ドラマ「母になる」最終回の結末までのあらすじネタバレ(後半にネタバレ内容を追記しました)を公開しています。

見逃してしまった人や、あまり興味はないが内容や結末が気になる人もいるだろう。

ここではキャストに始まり、ストーリーのあらすじと最終回における結末のネタバレを公開するので参考になればと思う。

ちなみにドラマ「母になる」は日本テレビで放送されるので、ドラマのストーリー1話~最新話まで 「hulu」で視聴できる。

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母になる

まずはじめにドラマのキャストを紹介しよう。

役/キャスト

柏崎 結衣/沢尻エリカ

陽一との間に子供ができ、広を授かるが3歳の時に広が誘拐されてしまう。

広が誘拐されてしまってからは、陽一と離婚し一人でひっそり暮らしていた。

西原 莉沙子/板谷由夏

太治の妻で繭の母、結衣のママ友でもある。

自分が良い母親になれないと悩む一方で、誘拐事件後は結衣を励ます。

門倉 麻子/小池栄子

誘拐された広を助け、その後広と7年間母として一緒に暮らす。

広を手放したあと、広への思いを断ち切ろうと葛藤する。

柏崎 陽一/藤木直人

結衣の元夫で広の父。

東欧大学准教授で西原教授の元で研究していたが、誘拐事件の原因を知り引きこもってしまう。

木野 愁平/中島裕翔

児童相談所の児童福祉司。

広と結衣たちが親子であることを突き止め、再会できるように尽力する。

柏崎 広/道枝駿佑

結衣と陽一の息子。

3歳の頃、誘拐されてしまうが、13歳になり結衣と陽一の前に現れるが、二人の母に心は揺れ動く。

緒野 琴音/高橋メアリージュン

柏崎オートの事務員。

誘拐事件後、陽一一家の面倒を見る。

西原 繭/藤澤遥

莉紗子と太治の娘。

3歳当時は広と同じ幼稚園に通っていた。

田中 今偉/望月歩

児童養護施設で広と一緒に暮らしている。

西原 太治/浅野和之

陽一の上司で東欧大学理工学部教授。

莉紗子の夫で、繭の父。

柏崎 里恵/風吹ジュン

陽一の母で、夫が先に逝ってしまったため一人で、柏崎オートを経営している。

登場人物相関図

以上がキャストとなる。

ストーリー

ドラマのキャストを紹介したので、次に物語のみどころとあらすじを見ていこう。

みどころ

母になる事が自然だと思っていた女性*結衣

良い母になれないと悩む女性*莉沙子

どうしても母になりたかった女性*麻子

そんな3人の女性が母になる。

3歳の春、愛する息子が誘拐された。

いつもの幼稚園の帰り道。

繋いでいた手を離した、ほんの一瞬。

目を戻すと、そこに息子はいなかった。

そして9年の月日を経て、13歳になった息子が現れる。

空白の9年間を埋められるのだろうか?

一度壊れた家族をもう一度取り戻せるのだろうか?

息子と母、妻と夫、その間にあるかけがえのない何か。

家族になるとはどういうことなのか。

そして、「母になる」とはどんなことなのか?

このドラマは、今を生きる3人の女性が『母になる』までの物語。

あらすじ

2001年春-。

両親を亡くし北海道から単身上京した 結衣(沢尻エリカ) は勤め先の書店で大学講師の 柏崎陽一(藤木直人) と出会う。

時間をかけながらも二人の距離はゆっくりと縮まっていき、やがて結衣が息子の広「コウ」をお腹に宿したことをきっかけに、二人は結婚する。

陽一の母、 里恵(風吹ジュン) から結衣は温かく迎えられる。

陽一の上司である 西原太治教授(浅野和之) も、キャリアウーマンの 莉沙子(板谷由夏) とできちゃった結婚すると宣言。

結衣と莉沙子は、母親になる不安を抱えつつ励まし合う。

そして、連続幼児連れ去り事件が世間を騒がしていた2008年の春-。

3歳になった 広(吉武歓) の存在は柏崎家を明るく照らしていた。

しかし、いつものように幼稚園へ迎えにいったある日、目を離した一瞬の隙に広は姿を消してしまう-。

時を同じくして、とあるアパートに暮らすOLの 門倉麻子(小池栄子) は、隣の部屋の様子に不審を抱く。

ドアを開けてのぞきこんだ麻子はある音を聞いて…。

引用元:日本テレビ公式サイト/母になる

結末ネタバレ

ここからはドラマ「母になる」最終回の結末ネタバレを公開しています。

この作品は原作がないオリジナルストーリーで物語は進んでいく。

現時点で誘拐事件における伏線は2つある。

  1. 柏崎陽一(藤木直人)は、誘拐事件の原因を知り引きこもってしまったこと
  2. 木野愁平(中島裕翔)は、過去に陰があるということ

の二点で、おそらく幼児連続誘拐事件の犯人は木野愁平ではないのか。

そして陽一は木野愁平に隠された闇と誘拐に至った理由を知った上で、陽一は精神的にショックを受けて引きこもってしまったことが考えられるだろう。

あくまで予想だが、木野愁平に隠された闇とは「家族の温もり」を感じることができずに子供時代を過ごし、幸せだと思うことができなかったのだ。

そして、自分と同じく見えた子供たちを誘拐したのではないだろうか。

そのすべてを知った陽一は、その誘拐事件を受け入れてしまうのだった。

しかし、柏崎結衣(沢尻エリカ)はこの問題に立ち向かい柏崎広(道枝駿佑)と「母になる」になることを決意する。

結衣がそこにたどり着くまで、門倉麻子(小池栄子)の存在が立ちはだかることになる。

実の母(結衣)vs育ての母(麻子)の間で、揺れ動く広の心。

結局、広は結衣の息子となることを決意する。

母になる事が自然だと思っていた女性である結衣は、ついに「本当の母になる」ことができた。

そんなやり取りを詳しく知っていた莉紗子は、良い母になれないと悩む女性だったが、娘としっかり向き合うことを決意し「母になる」ことができた。

そして、どうしても母になりたかった女性である麻子は、児童養護施設で広と一緒に暮らしていた田中今偉(望月歩)を養子に迎え「母になる」ことができた。

結衣に関しては、陽一との仲も回復し、また二人で子育てを始めるのではないだろうか。

つまりドラマの結末としては、結衣と陽一そして広の三人は「本当の家族になることを誓う」ということが想定できるだろう。

ネタバレ追記

母になるための物語は、柏崎家の長男・広が着ていたパーカーが近隣の川で見つかるところから始まる。

広は、失踪してしてしまい川で溺死してしまったのではないかと警察は言う。

柏崎陽一と結衣は2001年の春に出会い、長い時間をかけて徐々に距離を近づけ親密になっていった。

結衣は妊娠し、それをきっかけに結婚することになった。

陽一の上司である西原教授に報告すると、その場に一人の女性が現れ、女性は莉沙子といって「できちゃった結婚」するという。

莉沙子はヘアメイクをしているキャリアウーマンだったが、マリッジブルーというかマタニティブルーのような感じで「本当に母親になれるかなぁ・・・」と不安を感じているようだ。

そして結衣は無事に男の子・広を出産し、幸せな家族になることだけを思い描いていた。

陽一は東欧大学の非常勤講師だったが大学准教授まで出世し、柏崎家は結衣の思い描いていた通りの幸せな時間を過ごす。

ちなみに結衣と莉沙子は同い年の子供を持つママ友だ。

広は結衣のことが大好きで「僕、ママのこと、愛しいだよ」という。

しかし広が3歳の頃、幼稚園の帰り道で結衣が少し目を離したすきにいなくなってしまい、そのまま失踪してしまう。

なんと陽一の教え子・ワタライという男が誘拐したと、陽一に電話があった。

そして広の行方はわからないまま誘拐犯ワタライは飛び降り自殺してしまった。

門倉麻子は住んでいるアパートに仕事から帰ってくると、隣の部屋から子供がすすり泣く声が聞こえ不信に思い、隣の部屋のドアを開けると子供が布団に寝ながら泣いていた。

麻子は広と親子として生きることに決め、広は麻子のことを「ママーっ!」と呼び、麻子も笑顔でそれに応えた。

結衣は広が生きていると信じていた。

しかし時が経つにつれ、次第に結衣の心は壊れ始め、陽一とは離婚し家族は・思い描いていた幸せは脆くも崩壊してしまった。

2017年の春になり、25歳という若さで児童福祉司になった木野愁平は児童養護施設の子供からヒントを得て「9年前の事件だからハッキリとは言えないが・・・柏崎広が見つかったかもしれない」と木野は結衣に電話で連絡した。

結衣はその突然の連絡にも関わらず、自宅を飛び出し児童養護施設に向かった。

するとそこには木野愁平が待っていて、広も結衣の前に姿を現し言葉を交わしているうちに結衣は広であると確信する。

二人は抱き合い感動の再会を果たす。

結衣の目には涙が流れていたが、木野の表情はくもり、抱きしめ合う広の目には戸惑いが見えた。

結衣は広と色々なことがハッキリするまで一緒にいきなり暮らすことはできなかった・・・しかし、昔のことやお互いのことを電話で話し次第に仲良くなっていくつもりだったが、広はどこか仰々しかった。

それでも電話を切るときは「電話嬉しかったです、お母さん」とその言葉だけで結衣は顔がほころんでしまう。

結衣は広に離れていた9年間の気持ちや、自分(結衣)が広にいつか会えると信じていたこと、そして広に会えた今は新しい明日のことだけを考えるようになったという気持ちを綴った手紙を送り、最後には・・・

「もう一度、一緒に暮らしましょう。」

と思いの詰まった一言が添えられていた。

広が見つかったことを陽一にも知らせようと児童福祉司の木野は陽一の自宅を訪れるが会おうとはしない・・・しかし引きこもっていた陽一がたまたま夜遅くにコンビニへ行く時木野に声をかけられる。

そこで木野はやっと陽一に広が児童養護施設で見つかったことを打ち明けることができた。

しかし児童養護施設に広が預けられたのは2年前で、それまではある人物が育て預けたとのことで、詳細は結衣も知らないという。

そして木野が広の過去について調査を始めたきっかけとなったのが、一通の手紙だったという。

その夜、陽一は結衣に電話をして、結衣と陽一は広の児童養護施設で久しぶりに会うことにした。

翌日、陽一が児童養護施設に向かう準備をしていると車を貸してくれる莉沙子たちが来て、広が生きて見つかったことを知り、そのことは伝染するように、莉沙子から陽一の母・里恵にも知らされた。

そして児童養護施設で木野を仲介して、陽一・結衣・広は再会した。

そこで結衣はまだ知らない「手紙」のことを陽一が話してしまい「広、手紙を見せてくれないか?」と頼む。

結衣は何のことかわからなかったが広は部屋に入ってしまい、養護施設の先輩である今偉(なうい)が「(広が)どうせ、いつかわかることだし」と代理で手紙を渡した。

手紙の差出人は、広と2年前まで親子として暮らしていた門倉麻子という女性だった。

手紙内容全文

コウへ

ママがこれから行く場所はすごく遠いところです。

手紙を書くのもやっとです。

だから今こうして急いで書いてます。

どうしても伝えたいことがあるの。

コウに手紙なんてこんな日が来るなんて…こんな急に来るなんて、ちょっと焦ってます。

うまく伝わるかな?

よく読んで…繰り返しよく読んでください。

一つ、ママはママじゃなくなる時が来ます。あなたの前にいつか新しいお母さんと名乗る人が現れます…きっとそんな日が来ると思うの。

一つ、その時はちゃんとご挨拶するのよ…「お母さん、会いたかった」って。できたら涙ぐんだりするのも良いかもしれない。

一つ、相手はいきなり抱きしめて来るかもしれない…嫌がらずにジッとしてること。

一つ、「一緒に暮らそう」と言ってくるかもしれない…コウ、その時は逆らったりすると困ったことになると思うの。だから黙って頷いておけば良いと思います。

あなたの前に現れた新しいお母さんは、あなたをどう扱って良いかわからないはずです。

とと坂のこともママとコウと二人で暮らした西陽のあたる傾いたアパートのことも。

そんなこと何も知らない人です。

コウが何が好きで、どんなことに興味があって、どんな風に大きくなったか、どんな物を食べると嬉しくて、どんな物を出されると困った顔になるか、目の前に現れたその人は何も知らない。

何も知らないおばさんがいきなり現れて「お母さん」だと言うの…怖いね、とても怖いことだと思うよ。

でも笑ってあげなさい、優しくしてあげなさい。

「会いたかった…お母さん、お母さん」って…甘えた感じで何度も言ってあげると良いと思います。

何度も何度も「お母さん、お母さん」って…ニコニコ笑って言ってあげると良いと思います。

そして最後に一つ、何を出されても「美味しい」と言って食べなさい。

「こんな美味しいもの初めて食べた」と言って喜びなさい。

ママの作ったカレーやコロッケやさかなの煮付けが大好きだったことは、ママとコウだけの秘密です。

コウ、ママとコウだけの秘密いっぱいあるよね…忘れないでね。

良い子にして待っていてください。

コウ、コウが会いたいと願えば、ママは会いに行きます…コウが望めばママが迎えに行きます。

だからどうか、どうか忘れないでママはいつだってコウのそばにいます。

コウの心の中で生きています。

コウ、大好き…コウ、大切な愛しい我が子。

あなたのママ麻子より

結衣は涙を流しながら、この手紙を読んでいた。

それでも結衣は「私、あの子と一緒にい暮らします!」と宣言した。

その心中には「また笑える日がきた」という思いがあり、ととさかなこと・西陽のあたる傾いたアパート・麻子さん、それらを笑って吹き飛ばせば良い・・・広が見つかった・生きてたんだからという真実ががあったからだ。

知らないおばさんでも良い、お母さんとウソで言われても良いから「あの子と一緒に暮らします」と涙を流しながら結衣は決意を表明した。

それと結衣には広を自分が産んだからこそ、わかっていることがあった・・・それは広の誕生日だ。

そして陽一も「あいつ生きてた・・・一緒に暮らそう」と結衣を抱きしめながら覚悟を伝える。

こうして柏崎家は復活することとなる。

しかし二人の決意に反して広は公衆電話で麻子の携帯に電話をかけ「もしもし?ママ!」と笑顔で呼びかけると、麻子も「コウ?」と笑顔で応対した。

広の誕生日を祝うため、結衣は誕生日ケーキを買い、誕生日プレゼントに「ツナ3」をするのために必要なスマホを電気屋で買い、広を迎え入れる準備は万端だ。

結衣は柏崎オートに行き陽一の母・里恵に久しぶりに挨拶を済ませると、木野がやってきて「広くんをどこにも届けず、自分の息子として育ててきたことは起訴して裁判にすることも可能です」と言う。

しかし結衣と陽一、そして里恵はそれを否定する・・・さらに結衣は「この先どんなことが起きても、あの時(広が失踪)より悲しいことは起きるはずがない」はずだと木野に伝える。

そして里恵のすすめで柏崎オートがある一軒家で結衣と陽一と広の3人でまずはやり直すことになり、里恵は陽一が現在住んでいるマンションで暮らすことになった。

母になるネタバレ…最終回結末は親子の枠を超え本当の家族になる photo 1

その場にいた木野は里恵のすすめを聞いて、「息子さんを引き取るために復縁するということですか・・・」となんだか煮え切らない表情だ。

広が柏崎オートにやってきて、久しぶりに広の顔を見た里恵は死ぬほど喜んだ。

そこで結衣が「広、誕生日おめでとう」と笑顔で言うと、広も「ありがとう、お母さん」と笑顔で応える。

皆笑顔で微笑ましい光景だったが、木野だけは何が不安なのか険しい表情のまま。

とりあえず一度遊びに来ただけの広だったが柏崎家に素早く溶け込み、西原教授や莉沙子に対しても「とても素直で良い子」と評価は高かったが、結衣は少し麻子の手紙の内容のことが頭をよぎり、広が「良い子」を演じているのではないかと少し心配になっていた。

結衣は「ここで一緒に暮らそう?」と広に聞くと、広は「もう少し環境が整ってから・・・だってお父さんとお母さん離婚してるんですよね?」と聞かれ結衣はすこし戸惑う。

しかし「離婚とかはしてない・・・だから一緒に暮らそう」と結局嘘をつき広を安心させようとした。

そして一度広は施設に戻っていく。

広の児童養護施設では携帯電話は禁止だったが、広の誕生日に結衣が買ってあげたスマホで隠れてトイレで麻子に電話する。

広が「ママ、新しいお母さんとお父さんのところ・・・柏崎さんの家で暮らすことになった」と言うと「会いに行く・・・待ってて!」と何かの決意を固めたようだ。

麻子は木野に呼び出されて会うことになり、そこで木野は麻子に広が正式に「柏崎広」となったことを告げた。

そして木野は麻子が「2年前なぜ広くんを施設に預けなきゃならなかったのか、そしてなぜ2年間も広くんに会うことができなかったのか」ということを結衣は知らない・・・そして広も知らないことを伝えた。

さらに結衣は麻子が書いたあの手紙を読んだことも伝えた上で「柏崎結衣さんは広くんの本当の母親になろうと必死なんです」と言う。

そんな木野にも深い闇があり、パスケースに100円玉と10円玉を大切に持っていた・・・何かの思い出の品なのか?

柏崎家では結衣が陽一に「離婚はしてない」と広に嘘をついたことを伝えた。

そしてついに広が柏崎家に来て、広の部屋に案内すると無邪気に喜び写真をたくさん撮っていた・・しかし広は裏で隠れてママ・麻子に、結衣の顔や陽一の顔、結衣が作った料理など写真をスパイのごとく送る。

結衣は広と生活していて、陽一とのぎくしゃくした様子を自分でもおかしいと感じ、広に「実は離婚してたの・・・嘘ついてごめんね」と打ち明けた。

広も広で写真たくさん撮って「実はママに送っていました・・・すいません」と自白する。

莉沙子が柏崎家に来て、広が新しい中学校で使う教科書を一通り揃えて持って来てくれる。

その時広は陽一と近くの公園でサッカーをして遊んでいた・・・そしてその様子を遠くから麻子が見ていた。

そして麻子は広が家にいないことを確認して結衣に会いに行き、莉沙子を挟んで結衣と麻子は対面します。

麻子は9年前に広を発見した当時の状況を伝え「申し訳ありませんでした」と謝るが、結衣は逆に「ととさかなことって何ですか?7年間の広とはどんな生活をしていたのか教えてください」と頭を下げ返した。

しかし麻子は「もう忘れました」とあっさり答える・・・そこに広と陽一が帰ってきてしまい、広が麻子の存在に気づき、陽一はただただ驚いていた。

すると麻子は「今日はお詫びと二度と会わないということを伝えに来たんです・・・(広に向かって)ちょうど良かった、元気でね」とだけ伝えその場を去ってしまった・・・結衣と陽一、そして広も麻子の麻子な素っ気ない態度に呆然としてしまう。

結衣は心配そうに広の顔色を伺っていると、急に明るい態度になって「あ、何これ?僕の?やってみていい?やった」と教科書を持って自分の部屋に上がっていく・・・が当然
広は麻子のことが気になっていた。

そしてノートに「行かないで、行かないで、行かないで」と書き残して麻子を追いかけていく。

覚悟を決め広の前を去った麻子が歩いていると、後ろの方から「ママーっ!」と走って来る広の姿が見え、麻子はそんな広の姿を見て「どうして・・・」とつぶやくのだった。

麻子は広が着くと「広、柏崎さんのこと新しいお母さんって言ったけど、新しいお母さんじゃないよ・・・本当のお母さんだよ。本当のお母さんのとこ行きな。ほら、早く行きな!」と広を突き放した。

そして麻子は一人で歩き出してしまった・・・広は黙ったまま下を向いている。

麻子が一人でしばらく歩いていくと、そこには木野がベンチに座っていた(おそらく木野に最後に広と会って別れの言葉を言いたいと麻子が頼んだのだろう)。

木野は麻子が来ると顔を見合わせ麻子は確認するようにうなづいてそのまま行ってしまい、木野は麻子が来た道を戻ると、広が道端で泣きながら座っている・・・しばらくすると広は立ち上がり肩をすぼめて落ち込みながら柏崎オートに帰っていく。

そして広が柏崎オートに入る前、涙をしっかり拭いて「ただいまー」と明るい声で帰って来ると、結衣は「何も言わずにどこ行ってたの?」と聞くと広は「コンビニで立ち読み」と嘘をつく・・・しかしこの時すでに木野から結衣に報告の電話が入っていて、結衣は事情を把握していた。

なので広の言ってることが嘘だとわかっていたが、陽一が結衣に「人口知能では人間に超えられないことがあった・・・ロボットは嘘をつけない。嘘をつくのは人間だからだよ、生きてるからだ」と広が生きてる証拠を結衣に伝え安心させた。

広は自分の部屋に戻ると「行かないで、行かないで、行かないで」と書いてあるノートのページを涙を流しながらビリビリに破っていた。

麻子はというと広との思い出を消し去るように、スマホに保存してあった広と一緒に撮った写真や、広一人で映った写真を泣きながらすべて削除していた。

翌日、莉沙子の娘・繭が広と同じ中学で同じクラスということで柏崎オートまで広を迎えに来てくれるが、広はなぜか繭のことを無視状態で一人でスタスタと行ってしまう。

この時、結衣はまだ広の気持ちをまだ完全に理解できていなかった。

広が柏崎オートにやってきて、ついに3人での生活がスタートしていた。

結衣は張り切って毎朝お弁当を作るが、広はなんだか素っ気ない・・・しかしその態度も結衣に対してだけのようで、陽一やばぁば(里恵)に対しては相変わらず明るい広だ。

変に感じた結衣は転校しばかりで「馴染めないのか?」という疑問を抱え担任の先生に話を聞きに行くと、「何の問題もない・・・むしろお母さん自身が・・・」と保護者会などに積極的に参加してほしいと言われ、結衣はそんな集まりがあることすら知らなかった。

しかし担任の先生は、その行事などは「親宛のプリントで配っているはずなんですが・・・」と言う。

結衣は首を傾げながらも、広の部屋を一人でこっそり探し始め、その中で見つけてしまったダメだと思いながらもリュックサックを開けてしまう。

その中には麻子からの手紙や麻子と二人で写った思い出の写真が入っていた・・・おそらく広の宝物といったところだろうか。

結衣が麻子と広の写真を見ていると、後ろから「ただいま」と広が突然帰ってきて結衣は焦るが、広がただ冷静なのか結衣はなんとかその場をクリアする。

広に朝渡したお弁当の中身は空だったが、箸を使った様子はなかった。

捨てているのか、なんなのかわからなかったが結衣がため息をついていると、広の部屋から「ガシャーン」と何かが割れる音が聞こえたので結衣は急いで広の部屋を開けた。

部屋には入ると、写真立てに入っていた麻子と二人で写った写真の額縁ごと広が床に叩きつけたようだ。

結衣はそれを見て「どうしてこんなこと」と言うと、広は「戻りたいと・・・俺、施設に戻りたい」と言った・・・心の叫びだった。

柏崎オートの営業再開することになり、新しく整備士も二人雇いやる気充分で、柏崎家の世話役である琴音も手伝ってくれることなった。

挨拶に来た琴音は結衣に「これ使ってください・・・里恵さんが隠し持っていたんです」と言って一通の封筒を渡す。

結衣が中を開けると「婚姻届」が入っていた。

柏崎オートで経理を手伝ってくれる人を、里恵が紹介してくれるという。

結衣は陽一に「婚姻届」をもらったことや、広とうまくいってないことは言えないでいた。

結衣は陽一に対してまだ隔たりがあるようで、一人で悩みを消えこんでしまっていた。

その頃広は布団の中で一人、麻子のことを考えていた・・・そして施設の先輩・今偉に電話して「助けて」と本音を伝えていた。

翌日、莉沙子たち夫婦は喧嘩をしていて、莉沙子は結衣と陽一を呼び出す・・・その中で「言い過ぎてこそ夫婦でしょ!」という言葉が結衣たち二人にとってはできていないことで、胸に突き刺さるのだった。

結衣は莉沙子夫婦に影響を受け、帰宅途中に「広が冷たい・態度が結衣にだけ違うことで悩んでいる」という胸の内を陽一に相談した。

広はお弁当をゴミ箱に捨てていた・・・そして結衣は広が「施設に戻りたい」と言ったことも明かすと、陽一は「それはなんとしても止めないと!」と言われる。

結衣は決心して広と話し合うことにし、対峙すると「何で私に他人行儀なの?」と聞いた。

広は「最初は周りの大人が言うように、俺のお母さんだなぁ・・・って。でも、お母さんって何?母親って何ですか?考えてみたけど全然覚えてないし・・・悪いけどあなたのことお母さんとは思えません」と本音をぶちまける。

結衣はそれを聞いて、唖然としてしまう。

そして広は麻子との思い出を語り笑みもこぼれるが、最後には「辛い」と広の悲痛の言葉を耳にしてしまう結衣だった。

麻子の過去が明らかになってきた。

麻子が広を預けたのには理由があったが、何らかの罪に問われ2年間は刑に服していたのだった。

麻子は広とはもう会わないと木野に約束し、麻子には新しい生活を始めるアテがあったらしい。

木野はおそらく刑務所内で会った人物と何らかの形でつながり、新しい環境のもとすでに働いていると考えられていた。

麻子は井下さなえという、刑務所で知り合った女性のもとで働くことになっていたらしかった・・・麻子は何度もさなえの会社を訪れるが一向に会えない。

さなえは井下印刷というところで一緒に働こうと持ちかけていたらしいが、刑務所でさなえがてきとうに言っていた言葉だったのだ。

その言葉だけ頼りに何度も足を運んでいたのだ。

さなえは井下印刷を競売にかけて、熊本でやり直すことにしていたらしい・・・さなえは本当にてきとうな女性だったが里恵とも旧知の仲だった。

井下印刷を売った後は、柏崎オートで働くと約束をしていた・・・なので井下印刷の査定時だったりさなえと琴音は一緒に行動していた。

そこで麻子がたまたま井下印刷を訪れてきて、やっとさなえと会えたことで喜ぶ麻子だったが、さなえは麻子のことすら覚えていない・・・何とか思い出すが「今立て込んでるから駅の向こうの店で待っててくれない?すぐ行くから」と話をしようと約束した。

結衣と陽一は広を「施設に戻すか、戻さないか」で口論になっていた。

結衣は「広の気持ちを尊重したい」と施設に戻す意見だったが、陽一はそれに断固反対で「絶対に手を離しちゃダメだ!」と結衣と離婚した時のことを引き合いに出し、後悔することになると頑なだった。

しかし結衣は「子供の気持ちを理解してあげられないなんて母親失格だよね・・・いやその言葉は母親だから言えるんだよね。私はそれ以下だった」と嘆くが「でも、大丈夫」といつか広にとっての唯一無二のお母さんになることを宣言した。

そして結衣は広に「ばぁばと約束した遊園地一緒に行った後、施設に戻っていいよ」と話にいった。

遊園地は4人で終始笑顔で終えることができた。

広が施設に戻るのは、通っていた学校から帰ってきてからだったので、結衣はいつも通り張り切ってお弁当を作る。

広が中学校から戻ってきて、木野が迎えにきた・・・木野は「今後については、広くんの気持ちが落ち着いた頃に連絡します」と言うと、広と木野はいってしまった。

結衣はいつも通り広から返ってきた空の弁当箱を見ると、食べた形跡を見つけ箸も使った様子だったので、喜び突然広が行ってしまった方へ走り出した。

結衣は広の前に着くと「最後にお弁当食べてくれてありがとう・・・待ってる。お母さん、あなたが帰ってくるのを待ってるから」と伝える。

そして広は無言のまま行ってしまった。

広と木野が施設に一緒に向かい歩いていると、広に「喉乾いた」と言われたので、近くの自動販売機でジュースを買って戻ると、そこに広の姿はなかった。

木野は周辺を探し回るが広の姿は見つからない。

広は施設の先輩・今偉と待ち合わせしていたようで、笑顔で再会する。

そして二人は目的地に向かうが、その足取りは軽かった。

麻子は待ち合わせしたお店で、閉店の時間まで待ちぼうけをさせられてしまう・・・麻子は肩を落として通りをあるきだすと、駅前の飲屋街を男とフラフラ歩くさなえの姿を発見したので、声をかけると「井下印刷で雇ってくれる」という話はでまかせだと言われてしまう。

それでもしつこく食らいつく麻子は、さなえと一緒にいた男に突き飛ばされてしまった。

麻子が持っていたスマホも同時に地面に落ち、焦って確認すると待受の写真を見て画面が割れていなかったので、とりあえずは安心する。

麻子は待受の写真を見ながら切ない思いを抱く・・・それは広が笑っている写真(メモリーは前回消去していたので、おそらく最後の一枚)だったからだろう。

施設に戻る途中で、広の姿が消えてしまい焦る木野だったが今偉とネットカフェに一緒にいると電話があったらしく、心配していた結衣たちにも連絡が入りとりあえずはホッとする。

結衣はもしかしたら「麻子が広と一緒にいるのではないか?」と疑問に思うが、そうではなかった・・・「広が施設に戻りたかったのも麻子が言わせたのでは?」とか結衣の頭の中には麻子に対する疑念ばかりだった。

一方、さなえに突き飛ばされてしまった麻子は、琴音と意気投合してカラオケをしながら騒ぎ、一晩中呑んでいたという。

そして潰れてしまった琴音を、琴音が里恵と一緒に暮らしているマンションまで運んでもらい、琴音は麻子のことを気に入り、良い人だからさなえの代わりに「柏崎オートを手伝ってもらいましょうよ!」と提案する。

里恵も琴音が言うならと「柏崎里恵です」と自己紹介すると、麻子も「かしわざき・・・門倉麻子です。宜しくお願いします」とまさか?という疑問はあったが自己紹介し頭を下げる。

通常そんなことで人探しをする人はいないが、今偉は「このカバン見たことある!お母さんだ」と奇跡的に手がかりを見つけることができた。

広と今偉はハイタッチして、その女性を見つけた場所まで行くという。

今偉は7歳の時、母親の内縁の夫との関係が上手くいかずに保護されていた。

今偉の母親は面会にもろくに顔を出さず、今偉からしても「最低の母親」だったのだ・・・しかし今偉は「産みの母親がかけがえのない存在だってことを、広にわからせたいんだ」と付き添っている木野に話す。

そういったことも全て木野は、逐一結衣に報告していた。

結衣はその話の中で広の今偉に対する優しさに触れ、今偉の広が考える「母親の存在意義」を変えようとしていう事にとても感謝し、ありがたく受け止めていた。

広と今偉、そして木野はストリートビューで母親らしき人を見つけた駐車場に到着して、母親を探すが待てど暮らせど来ない・・・そしてついに陽が落ちようとして帰ろうとしたその時、ストリートビューで見たカバンを持った女性が現れた。

自分の母親だと今偉は確信する。

今偉が預けられた時にいた内縁の夫ではない男を横に連れていて、母親は今偉に気づくが「知らないわよ」と知らんぷり。

そこで広が「それでも母親かよ!」と叫ぶと、その言葉に反応し「はいはい、確かに母親よ。産んだの私だから。でもね私みたいに最低でどうしようもない人間だっているの・・・勝手に立派な母親像押し付けないでくれる!」と暴言を吐いて行ってしまった。

すると今偉は「いつか結婚すれば、自分にだってお義父さんやお義母さんだってできる。家族はたくさん作れる・・・でも自分を産んでくれた母親はたった一人だけなんだ・・・どんな母親でも、かけがえのない自分を産んでくれた大切な世界でたった一人の母親なんだ」と悲しい気持ちを抑えながら広に思いをぶつけた。

するとそれを見ていた木野は、今偉に「泣いていいんだぞ」と言うと、ボロボロ涙を流してその場にうずくまってしまった。

その後は3人でゲームセンターに行き、今偉と木野はエアーホッケーをしながら楽しそうに笑っている・・・広はというと結衣のことを考え「自分のことを本当に考えてくれてるのは・・・」と柏崎オートに戻ることを決心する。

一方、莉沙子は娘の繭と話していて「広くんのママはね、広くんが3歳の頃から止まってるの。だから文句の一つも言わない子供のことを24時間ずーっと考えてるんだよね」と言うと、繭は「ママは24時間ママやってないもんね・・・すぐに広くんのママに追い抜かされちゃうね」とヘラズ口をたたかれてしまった。

莉沙子は娘のセリフに何も言えなかってしまう・・・実は学校の保護者会でママ友たちからイジメを受けていた。

一見ノーテンキに見える莉沙子も「良い母になれないと悩む女性」の一人だったのだ。

結衣と陽一は、すっかり夜になっていたが広のことを出迎えるため外で待っていると、木野と今偉、そして広の3人がやって来て、広は結衣に花束を渡す。

心から喜ぶ結衣は思わず笑みがこぼれるが、広は照れて家の中に入ってしまった。

家の中で陽一と広が談笑していて、陽一は「自分の息子と一緒に釣り行くのが夢だった。その時を待ってた・・・おかえり!」と言うと、広は「ただいま!」と元気に応える。

それに合わせるように結衣も「おかえり」と言うと、広は「ただいま」と恥ずかしそうに応えた。

麻子は里恵に生い立ちなど聞かれ、初めはちゃんと答えていたが質問が多かったので少し困り「喋りだすとほころびだらけなんです、私・・・もし、必要なら履歴書を」と言うが、里恵は「いいの、いいの」となんとなく麻子の誠実さや人柄に惹かれているようだ。

すると里恵が孫のことを話しはじめ、麻子は戸惑うことになる・・・その孫というのが、広だということがわかったからだ。

そして何かを決心した麻子は「私を柏崎オートで雇ってください」と、先ほどまでおどおどしていたのが演技だったかのようだ。

おそらく広がいなくなった時に木野が麻子にも連絡をして、広がいなくなったことを知った麻子は「広が何で木野さんと?新しいお母さんと上手くいかなかったんですか?」と慌てて聞き、木野も興奮していたのか「一体誰のせいで・・・」と口走ってしまっていたせいだろう。

そして里恵は陽一に電話し「柏崎オートで雇う経理を紹介したい人がいる」と言うと、陽一は「母さんが紹介する人なら誰でもいいよ」と名前も聞かずにとりあえず柏崎オートに来るように頼んだ。

そうしていると結衣は陽一を呼びだし、里恵が持っていたとする(実際は琴音に渡された)婚姻届を渡し「私の名前は書いておいたから」と言うと陽一は子供のようにはしゃぎ喜んでいた。

広と繭は仲良くなっていて一緒に帰宅していると、一人のジャーナリストが名刺を広に渡し「君、9年前行方がわからなくなった柏崎広くんだろ?門倉麻子さんについて聞きたいんだけど・・・」と言われ、険しい表情になる広だった。

そして柏崎オートには、里恵の紹介で新しく経理として働く予定の人が訪ねてくる・・・麻子だ。

偶然事務所にいた結衣も出迎えると、麻子が「こちらで雇っていただくことになりました、門倉麻子です。宜しくお願いします」と頭を下げるが、結衣は苦い表情で「何言ってんのよ!何しに来たのよ!」と怒り叫ぶ。

さらに、さなえから麻子の情報を聞き自転車で飛んでやってきた琴音が「ちょっと待って、その人・・・人殺しだから」と麻子の罪が露呈され、結衣と陽一の心の中はさらに麻子の闇にばかり目を向けてしまうようになっていた。

麻子が柏崎オートに来たことで、麻子に起きた過去について真実が明らかになってくる。

結衣から連絡を受け飛んでやって来た木野の口から、麻子に関しての経歴が語られる。

「2年前、門倉麻子さんは知人の男性をナイフで刺し、殺人未遂で逮捕されました」

その時、広はすでに施設に預けていたので何も知らないという。

麻子は当時男に誘われ断っていたが、その行為はエスカレートし広に被害が及ぶ前に犯行にいたったらしい・・・麻子は広を守るために決意をし、実行したのだった。

結衣は「自分の子供じゃないのに・・・どうして?」と麻子の気持ちはまったく理解できなかった。

一方、麻子は琴音に里恵が住むマンションに連れ戻され、里恵が「どうしてそんな(ナイフで刺すようなマネをしたの)…」と嘆くと、麻子は「あの子ためなら私なんてどうなっても良い・・・(と考えそうしました)」と答える。

麻子は自分が「広の母親」だと信じていたのだ。

里恵と琴音は「あなたは母親じゃないわ」と麻子をはっきり否定すると、麻子は「じゃあ母親って何ですか?母になるってどういうことですか?・・・私は、私は」と広に対しての思いが溢れ出てくる。

木野は麻子が逮捕されてしまった当初は、麻子が「広の本当の母親」だと考えていたが、あの手紙を発見して読むことになり、内容的に「まさか・・・」と思い、関東刑務所に収監されていた麻子に面会しに行った。

麻子がなぜ広を施設に預けていなくなってしまったのか、広は知らなかったが「忙しい人でめっちゃ元気・・・大丈夫かなぁ」と心の奥では麻子のことをとても心配している様子だった。

そのことを麻子に伝えるととても嬉しそうにして、自分と広のことを話す麻子・・・しかし木野が手紙のことに触れようとすると、広の昔の話をしてごまかされてしまい、真実にたどり着けないでいた。

らちがあかなかないと思った木野は、麻子の事件を担当した国選弁護人に話を聞きに行くことにする。

すると国選弁護人曰く、麻子はとんでもない男運の悪さからDVを引き寄せてしまった、さらには彼女は「立派な母親」というセリフも飛び出すが、手紙の内容もあり腑に落ちない木野は再度麻子の元を訪れ、問い詰めると麻子はついに真実を口にする。

「私が広を育てた母親です・・・でも産んだのは私じゃありません」と言うが、そんなケースは滅多にあるものではないので、木野は必死に調べ9年前の誘拐事件にたどり着いたのだという。

木野は麻子が出所後、DNA鑑定を見せ本当の母親が見つかったことを伝え「今後は広くんと、連絡を取ることは控えてください」と伝えると、麻子は静かに受け止めていたという。

しかし麻子は木野からの話を受けた直後に、広と電話をして楽しそうに話していた。

そんな麻子の姿を木野が見つけてしまい「今伝えたばかりなのに!」と注意すると、麻子はその場で髪の毛をクシャッとしながら「ごめんなさい・・・ごめんなさい」とうずくまってしまう(情緒不安定というように見える)。

その後も麻子は「警察に行って私が処罰されたら気がすむんでしょ!?」と突拍子もない言動を繰り返すが、その後も木野は麻子と会い話していると次第に受け入れていくようになる。

麻子は木野に自分の壮絶なる人生を語り始めた・・・麻子は「完璧な母」のおかげで高校・大学・就職というように素晴らしい人生を送っていた。

しかし就職先で男性にダマされ二度も妊娠するが堕ろすことになり、三度目の妊娠時には産婦人科の先生に「おそらくこれが最後です」と宣告を受けてしまう・・・出産できない身体になってしまうというのだ。

麻子は三度も妊娠させた男に詰め寄るが、男は「ごめん」と言ってその場を逃げるように後にした・・・そして、麻子は一人で出産し育てようと決意し会社を去ることにするのだった。

麻子は妊娠していたが、再就職を決め新しい人生をスタートさせようとしていたが、麻子の不幸は続く・・・住んでいたアパートの階段で足を滑らせ転げ落ちてしまい、流産してしまった。

そして再就職先でも「門倉には子供がいないからなぁ・・・やっぱり女は子供がいないとなぁ」と陰口まで叩かれるようになり、麻子の母が望む人生歩めなかったと、自分を責め「ごめんなさい・・・ごめんなさい、お母さん」とささやき涙を流す。

母になるネタバレ…最終回結末は親子の枠を超え本当の家族になる photo 2

そんな笑うことなんで忘れかけていたある日、麻子がいつものように会社から帰宅しコンビニ弁当を食べていると、住んでいるアパートの隣の部屋から子供のすすり泣く声が聞こえ、ドアを開けると「ママー」と泣いている子供が横たわっている・・・広だった。

思わず抱きかかえ自分の部屋に連れ帰る・・・母親に置き去りにされたんだと思い「助けなきゃ」という気持ちが麻子にあったのだという。

麻子は広を助けてから近くの交番や警察に届けようと葛藤したが、広をまた一人になんてできなかった・・・そして広を抱き寄せると「麻子の居場所、麻子の世界」を広に感じ麻子は「私がこの子の母になる」と決意し涙を流した。

そして広との生活が始まり、麻子は広のおかげで笑顔を取り戻していくことができたのだ。

麻子は木野に自分の壮絶なる過去と、広との出会いについて語った後、「誰かに聞いてもらいたかったのかもしれません。私がどんなに間違ったことをしてきたか」と言うと、木野は「確かに、門倉さんがやったことは間違ってます・・・でも、あなたは悪くない」と麻子にとっては救いの言葉を投げかけると、麻子は目に涙を浮かべていた。

木野はそういった麻子とのやりとりを、結衣と陽一に話す。

麻子は木野に「もう広とは会わない」ことを約束した・・・はずだったが、また気持ちが揺れてしまったようだ。

そして結衣は決断する・・・麻子を柏崎オートで雇うことをだった。

結衣の考えは「母の気持ち」があれば、麻子と分かり合えると信じたからだ・・・それもこれも広のためだった。

そして陽一と広は木野を誘い釣りに出かけさせ、結衣は莉沙子と共に麻子を柏崎オートに呼び昼ごはんを一緒に食べながら広について語るという。

麻子が柏崎オートに来るとテーブルを挟んで、結衣と麻子は二度目の対峙の時だった。

はじめは麻子が「広は知っているんですか?」と心配のセリフで対話ははじまる。

結衣は冷静に広は釣りに遊びに行っていて「なにも知らない」ことを伝え、さらに麻子との関係も悪くなりたくないことを伝えた。

そしてそれは全て「広のため」だということも伝え、「だからあの子のこと心配しないでください・・・母親の私に任せてください」と言った。

すると麻子が突然「申し訳ありません・・・本当に申し訳ありません」と頭を下げる。

広が失踪した当時、結衣はなぜか被害者なのに世間から根も葉もない噂をたてられ苦しんでいた過去を、里恵から聞かされていたからだ。

結衣は陽一との関係にまでヒビが入り離婚したことも聞き、結衣がこの9年間で失ったものは広だけではなかったことに気づき、麻子は心から詫びる。

しかし結衣は麻子にも子供を産めなかったかわいそうな過去があることを知っていると告げ、麻子がしたことで9年間苦しんだがそれを許した。

「お互いかわいそうだった」んだと、解り合える存在だと思い許したのだ。

麻子が急に態度を変え「一つ確認したいんですけど、私を柏崎オートで雇っていただけるんですよね・・・それじゃあ失礼します」と無愛想に逃げるように帰ろうとする。

結衣が麻子を「かわいそうな人」扱いしたことが頭にきたようだ。

さすがの結衣も「ちょっと!座りなさいよ!」と怒鳴りつけた。

そして結衣は麻子に「本当のこと・・・本音を聞かせて!」と言った。

はじめは「人間には本音と建て前というのがあって・・・」などと言ってごまかしていたが、問い詰められついに本音を語りだした。

麻子の本音は「あなたより私の方が母親としてふさわしいと思ってます」ということだった。

麻子の言うことも一理あった・・・厳しくしつけをして広を育てたのは自分だと主張し、「あの子の中に私がいるの、私がしつけたから、わたしが育てたから・・・私とあの子が暮らし日々が、あの子の今の笑顔を作ったんです」と熱弁した。

結衣はそれを聞いて「違う・・・違うわ。あなたは母親なんかじゃない・・・あなたは犯罪者よ!」と結衣も心の本音を言った。

麻子はそれでも引き下がらない。

麻子が子育てしていて一番嬉しかったこと、それは広がいたことで「門倉には子供がいないからなぁ・・・やっぱり女は子供がいないとなぁ」と言われなくなったことだった。

これにより麻子は自由を手に入れたのだった。

それに対して結衣は「可愛かったでしょ?私が産んだのよ、私が育てたのよ」と言うが麻子は「育てたのは私です」と自分の意見は頑なのようだ。

そんな麻子に結衣は間髪入れずにビンタを一発麻子に食らわせ「何にもわかってない!」と言う。

結衣は麻子が広を手に入れ他人からのバッシングから解放された頃、結衣は逆に世間からバッシングを受け始めていた。

しかし結衣はそんなバッシングなんてどうでもよかった・・・「広が生きてますように。元気にどこかで生きてますように・・・あの子を産んだ母親だから」ただそれだけを願っていたのだ。

結衣は広に対する思いは麻子よりも深いことを、涙を流しながらアピールする。

麻子はそんな結衣のことを、唖然として見ていた。

麻子を柏崎オートで働くことを諦め、麻子は去ることになった。

釣りから帰ってきた広が結衣の誕生日を祝うため、陽一と木野を連れて昔広がやるはずだった発表会の踊りをすると、それを見た結衣は3歳の頃の広を思い出し涙した。

そしてそのまま木野は柏崎オートに泊まり、帰ろうとすると、たまたま柏崎オートに来ていたお客さんの中に聞き覚えのある名前を耳にする。

それは木野が大切に持っていた110円を、木野に渡した親友の母親・上牧愛美だった。

木野が大切に持っていた110円は「親友の形見」で、木野が小学6年生の頃、親友は木野にジュースをおごるため110円を渡し、悪友に誘われチキンレースをして強く頭をうち亡くなってしまっていた。

しかし親友は即死とかではなく、自宅まではなんとかたどり着いていたが、当時は「ひどい母親だった」と愛美も認めるネグレクト(育児放棄)状態だったので、自宅には誰もいなく亡くなってしまったという。

愛美は再婚する予定で、3人の連れ子を育てているという・・・心配そうな表情の木野に愛美は「昔とは私も変わったから大丈夫」だと言い、子供との仲の良さそうな写真を見せられ、安心する木野。

しかし実は愛美には、いまだに解決できていない心の闇を抱えていたのだ。

柏崎オートに預けた車のトランクからは、子供服や大量のゴミが見つかり、陽一と結衣は不思議に思っていた。

そして麻子には以前広のところにも来たジャーナリストが、しつこく事を荒立てようとする。

ジャーナリストに「2年前の事件について聞かせてもらえますか?それともまずは9年前に遡って話をしてもおうかな・・・広くんの育ての親・門倉麻子さんですよね?」と麻子は言われ、呆然と立ち尽くしていた。

麻子は覚悟を決め、自分から話すから日を改めてほしいと頼み、後日ジャーナリストと待ち合わせをすることになった。

麻子は結衣に電話をかけ事情を話し「記事が出て事実が明らかになって、あの子には嘘をついて、2年前の真実を言わないでほしい・・・あの子のために」と頼んだ。

結衣は「広のため」という言葉に頭を悩ませていた・・・2年前の真実を話してしまうと広はショックを受けてしまうのではないかと思ったのだ。

翌日、結衣は木野に連絡し相談することにした。

すると木野は「広くんなら事実を受け止めることができる、きっと乗り越えることができる、そう信じるかどうかじゃないかなぁ・・・子供を信じる力」が重要だという。

その頃麻子がジャーナリストと待ち合わせの喫茶店へ向かうと、愛美と一緒にいるところを見てしまい、さらに「柏崎オートの取材しっかり頼むぞ」というのを聞いてしまう。

麻子は不審に思い愛美のことを尾行すると、アパートに着き、中に入ってしまったがすぐに出て行ってしまったので、部屋のドアを開けると一人の男の子がいて「ママ〜?」と叫んだので驚いてすぐにドアを閉めた。

すぐに木野に連絡をすると木野が急いでやってきた・・・そして部屋の中に入っていくが足の踏み場もないくらいの状態だったが、部屋の奥の方にいた一人の男の子を見つける・・・リュウくんだった。

愛美が日も暮れた頃、柏崎オートにやってくる・・・すでに愛美には事情を話し聞いているようで、柏崎オートで詳しいことを聞くために木野も待機していた。

リュウくんは奥の部屋でグッスリと眠っている中、愛美から事情を聞くことになった。

愛美は実は記者で事実をねじ曲げて記事を書く悪徳記者だったのだ。

愛美はリュウくんのネグレクトについては「再婚相手の前の奥さんが、こういう状況を作った」んだという主張に対して、木野は人のせいにして「自分が悪いことを認めないことがダメなんだ」と言い返す。

さらに「どんな子供でも自分の母親を嫌いになれる子供はいません」と過去に亡くなってしまった親友との母親の話を目に涙を浮かべながら語る。

最後に木野は愛美にリュウくんを児童相談所で保護することも伝えた。

その頃ばぁば(里恵)と琴音が住むマンションに広は泊まりに来ていた。

そこで一つの疑問を抱く・・・里恵と琴音の関係だ(おそらく視聴者には気になっていた人も多いのではないだろうか)。

琴音は「里恵さんは東京のお母さん」だという・・・仙台の家を飛び出した琴音を、東京で拾ったのが里恵だった。

つまり広とは歳が違ったが、ある意味育ての親的な感覚だ。

そして広はもう一つ質問をぶつけた・・・「2年前何があったか知ってる?どうして俺、施設に預けられたんだろ?」と聞くと、急に里恵と琴音の表情が曇り、その場はなんとか事実を話さずにシラを切る二人だった。

結衣は広が里恵にその質問をしたことを受け、陽一に相談のうえ2年前のことを話そうと覚悟を決め、広を呼び「2年前、麻子が起こした事件について」「2年前、広がなぜ施設に預けられたのか」という事実をオブラートに包んで話した。

すると広は「それだけ?そっかぁわかった。じゃあ寝るわ」と意外とあっさりなので、広がショックを受けると考えていた結衣は拍子抜けして「大丈夫だよね?」と陽一に確認すると、「子供を信じる力」と念を押されどうにか落ち着く。

翌日、結衣は麻子を呼び出し2年前の事実を話したことを告げ「これでお会いするのは最後です・・・」と話していると、広の学校の先生から「学校に来てない」と言われてしまう。

結衣が電話しても出ない・・・今度は麻子がかけるがやはり出ない・・・すると麻子の電話に広の電話から折り返しの連絡が来たので、喜んで麻子が電話にでると、知らない(若い)女の子の声が聞こえ「どちら様ですかー?かかってきたので折り返したんですけど・・・広ちゃんに何の用ですか?」と言う。

結衣と麻子(二人の母)は顔を見合わせ驚いていたが、肝心の広はその女の子のことで頭が一杯になっていたようだ。

広は女子高生の里中桃と一緒にいて、学校をサボっていた・・・結衣はそのことにショックを受けてしまう。

里恵は広が学校をサボっていたことに対して、柏崎家の一大事だと「家族会議」を開くことを提案する。

家族会議ではなぜか木野や琴音や、柏崎オートで働く整備士たちまで参加し、広は「ご心配おかけしました」と頭を下げた。

とりあえずは一件落着となった家族会議には、実は里恵の思惑があり「これは広のためじゃなくて、結衣ちゃんのためなのよ」と、一人では子育ては難しい・・・でも助けてくれる人はたくさんいるということを、理解してほしかったという。

そうこうしていると広は桃と「花火大会に行って良い?」と相談してきたので、陽一も含めて話し合うと結衣は反対気味だったが、陽一はむしろ嬉しそうにあっさりOKサインを出し、そのかわりと言って「門限は8時!絶対時間厳守!」と指示した。

一方、麻子は2年前の事件のことを広に曝露された時に、広の反応が意外にもあっさりしていたの聞いたことや桃という年上の彼女がいることを受け「いつの間にか遠いところにいってしまったんだなぁ」と感じていた。

そして顔の広い琴音に石川県の小さな旅館を紹介してもらい、東京を離れて働くことを決めるのだった。

広は桃と花火大会に行くが、門限の8時になっても帰ってこない・・・時間は10時前にもなっていた。

結衣は焦り陽一もさすがにしびれを切らし「外に探しに行ってくるから結衣は家で待機してて・・・」と話していると、そこに「ただいまー」と普通の顔で帰ってきた広は「電車が混んでて・・・道路も人がすごくて・・・」と門限を破った言い訳をしだした。

しかし陽一は「ふざけるな!・・・調子にのるな!」と一喝し初めて父親の顔を見せる。

すると広は桃との出会いに対する秘めた思いを、話しはじめた。

はじめは桃の方から声をかけてきたが、仲が良くなり次第に打ち解け、広も自分について9年前に誘拐されたことや、今まであったことなどを告げたが、桃は「過去に何があったか知らないけど、今目の前にいるのが広ちゃんでしょ?」と言われ、自分が認められたと感じ広は嬉しかったのだった。

そんな話しをしているうちに、陽一の怒りも冷めすっかり仲良くいつもの柏崎家に戻っていた。

そしてそのまま一緒にお風呂に入る陽一と広・・・お風呂の中で陽一が麻子が東京都を離れることを話すと、広は陽一に頼み一緒に麻子を見送りに行くことにした。

麻子の前に突然現れた広は「・・・ママ、頑張って。元気でね、ママ」と言うと、麻子は感極まり涙を流しながら「結衣さんに伝えてくれる?広を産んでくれてありがとうございます・・・(広に)会えて良かった、会いにきてくれてありがとう」と最後に握手を交わしサヨナラをする。

こうして結衣は「唯一無二の母親」になることができた。

と結衣は一人家事をしながら考えていると、違う感情が芽生えてきて、麻子が石川県に向かう高速バス乗り場に急ぐ・・・なんとか到着するが無情にもバスは発進してしまう。

・・・最終回に続く

最終回ネタバレ追記

結衣は行ってしまうバスを、ただ見送るしかなかった。

そして麻子のことは頭の中から消す努力をしようと考え、今の自分たちの生活に集中することを決めた。

結衣は広が出るマラソン大会に向けて、新しいシューズを買ってあげ、普通の息子のことを思う母と、それに対して文句を言う中学生の息子という本当の母子の関係に戻っていった。

一方、麻子は近況を木野に手紙で報告する。

麻子は紹介された旅館で働きながら、カウンセリングに通い始めて、過去の自分と向き合っていた。

その中で自分の母は麻子自身にエゴをぶつけていたんだなと気づき、また広のことを育て抱きしめたのは、孤独だった寂しさを埋めるための麻子のエゴだったと理解したようだ。

そして自分は「母」ではなかったんだなと悟っていた・・・しかしそこで「母になるって、どういうことですか?」という一つの疑問が麻子の中で生じていた。

莉沙子もまた悩める母の一人になっていた。

夫の西原教授が大学での仕事を短くなるように仕組みを作り、今後は自分が繭の子育てをする、「母になる」と言ってきた。

それで莉沙子はヘアメイクの仕事に力を入れ始めることができた。

しかし、繭との距離は離れる一方で近づくことはなかった。

西原教授は莉沙子がそんな悩みを抱えていることに気づかず、いつものように明るく莉沙子に接する。

そして莉沙子はヘアメイクの仕事の方は順調で、あらぬことに昔から夢だった「ワールドツアー」に行かないか?という誘いを受けるが、行ってしまえば半年は日本に戻ってこれない。

莉沙子はワールドツアーという大きな仕事を、半年も繭を放っておけないと考え断るのだった。

しかし繭は母・莉沙子が昔から夢だった「ワールドツアー」が決定したと思い、素直に祝ってくれた・・・莉沙子は繭に「断った」と本当のことが言えないでいたのだ。

繭はひょんなことから莉沙子が、ワールドツアーを断っていたことを知り単独で莉沙子の上司に「多分ママは私のために諦めたんだと思います・・・ワールドツアーはママの昔からの夢だったんです。だから(断ったのを帳消しにしてください)お願いします」と頭を下げてお願いしていた。

そして繭のことを探しに現れた莉沙子は上司に謝りその場を納める・・・しかし繭の気持ちはおさまらなかった。

繭は莉沙子に「私はママが半年でも1年でもいなくても平気だよ。ママのために頑張るから・・・だからいいんだよ、ママの好きな仕事を、思いっきりやっていいんだよ」と繭の思いを聞くが、莉沙子は「うん・・・でももういいんだよ」となだめる。

すると繭は残念そうな表情を浮かべ「ママ・・・」と涙を浮かべた。

莉沙子はここで繭の気持ちを察した。

そして「おいで」と手を差し伸べると、繭は莉沙子の胸に泣きつきうずくまる・・・そう繭は莉沙子に関心がなかったのではなくて、ただ強がっていただけだった。

そして莉沙子の仕事の成功を心から祈っていたが、実は甘えたがり屋の普通の女子中学生なのだ・・・こうして莉沙子は繭との距離を埋め心が通わせることができた・・・「母になる」ことができた。

結衣は麻子のことを忘れられないでいた。

そこで麻子の職場に広が走る「マラソン大会のお知らせ」というプリントだけを送った。

一方、広は桃といつものように会って話していると桃に大学生の彼氏がいることを聞き、「そうなんだぁ・・・彼氏いたんだ」と落ち込みながら帰宅する。

そして広は狂ったように叫び、心配になった結衣が広の部屋に入ると、布団にうずくまり、「明日のマラソン大会、誰も来ないで。
来たら出ないから」と殻にこもってしまった。

何がなんだかわからない結衣だったが、里恵たちも応援に行くことになっていたので、二度目の「緊急家族会議」を開き(広は抜きで)断ることにした。

そしてうまく伝えることができなかった結衣だったが、西原教授と莉沙子がうまく皆に伝えてくれ、マラソン大会には行かないことになった。

しかし結衣は「麻子にお知らせのプリントを送ってしまった」と陽一と木野だけに伝えると、木野は結衣に「もう二度と会わないって約束したんじゃないんですか?!」と軽く説教し、「結衣さん、もっと自信を持ってください」と諭されるのだった。

広は一人でマラソン大会に出場する。

ゴール前で結衣が端から出てきて「広、頑張れー」と子供のように手を振って応援する。

広は恥ずかしがりながらゴールをすると「来るなって言ったのにー」と結衣に言うと、結衣は「お母さんも放っておげなくてさ」と言った。

その様子を陰から見ていた麻子に広が気づき、「来てたんだ?見てたの?」と麻子に聞くと、麻子も「うん、頑張ってたね」と応えた。

広は結衣と麻子に別れを告げ教室に戻ると、麻子は「私、結衣さんに会いに来たんです・・・お知らせを送ってくれたの結衣さんですよね?」と聞いた。

結衣と麻子は二人で話すことにした。

麻子が「お知らせを送ってくれて、ありがとうございました」と言うと、結衣は「あなたを許した訳じゃありません・・・でも、いつか私はあなたを許さなければならない、そう思っています」と、これからは「母」として自信を持って生きていかなければいけないと考えているという意思を告げる。

そして結衣は最後に「あなたにお礼を言うとすれば、普通の広との日常がどれだけ幸せなことか気づけなかった、ありがとう。広を育ててくれて、ありがとう」と言うと、麻子はポロポロと涙を流し二人の母は別れた。

柏崎家には幸せの日々が帰ってきた。

陽一と結衣は婚姻届けを提出し、二人は無事にめでたく夫婦に戻ることができた。

一方、木野は勘太郎(亡くなってしまった親友)の命日ということもあり、お墓まいりに来ていた。

そこには広と今偉の姿があり親友(勘太郎)との悲しい過去とおさらばするため、形見である110円を使い、ジュースを買わされてしまった。

すると広と今偉は「俺たちは復讐することに決めました」と言った。

今偉は「俺を放置してる母親に、広は3歳の頃に誘拐して勝手に死んじゃった、なんとかって人に「復讐してやるのだぁ・・・誰よりも幸せになること、それが俺たちの復讐」と前向きなことに宣言した。

柏崎オートでは結衣が昼ごはんを作っていると、陽一と広は全く同じ格好で日向ぼっこしながら昼寝していた。

それを結衣が見つけ「そんなところで寝てたら風邪引くでしょ!」と怒鳴りながら起こす。

普通の幸せな日常が、いつの間にか帰ってきていた。

そしてラストシーンでは・・・

柏崎 陽一
結衣

という表札が映され、「本当の家族」になれたことが証明されていた。

・・・END

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本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。