」の取材陣は小河原家に突撃し祥太への取材交渉をすると、意外とすんなり承諾する。
それを聞いた百々瀬は慶介に「12年前の事件で自殺した母が冤罪だと訴える一人息子である中村慶介と、捜査線上に上がっていた小河原祥太が対峙したら面白い」と直接対決を提案してきた。
慶介ももちろん承諾はするが、百々瀬にファイナルカットを突きつけた時にした「俺が12年前に起きた事件の真犯人を捕まえた時は、番組内で母に謝る」という約束を果たせと言い渡すのだった。
慶介の祥太に対する作戦は「事実の自白」・・・これをいかに誘導するか。
そしてついに「ザ・プレミアワイド」の取材という名の「母に汚名を着せられ自殺にまで追い込まれた息子の慶介、過去にいくつものトラブルを起こし黒い噂がたつ度に逃げてきた真犯人の祥太、そしてミスターメディアと異名を持つ百々瀬」が一堂に会して、慶介の一世一代の大勝負(12年前の事件の真相明かし)がついに始まる。
慶介は「12年前の事件の真犯人・小河原祥太を追及するために来た」と宣戦布告する・・・一方で、祥太も「事件の犯人は早川恭子以外考えられない」と強気で主張してきた。
慶介は色々な映像や画像や音声を突きつけるが祥太は一向に動じない、それどころか「何で君のお母さんは自殺した?犯人だからだろ・・・もし無実なら生きてそう訴えればいい。なのに自殺した、一人息子置いて・・・犯人だから」と恭子を侮辱するような言葉で慶介の感情を逆なでする。
そこで慶介は遺留品で凶器となったと考えれる「ハンカチ」のことで激しく祥太を追求する・・・すると祥太は思わず現場にいた人間じゃないと知らないことを言い始めた・・・それこそが慶介の狙い、まさに「秘密の暴露」となった。
犯人しか知りえない「事実の自白」をしてしまった祥太に慶介は、「ザ・プレミアワイド」のカメラがバッチリ「決定的な証拠・致命的な映像」をおさえていた・・・
と言うと、祥太は膝から崩れ落ちてしまう。
そして、12年前の「無認可保育園女子殺害事件」において、「死体遺棄、および殺人」の容疑で小河原祥太は逮捕された。
しかし慶介の復讐はまだ終わりではなかった・・・「俺は約束通り真犯人を見つけた。あんたはどうする」と百々瀬に言った。
百々瀬も初めは「番組内での謝罪」を「私たちは間違っていない!」と拒否するが、慶介の「過去を正して未来を見せろ!使命を果たせ!・・・ミスターメディア」という問いかけもあり考えを深めていく。
そして百々瀬は番組内で無認可保育園女児殺害事件の真犯人・小河原祥太が逮捕されたという報道後「私は12年前この事件を過剰に報じたことで、当時参考人にしか過ぎなかった早川恭子さんを糾弾してしまったことに、早川恭子さんとそのご遺族に哀悼の意を表します・・・大変申し訳ございませんでした」と深々と頭を下げた。
この百々瀬の「番組内での謝罪」により慶介の復讐はすべて達成され、慶介は亡き恭子の写真を見て「終わったよ」と清々しい気持で伝えることができる。
復讐を終えた慶介は高田とともに、12年前の被害者である熊谷志穂ちゃんのお墓に来ていた・・・そこで偶然雪子と遭遇した慶介は「もし事件が起きてなかったら、普通に出会えてたのかなぁ・・・」とロマンチックなことを言うが、結局「元気でな、お幸せに」という言葉を残しその場を後にする。
その後、大地は「MP.info.net」を大きくしようと、メディア被害にあった人の救済に努め、小河原家は祥太が逮捕されてしまいマスコミに追われ、今の生活は維持できないと家を出ていく覚悟を決めた・・・そのおかげもあり若葉が成長し自立していく。
高田は勝手なことをした慶介の上司だったこともあり、「警察学校の部長」とは名ばかりの職に左遷させられてしまうが本人はいたって明るい。
一方で「ザ・プレミアワイド」の面々は番組リニューアルと称され、スタッフや出演者たちも交代していた・・・その中でも百々瀬はメディア関係の仕事からはもう手を引くが、それでも「戻った時に騒がれるように」とどこか清々しさえ感じさせる。
そして雪子が働く美術館では、絵画を鑑賞する客の中に慶介の影を追いかけていた雪子に「これ希望ですか?」と声をかけてきたのは「吉澤優」ではなく「早川慶介」だった。
二人の恋は始まったばかりだ。
・・・END
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本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。