ドラマ「anone(あのね)」最終回の結末ネタバレ(後半に最終回ネタバレ内容を追記済)を公開しています。

見逃してしまった人や、あまり興味はないが内容や結末が気になる人もいるだろう。

ここではキャストに始まり、ストーリーのあらすじと最終回における結末のネタバレを公開するので参考になればと思う。

ちなみにドラマ「anone(あのね)」は 日本テレビ系列で放送されるので、ドラマのストーリー1話~最新話まで 「hulu」で配信されている。

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anone(あのね)

まずはじめにドラマのキャストを紹介しよう。

役/キャスト

辻沢 ハリカ/広瀬すず

人嫌いでネットカフェに引きこもっていたが、林田亜乃音とともに暮らし「ニセモノの家族」を装い共同生活をはじめることになる。

スケートボードが得意な少女。

林田 亜乃音/田中裕子

林田印刷所の未亡人で、現在は法律事務所で事務員として勤務。

ハリカとは心を通わせ共同生活をすることになる。

青羽 るい子/小林聡美

明るい性格で頭の回転が早く、なんでもこなす器用者だが男運がない謎の女。

ふらっと訪れたカレーショップで持本舵と意気投合する。

持本 舵/阿部サダオ

カレーショップの店主だが、医者から半年の余命宣告を受ける。

といっても、私欲がなく身の回りに起こる大概の出来事を運命として受け入れてきた。

中世古 理市/瑛太

駅近の弁当屋でアルバイトをしながら、妻子とともに細々と暮らしている。

彼には明るい栄光の過去を持っていて、その時に戻りたいと何か企みがあるようで…。

カノンさん/清水尋也

闘病中で、ハリカとはスマホのチャットゲームの中だけの知り合い。

花房 万平/火野正平

亜乃音が勤務する法律事務所所長。

亜乃音のことを信頼していて、好意さえも抱いている。

青島 玲/江口のりこ

亜乃音の娘(といっても血の繋がりはない)だが、19歳の頃家出をし、それ以来失踪してしまう。

しかし亡くなった亜乃音の夫・京介とはこっそり会っていた。

林田 京介/木場勝己

亜乃音の夫で、すでに亡くなっている。

為貝 真砂子/倍賞美津子

ハリカが幼い頃幸せに暮らしていたという大切な思い出がある、ハリカの祖母。

人物相関図

以上がキャストとなる。

ストーリー

ドラマのキャストを紹介したので、次に物語のあらすじを見ていこう。

全てを失ってしまった少女は、それでも生きようと思った。

でも、生きる術を知らなかった。

そして、ある老齢の女との運命的な出会いそれはある事件がきっかけだった――

このドラマは、生きることの意味とは?

人が生きる上でほんとうに大切なものはなにか?を人々に問いかけ、真実の人間愛を見つけていく物語です。

引用元:日本テレビ公式サイト/anone

あらすじ

林田亜乃音(田中裕子)はその日、自宅1階の廃業した印刷工場の床下で、大量の1万円札の束を見つけ…。

一方、通称“ハズレ”こと辻沢ハリカ(広瀬すず)は、清掃のアルバイトをしながら同年代の美空(北村優衣)と有紗(碓井玲菜)と共にネットカフェに寝泊まりしている少女。

スマホのチャットゲームの中でだけ会える闘病中の“カノン”さん(清水尋也)と日々の他愛ない会話を交わすのが楽しみだ。

ある日、友人とのドライブ中に札束の入ったバッグが捨てられているのを見たという有紗の記憶を頼りに、 ハリカたちは「柘」という町を目指すことに。

「つげ」は、かつてハリカが祖母(倍賞美津子)と暮らした 幸せな記憶のある町の名前で…。

一方、医者から半年の余命宣告を受け店を畳もうとしていたカレー屋店主・持本舵(阿部サダヲ)は、の客・青羽るい子(小林聡美)と意気投合し、二人で死に場所を探す旅に出ていた。

カレー屋のワゴンで二人が流れ着いたのは柘という町。

捨てられた大金がきっかけとなって、出会うはずのない人たちの運命の糸が引かれようとしていた。

引用元:日本テレビ公式サイト/anone

結末ネタバレ

ここからはドラマ「anone(あのね)」最終回の結末ネタバレを公開しています。

このドラマは原作がなく、脚本家・坂元裕二氏の描くオリジナルストーリーで物語は進むため現時点では結末は予想となる。

今作品のキャッチコピーは「私を守ってくれたのは、ニセモノだけだった」という、なんだか悲しい物語になるのではないかと考えられる。

それでも「生きることの意味とは?人が生きる上でほんとうに大切なものはなにか?真実の人間愛を見つけていく物語」とあるので、ニセモノが自分を守ってくれていたと思っていたが、実は違ったというヒューマン感動ストーリーとなる方向で間違いないだろう。

ある犯罪がきっかけで大金が宙ぶらりんとなり、それを求めて出会うはずのない5人が「つげ」という町に集まることになる。

はじめにその大金を手にしたのは林田亜乃音という中年の未亡人だった。

しかし亜乃音はその大金を捨てる・・・亜乃音はある犯罪によってその大金があることを知っていたからだ。

亜乃音がまだ若い頃、すでに亡くなってしまった夫・林田京介とともに犯罪に手を染め、入手したお金だった。

それが今更になって見つかったのは、夫・京介が生前に隠しておいたものを亜乃音が見つけてしまったからだ。

辻沢ハリカはネットカフェ仲間からその大金情報を聞いて、お金にあまり興味はない(生きるにも基本興味がない)ものの仲間が行くというので大金を求め「つげ」の町へと足を伸ばした。

ハリカに祖母と暮らした幸せだった頃が頭をよぎり、その目には涙が浮かぶ・・・亜乃音はそんなハリカを見てこんな人間らしい人間久々に見たと、ハリカのことを気にかけた。

ハリカははじめは亜乃音に対して冷たい態度だったが、次第に心を開き幸せだった暮らしを思い出していた。

そうしていると亜乃音の夫・京介が犯した罪が明らかになってしまい、共犯として亜乃音が捕まってしまう。

ハリカは「何もいらないから、亜乃音のことだけは私から奪わないで!」と涙を流した。

すると亜乃音がハリカに「生きなさい!生きていれば必ず良いことがやってくる・・・私にもまた会えるから」とハリカと再会することを約束した。

ハリカは亜乃音が帰ってくるかはわからなかったが、亜乃音に言われたことを守り一生懸命生きることを選ぶのだった。

結末としては「ハリカは必死に生きることで、希望を持ち続けることができることを知る」のではないだろうか。

ネタバレ追記

ある日、林田亜乃音はいつものように出勤準備をしていると、つい結婚指輪を落としてしまい自宅兼廃業した印刷工場の床下に大量の1万円札を発見し焦っていた。

辻沢ハリカは清掃のアルバイトをしながら生計を立て、同年代の網島美空と笠木有紗とともにネットカフェで寝泊まりしている身寄りのない少女だ。

ささやかな楽しみはスマホのチャットゲームだけで会える「カノンさん」と、WEB上で他愛のない会話することだった。

ハリカは清掃のアルバイトでも「ハズレちゃん」と呼ばれ、チャットゲーム上でのアカウント名も「ハズレ」と設定する・・・ハリカは全てを失い生きることに飽々していたのだ。

カノンさんも重い病気で闘病中で長い間入院生活を送っているため、ハリカは孤独な人だと共感したのかもしれない。

しかしそんなハリカにも8歳から12歳まで祖母・真砂子と「つげ」という町で暮らした大切な思い出があり、その話はカノンさんもお気に入りのエピソードで、ハリカは真砂子とツリーハウスで暮らすおとぎ話のような幸せだった頃の話を何度も「あのね・・・」と語り出すのだ。

ある日、有紗が友人とドライブしている時に、海岸で1万円札が大量に詰まった保冷バッグが捨てられていることを見つけたと打ち明けてきて、そこは「柘」という場所でハリカが祖母と暮らしていた「つげ」という町だったのだ。

そして、ハリカと美空と有紗の3人は大金が入ったバッグを求め「柘」を目指し始めた。

医者に末期がんと診断され余命半年と宣告されてしまったカレーショップ店主・持元舵は、その日を最後にお店を畳もうとしていた・・・するとそこに青葉るい子という女性客が来店してきて、謎の女性だったが舵がもう命に時間があまりないことを告げると、るい子も前科持ちだと舵に事情を話し始める。

二人は「一緒に死に場所を探すことにしましょう!」と意気投合し、が辿り着いたのは「柘」という町だった。

時を同じくして、ハリカたち3人も「柘」に到着し、有紗が海岸のテトラポットに隠しておいた大金が入った保冷バッグを見つける・・・が美空が二人の目を盗み、その大金の入った保冷バッグを手にし逃走してしまう。

そこに偶然通りかかった亜乃音や舵・るい子とも、その保冷バッグの争奪戦が繰り広げられるが、最終的にはハリカの手に渡った・・・結局、美空の裏切りによってハリカは美空や有紗といった友人たちとも絶縁状態で、また孤独になってしまった。

一人になったハリカは数少ない記憶を頼りに、祖母・真砂子と幸せに暮らした森に辿り着く・・・思い出の建物も見つけるが、ハリカはそこで辛い現実と向き合うことになる。

ハリカの幸せな思い出の暮らしは何一つ無く、ツリーハウスや優しかった祖母なんて実はいなかった・・・そこにあったのは朽ち果てた更生施設の跡地で、真砂子はその更生施設の先生だったのだ。

ハリカは幼い頃無邪気な女の子だったが両親に見捨てられ、その更生施設に預けられてしまっていた。

真砂子のしつけは厳しく、それはもう虐待と同じでハリカに「ハズレ」と名付けたのも真砂子なのだ。

そしてハリカには弟がいたが、弟が事故で亡くなってしまい両親もその後を追ったんだという・・・こうしてハリカは天涯孤独なってしまい、児童養護施設に移ることになるのだ。

ハリカの記憶は全て「ニセモノ」で、「幸せな暮らし・大切な思い出」とハリカの中で勝手にすり替えてしまった間違った記憶だった。

ハリカが全てを思い出し落ち込んでいると、亜乃音がガックリと肩を落としたハリカを見つけ、大金の入った保冷バッグをそっと奪い返した。

そして大切な思い出さえも何も無くしてしまったことを、ハリカはカノンさんに打ち明けると、カノンさんも更生施設でハリカと一緒に過ごした「紙野彦星」という少年だったという衝撃の事実を知ることになるのだ。

そして、彦星はその時言えなかった言葉をハリカに言った。

君の名前は「ハズレ」じゃない・・・君の名前は「ハズレ」じゃないよ

ハリカはその言葉を聞いて、涙をポロポロ流しながら「君に会いたい」といういメッセージを送った。

しかし彦星は「それはダメです。君に会ってしまったら、死ぬのが怖くなります」と答えた。

それに対してハリカは「全部でいくらのお金があったら、治療ができるの?」と聞くと、彦星は「ハリカちゃん、出来れば今まで通り『あのね…』って言って、外の話を聞かせてくれたら僕はもう充分です」と言った。

するとハリカは「はい、外のこと君に毎日話します・・・あのね…」と言うと、彦星は「またね」とチャットルームから出ていってしまった。

するとハリカには孤独感がドッと押し寄せてきて、静かに涙を流すのだった。

一方で亜乃音が海岸で大量のお札を一斗缶の火の中に放り投げ燃やしていると、その姿を見つけて驚く舵とるい子がいた。

るい子は亜乃音が大量の1万円札を燃やしている様子を見て、一つの悪巧みを思いついていた。

ハリカは、「カノン」の正体がかつて更生施設で共に過ごした「紙野彦星」だったと知り、病気から彦星をなんとか助けたいと考えていた。

一方、15年前に失踪した娘・玲の姿をテレビの天気予報に映る街の雑踏に探すことが日課となっている亜乃音は、人情味あふれる所長・花房万平が営んでいる法律事務所で事務員として働く単調な日々を過ごしていた。

そんな中「林田印刷所」の名前を頼りにハリカが亜乃音の元を訪れ、亜乃音が捨てようとしたお札は全て「通し番号」が同じ(ということは「ニセ札」)だったことを指摘して、ハリカは「今日は取引しにきました・・・ここ(林田印刷所)で働かせてください」と言った。

そしてハリカはお金(彦星の病気を治療するための)が必要で、それを使った後は捕まってしまっても良いんだという。

すると亜乃音はそれが「ニセ札」であることをあっさり認めるが、作ったのは亡くなった夫・京介で自分は印刷機の使い方さえ知らないから、もちろん作れないことをハリカに告げた。

それでも諦められないハリカは「ニセ札」が隠されていたという床下をまさぐっていると、穴深くからデジカメを見つける・・・するその中に残っていたのは失踪したはずの娘・玲が亜乃音の亡くなった夫・京介と楽しそうな笑顔で写っている写真のデータだった。

ずっと探していた娘に夫が隠れて会っていたことにショックを隠せない亜乃音に、ハリカは写真に写っている場所を探してみようと提案する。

玲と京介が会っていたラーメン店を見つけたハリカと亜乃音は、かつての玲と同じメニューを頼み足跡を辿る。

そこのラーメン店の店主や常連客からの話を聞いていると、玲はシングルマザーであり県道沿いのガソリンスタンドで働いているという情報だったが、「母親とそりが合わなくて、実家には帰らない」という亜乃音からすれば切なく悲しいことも耳にすることになるのだ。

その日の晩、亜乃音はハリカのことが気になり始め「今夜、家に泊まっていけば?」と提案した。

そしてハリカは亜乃音の優しさに甘え泊めてもらうことにする・・・ハリカは覚えていないほど久しぶりにパジャマを着て、布団に寝ることができて心の底から喜んでいた。

ハリカが寝静まったと思った亜乃音は、一人デジカメに残っていた写真を見ていると、まだ寝付けなかったハリカが「何してるの?」とその場に現れ一緒に写真を見ていた・・・すると亜乃音の口から「玲は本当の娘じゃなく、夫と別の女性の間にできた子供」なんだと聞かされる。

0歳~19歳になるまで亜乃音が心を込めて育てたが、玲が19歳の頃、本当の母親が突然現れたことで亜乃音との関係にヒビが入ってしまい、それ以来玲は亜乃音の前から姿を消してしまったんだという。

亜乃音は「仕方なかったのかな・・・愛されてたって、愛してくれなかった人(突然現れた玲の実母)のほうが心に残るもんね。産んだ気になってたんだけどね」と嘆いた。

その話を聞いたハリカは「玲ちゃんは親から愛されてる記憶があるから、自分の子供も愛せてるんだよ・・・亜乃音さんの愛情が届いたから、自分の子供も愛せてるんだよ・・・だから大丈夫だよ」と亜乃音の心に寄り添うような話をする。

すると亜乃音も「ハリカちゃん、ありがと」とハリカの話が心に響くが、その後すぐに「いや、落ち込んでるわけじゃないの、生きてたんだもん。なんなら乾杯して踊りたいくらい」と強がりを見せた。

そんな話をしていると、久しぶりに立ち上げた印刷工場のパソコンから「ニセ札」を印刷した際に使われたと思われるデータを発見すると、亜乃音は「印刷してみようか」と実行し始めると、あっという間に1500万円ほどの裏が白紙の「ニセ札もどき」が完成するのだった。

そして「ニセ札作りは犯罪」なんだと、亜乃音は「だからこれが限界なの」とハリカに言い聞かせるように言った後、その「ニセ札もどき」を切り刻み、燃やしたりトイレに流すのだった。

この一緒に行った作業や二人で食べた朝食を囲んだ食卓などで、亜乃音はハリカの人間性を認め絆が深まったと感じていた。

そしてハリカが身支度を終え「林田印刷所」を出ようとすると、いつものように法律事務所に出勤しようとしていた亜乃音が「1年間掃除してないから、そろそろ掃除してくれるバイト頼まなきゃ」とつぶやいた。

普段清掃員として働いているハリカは「掃除、得意です」と立候補すると、亜乃音は「別に良いけど」と遠巻きにハリカの「ここ(林田印刷所)で働かせてください」という願いを叶えてあげ、猫の餌を買っておくことも指示していた。

一方、舵は自分が経営しているお店を、カレーショップチェーンの本社社員であり幼なじみの西海に言われるがままに店を乗っ取られようとしていることを知ったるい子は、「お店を取られない方法がある」と舵に話す。

それは亜乃音が「何かあっても、警察には通報できない裏金(脱税などで明るみにできないお金)」を持っているから、それを盗み出すという計画だった。

亜乃音が持っていた大量1万円札を「ニセ札」とは知らずに、何かの裏金と思い込んでいるるい子と舵は大金目当てで林田印刷所へ空き巣に入る。

ハリカはちょうど亜乃音に頼まれた「猫の餌の買い出し」で外出中だったのだ。
るい子と舵が家の中を荒らしながらお金を探しをしている時に、猫の餌の買い出しから帰ってきて鉢合わせたハリカに騒がれ、咄嗟に拘束して誘拐してしまう。

一方、亜乃音はラーメン屋で聞いた情報を元に玲が働くガソリンスタンドを訪れ、玲のことを発見し一度は目が合ったにも関わらず、他人のように目をそらされてしまう。

そして亜乃音がガッカリしながら「家(林田印刷所)」に戻ると、家の中はメチャクチャに荒らされていた・・・ハリカの姿はそこには無かったので、亜乃音はハリカのことを信じてしまった自分のことを呪い、自分に嫌気が差していた。

ハリカを連れカレーショップに戻ると、そこにはなんと会社の上司に拳銃を発砲し逃走中の西海がトイレの中に潜伏していた。

ハリカの自宅である (と勘違いしている) 林田印刷所に裏金があるという話を聞いた西海は、娘 (だと勘違いしている)・ハリカ を人質にして母 (だと勘違いしている) ・亜乃音から身代金を奪おうと考え、るい子のスマホで「ハリカに銃を向けた写真」を撮ってそのままるい子に無理やり言い聞かせ、亜乃音のところ (林田印刷所)へと向かわせた 。

anone(あのね)最終回ネタバレ…結末は生きる上で大切なことを知る photo 1

そしてるい子がその場からいなくなり舵の優しい性格上、西海の隙をついてハリカを逃がそうとするが、舵の人柄を知ったハリカは自分だけ逃げることができない。

そんな中、亜乃音の元にかつて林田印刷所の従業員だった中世古理市が訪ねて来た。

なんでも亡くなった京介に、線香を上げたいのだと言う。

亜乃音の夫・京介が亡くなり工場が閉鎖されてからは、弁当屋店員として働いていた理市だが、妻子のいる自宅とは別に別宅があり、そこには磁気解析機やホログラムシートなど、お札を作るための機器を収集し保管されていた。

さらに理市は別宅で、それらの機器や林田印刷所時代からの「ニセ札作り」の知識や技術を使い、なにやら何かを作成している様子だ。

そんな理市が久しぶりに林田印刷所を訪れたのは、理市が保有していた「ニセ札作り」に必要な機器が壊れてしまい「ニセ札作り」の本家である林田印刷所にはあるはずだと考え訪れたのだ・・・そして理市はその機器を見つけまんまと盗み出すことに成功する。

ハリカを亜乃音の娘だと思い込んでいたるい子は、「トラブルに巻き込まれた亜乃音の娘が、亜乃音に助けを求めているのでお金が必要」だと亜乃音に身代金を要求するが、「娘」を巡って話をするが二人はなかなか噛み合わない・・・それもそのはずで亜乃音の本当の娘は玲で、誘拐されているのはハリカだからだ。

一方、ハリカから自分は亜乃音の娘ではないと聞いた舵は、「その子は娘なんかじゃなかった」と身代金が取れないことを西海に説明する。

同じくハリカが娘ではないことを亜乃音から聞かされたるい子だったが、亜乃音はハリカのために亡くなった夫の保険金一千万円を支払うと申し出る・・・そのことをるい子が西海にメッセージを送り喜んでいると、ハリカは「何で?!」と驚いた顔をしていた。

もっと大金があるはずと「裏金」のことを暗にほのめかするい子に、亜乃音はその裏金のことを「ニセ札」のことだと理解し印刷を実演してみせるが、亜乃音の印刷技術や知識だけでは到底本物のお札とは程遠い出来であることをわからせた。

そして亜乃音が銀行へ行き、夫の保険金 一千万円をおろしに外出する・・・その間にるい子はダンボールに入った「ニセ札」を見てある企みを思いつく。

亜乃音が現金一千万円を銀行でおろし指定された場所に向かった亜乃音とるい子は、河川敷で現金の入った封筒をハリカの身柄と引き換えに奪われてしまう・・・が実はるい子が亜乃音がいない間に用意していた本物の現金一千万円の入った封筒と、「ニセ札」一千万円分の束が入った封筒を交換していたのだ。

もちろん西海には「ニセ札」の方を渡し、亜乃音もそのことには気づいていない様子。

解放されたハリカに、亜乃音は必死に駆けつけ抱きしめた・・・娘ではない自分のために「何で?お金を渡したの?」とハリカに聞かれ亜乃音は微笑み、ハリカの無事にただ安堵していた。

そんなハリカのもとに一枚の「ニセ札」がハラハラと舞い落ちてきた。

ハリカと亜乃音は「西海が持っていった封筒に入っていたのは、一千万円分の『ニセ札』だった」のではないかと頭の中をよぎっていた。

そして金を手に入れたはずの西海も、それが「ニセ札」だということに気付いて「いつもこうだよ」と自暴自棄になって持っていた銃口を自分の方へ向ける。

そんな西海の姿を目の当たりにした舵は・・・

死んでもいいっていうのは、生まれてきて良かったって思えたってことだよ

と諭して西海を必死に説得する。

それでも「自分なんか消えてしまえばいいって、しょっちゅう思うんだ」と聞く耳を持たない西海は、舵を殴りつけ「ニセ札の入った封筒」を持ってその場を立ち去ってしまう。

海岸までさ迷い歩いた西海は、巡回の警察官の前で拳銃を自らに向け、引き金に指を掛ける。

鳴り響く銃声は舵の耳にも届き、その時倒れた西海の手元から「ニセ札」の入った封筒を理市が持ち去った。

一方、路線バスに一人で乗っているるい子の膝の上には、すり替えた現金入りの封筒があった。

誘拐事件騒動が解決し、それに関わった人たちの生活に変化がおき始める。

まずハリカことを亡くなった夫・京介の生命保険金一千万円を身代金として払い助けた亜乃音は、ハリカとさらに気を許しあって共同生活を始めていた。

そんなハリカは スマホアプリで彦星とチャットゲームをし毎日がそれなりに充実していて、その頃にはすでに彦星の入院している病院を突き止め、「高額な先進医療を受けるしか治療方法の無い」 (彦星の病室が窓際だったこともあり)カーテン越しに見える彦星の体調を心配しながらチャットゲーム上での会話を楽しんでいた。

西海にニセ札の身代金を掴ませ、亜乃音から現金一千万円を持ち逃げしたるい子は、自分のアパートへと戻ると部屋には謎の女子高生・アオバがいた。

「アオバ」は、るい子が高校時代に予期せぬ妊娠後に死産してしまい生まれてくるはずだった娘につけた名前で、るい子はその時心から落ち込み結局アオバのことを自分の中で実体化してしまう。

そしてるい子はアオバの幻影と「親子のように、時には友人のように」人生を共に過ごしてきたのだった。

その後るい子は結婚し息子が生まれると、「良かったね、お母さん。今度こそ幸せになってね」とるい子の前から姿を消していたアオバだったが再び現れ、現在のるい子が一人暮らしをしているのにはちょっとした事情があった。

一方、西海の持っていた「ニセ札」を偶然手に入れた理市は再び林田印刷所を訪ね、印刷機が最近使われた形跡があることを密かに確かめていた・・・妻と幼い娘と暮らす理市は何かを企てているようだ。

舵のことをカレーショップ跡地で偶然見つけたハリカは、舵と話していて「るい子がお金を持ち逃げした」ことを知りるい子を見つけ出しお金を取り返すことを舵と決意するのだ。

その頃仕事の合間に娘・玲の息子である陽人 を見かけ 、下校中だという陽人と束の間の交流をしながら自宅まで送り届けると、亜乃音に鉢合わせた玲が「夜、時間ありますか?」とだけ聞いてその場を去っていく。

誘拐事件騒動の時、西海がるい子のことを無理やり言い聞かせられたのは、るい子に息子・樹がいることが西海にバレたからだった。

舵はそのことを思い出して、その時るい子の息子の電話番号をメモしていたことも思い出した・・そしてそれを頼りにハリカと舵がたどり着いたのは高級タワーマンションだ・・・しかし同居していた姑・百合恵から、ある時からるい子の様子が変わってしまい半年前に出て行ってしまったと知らされる。

その帰り、二人はマンションを訪ねようとしていたるい子とばったり遭遇した・・・そして、3にんはそのままるい子が一人暮らししているアパートに戻り事情を聞くことになる。

なんでも、るい子は「良き妻・良き母」として懸命に専業主婦をしていたが、いつしか姑や夫、息子・樹からもうとましく感じるキャラとして扱われるようになってしまい、そのことに気づいたるい子の心はちぎれかけてしまう・・・この頃から突然るい子の前に「アオバ」が現れはじめた。

結局息子の樹に「一緒に家を出よう」と誘うが、専業主婦には金もなく無理だとあっさり否定されてしまったんだという・・・そして、るい子はとりあえず家を出て一人暮らしを始め、そんな息子と一緒に暮らすために大金を必要としていたのだ。

しかし、るい子が亜乃音からダマし盗った一千万円を一人暮らしのアパートに隠し持っていたが、それさえも盗まれてしまう・・・何をやってもうまくいかない母を見て、アオバがるい子に・・・

もういいよ、お母さん。こっちにおいでよ…

と悲しそうに語りかけるが、結局なす術のないるい子は、姑や夫のもとに帰ることを決意する。

「お金は姑や夫に借りてでも必ず返す」と言うが、そんな心がない家族のもとへ帰るというるい子を引き留めるため、舵はるい子に思わず「あなたのことが好きなんです・・・だから行かないでください」と想いを打ち明ける。

そんな舵の想いもあり家族との別れを決断したるい子は半年ぶりに家に戻り、夫と「最後に…」という約束で息子の樹と二人だけの時間を過ごし、るい子は少なからず幸せを感じていた・・・しかし幸せだったのも束の間で姑や夫だけでなく、までも結局るい子の元を去って行った。

一人取り残されたるい子は離婚届にサインをし、唯一最後まで側に寄り添ってくれているアオバに対し・・・

大丈夫かわからないけど、もう少し生きてみる…ゴメン

と告げると、アオバは笑顔で消えていき別れの時を迎えるのだった。

全てにけじめをつけたるい子は「これから警察に行って自首してきます・・・他に償う方法無いんで」と言うが、ハリカと舵は亜乃音に会いに行って話してみようと提案し、るい子もハリカと舵とともに亜乃音のもとに向かうことになる・・・その頃神奈川方面では雨が降り始める。

一方、亜乃音と待ち合わせた は玲から「私、再婚するんだよ・・・」と報告を受け、だから「約束してくれるかな?二度と私たちに近づかないって」と釘を刺されるが、それでも亜乃音は娘の幸せに嬉しい思いを噛みしめていた。

それだけ伝えると帰ろうとしてしまう玲だったが、亜乃音は傘を差し出し「お母さんが風邪引いて、子供にうつしたら大変でしょ?」と言われ、ふてぶてしく亜乃音の傘を傘を手にして玲は店を出て行く。

しかし、アパートに帰ってきた玲を陽人と共に迎え入れたのは、なんと理市だった。

理市は、弁当屋で働きながら妻の結季と幼い娘を養いながら、亜乃音の娘・玲を騙し結婚の約束をしていたのだ。

そして玲の家を出る時に、玲から「それ捨ててもいいから」と言われ亜乃音の傘を渡される。

亜乃音の家には一千万円を持ち逃げした上に、しかもその大金を盗まれてしまったるい子が舵と共に謝罪に訪れていた。

手料理をふるまおうとやってきた弁護士の万平に、自分たちの存在が一体誰なのかを怪しまれないように咄嗟に亜乃音の妹家族のふりをして、ハリカとるい子と舵は思いがけず家族のような気分を味わい、打ち解けていく。

その日から亜乃音の家で4人の「ニセモノの家族」としての共同生活が始まる。

ハリカは彦星を励まそうとそんな日々の些細な出来事をチャットゲームで報告し、他愛ない報告を楽しみにしながらも、病気と未来の話になると途端に「生きること」に心を閉ざしてネガティブになってしまう彦星にハリカは心を痛めていた。

すると彦星がある時から突然ゲーム上からいなくなってしまい、それ以来ログインしなくなったことでハリカの胸を不安がよぎる。

一方、理市は相変わらず別宅で「ニセ札」作りに没頭していると、ついに「両替機を騙すことのできるニセ札」が出来上がり一人ではしゃいで大喜びする。

理市は朝方本宅に帰ってくると、理市のことを待つ妻子の寝顔を見ながら「やっと朝が来たんだ・・・これから始まるんだ」とつぶやいていた。

その頃舵は林田印刷所の使われなくなった印刷機を見て、印刷屋を営むというアイデアを思いつき印刷関係の専門書を読んでいると、目眩に襲われ倒れそうになったところを突然現れた理市に助けられる。

理市は「中世古と申します・・・この林田印刷所で働いていた従業員だった者です」と軽く挨拶をした。

その時理市は亜乃音の家でるい子と舵が、共同生活を送っていることを知ることになる。

ハリカはアルバイト中に嫌な予感がし、彦星の病院に駆けつけたハリカは、窓越しにいつも見える彦星の病室が片付けられているのを見て慌てて院内へ急いだ。

受付では詳細は聞けなかったが看護師と患者の会話をこっそり盗み聴きして、肺炎を起こした彦星が集中治療室に入ったことを知る・・・さらに彦星の両親が病院に来ていたが、命の危険な状態にいる彦星よりも、予約したレストランに行く用事を優先させたことを知ってショックを受けてしまう。

いつもどおり夕飯の支度が順調に進む亜乃音の家では、帰りの遅く電話も出ないハリカのことを亜乃音は心配し、「多分、私の気のせいだから・・・」と言いつつもハリカのアルバイト先まで行ってみることにした。

するとハリカから連絡が入り、電話の向こうでは明るい声で「今日は亜乃音さんののところへ行けない・・・また明日とかそっち行くから」と話すハリカだったが、亜乃音から「この家はもう『行く』場所じゃないからね・・・『帰る』場所だからね」と言われ、震える声で実は病院にいることを打ち明ける。

亜乃音が駆けつけると病院の前に立つハリカの姿を見つけ声をかけ、そこでハリカは心を通わせ始めた亜乃音に、初めて彦星のことについて語り始める。

そして事情を亜乃音に話したハリカは・・・

彦星くんが苦しんでいる時に、私は笑ったりご飯食べたりしてた…彦星くんを一人にして、レストランに行く両親と同じ

だと無力な自分を責め立てた。

何もすることができない自分に嫌気が差し帰ろうとするハリカに、亜乃音は「ここ離れちゃダメ・・・何もできなくてもいいの・・・その人を思うだけでいいの」と言い残しその場を離れるのだった・・・その言葉にハリカは涙を流し覚悟を決める。

そして、ハリカは夜通し彦星の回復を祈り続け、夜が明けた頃ついに病室に彦星が姿を現すと、ハリカは言葉にできない喜びを噛み締めていた。

ハリカが亜乃音の家へ帰宅にしようとすると、そこには寒そうにコートにくるまった亜乃音の姿を見つけ「亜乃音さん、彦星くん目を覚ましたよ」と泣きながら報告するハリカを、亜乃音も涙を流してながらしっかり、そして優しく抱きしめるのだった。

そして亜乃音の家に戻ると何事もなかったかようにるい子と舵が二人を出迎え、朝ごはんを4人で食卓を囲み食べるのだが、朝食中ずーっと幼い子供のように無邪気に話すハリカの話を、3人は優しく聞いてあげた・・・そして話し疲れたハリカはそのまま寝てしまう。

ハリカが目を覚ますと、すぐにスマホを手にしチャットゲームにログインした。

すると彦星のキャラクターが現れ、そこで彦星は自分が見た夢の話を始めた・・・内容はパン屋に行った彦星が、店員のハリカからパンを買う夢だったという。

また明日そこでパンを買いたいと思い、久しぶりに明日のことを考えることができたことに喜んでいた・・・さらに彦星は「明日・いつか」とか、先のことを考えられるようになっていることに「もしかしたら生きたいのかな?」と自分でも驚きを隠せない様子。

そしていつかハリカに会いたいという思いを初めて伝えた。

そんな中、本格的に印刷屋を営むことを考える舵に、亜乃音は理市から教わることを提案し、理市に連絡すると「わかりました、今晩伺います」あっさり了承してくれた。

その頃、柘ではどしゃぶりの雨が降っていた。

その夜玲からもらった赤い傘で亜乃音の家を訪れた理市は、夕飯の支度は終わっているのにも関わらず、唐突に4人の前に一万円札を置き「ニセ札」について説明を淡々と話し始める。

なんでも理市と亜乃音の夫・京介は一年ほど前「ニセ札」製造に取り組んでいたのだという・・・そして4人にこの「ニセ札」製造への協力を求める理市だった。

亜乃音はそんな理市に「もう、帰ってもらえませんか」とうつむきながら言うが、理市は以前西海が自殺した時に拾った「ニセ札の入った封筒」からニセ札もどきを一枚見せながら「皆さん、もう乗りかかった舟じゃないですか」と淡々と話を進める。

それに対してるい子は「これ(ニセ札作り)は犯罪」だと主張するが、理市は「それは本物のニセ札を見たことがないからそうなるんですよ」と自分が過去に見たという本物のニセ札の話をし始めた。

理市はそれからニセ札作りの技術を身につけるため、小さな印刷所に就職した・・・それが「林田印刷所」だ。

理市は必死になってニセ札作りの勉強をした・・・それでも一人の力では限界があったが、そのことを知った京介も次第に協力してくれたんだという。

そして理市は「単純な話ですよ・・・皆さん、お金が欲しくありませんか?」という問いかけに対して、るい子は理市の話が「夢物語」だと舵に「この方、追い出しましょう」と持ちかけるが、舵は興味があるようでためらいがち。

すると理市の方から「また伺います」と印刷所を去ろうとすると、亜乃音は理市が使ってきた傘を「この印刷所には二度と顔を見せるな!」と言わんばかりの形相で突き返した。

すると理市は「それは林田さん(亜乃音)の傘ですよ・・・娘さんからお借りしました。お返しします」と言う・・・亜乃音からすれば「どういうこと?」だったが理市はそれ以上は何も言わずその場を去ってしまうのだった。

この理市の話に興味を持っていたのが舵とハリカ・・・一方で、るい子は「もしあの男がまた来たら私が始末します」と言い、亜乃音は「いざとなったら警察に行きます」と犯罪に手を染めるわけにはいかないといった感じだ。

彦星の病気を治すための治療費がとても高額であることを実感するハリカは、一人で理市の働く弁当屋を訪ねと一人の少年と出会う・・・それは同じく弁当屋に理市を訪ねてきていた玲の息子・陽人だった。

理市が弁当屋に不在だったこともあり陽人とハリカは思いがけず仲良くなり、ハリカはそのまま林田印刷所に陽人を連れていき、そこに帰宅した亜乃音は「もう会わない」と玲に約束した陽人が家に来ていることに戸惑っていた。

陽人は周りの同年代の子供たちと同じように振る舞うことができず学校で浮いてしまっているようで、自分の個性や自由な発想に罪悪感を感じている様子に、過去の自分を似ていると感じたハリカは昔あったことが頭をよぎり胸が締め付けられるような気持ちになってしまう。

その頃、買い物の途中で理市に遇然会った舵は、理市の別宅に招かれニセ札のサンプルの紙を触らせてもらい、ニセ札作りへの一歩を踏み込もうとしていた。

舵の怪しい動きに気付き止めようとしたるい子は、舵が理市から渡されたニセ札用のサンプルの紙を舵が目を離した隙に盗み出し、ハリカにそれを渡し捨てに行かせようとする。

一方、理市のことを呼び出した亜乃音は「玲を傷つけないでほしい」と頼むと、突然理市は過去に起きた火事の話をし始めた・・・かつて玲と陽人が住んでいたアパートが火事にあい、当時5歳だった陽人を助け出した男性が亡くなってしまったんだという。

そして理市は「火事の原因についての陽人の証言動画」を亜乃音に見せ、陽人が使ったライターが原因でその火事が起きたのだと亜乃音に説明し、玲に真実をバラした上で陽人を世間から「人殺し」と罵られたくなければ、ニセ札作りに協力するよう亜乃音を脅迫する。

さらに亜乃音の夫である京介がニセ札作りに加担したのも、この事実を理由に理市が京介を脅していたからだということも判明した。

その頃、るい子の指示でニセ札用のサンプルの紙を処分しようと外に出てきたハリカは、彦星とのチャットで彦星の父が担当医師から「頑張れば一年は生きられます」と告げられたことを知り、彦星は「一年『も』生きられる」と喜んでいたが、ハリカは「一年『しか』生きられない」のだと、その命の短さに思いを募らせる。

理市にニセ札作りを強要された亜乃音は、林田印刷所に戻ると舵に対して「あなたが紙のサンプルを持ってる」と理市から聞いたと、ニセ札用のサンプル紙の行方を問いただすのだ。

するとその話を陰で聞いていたるい子は「紙ですか?さっきハリカちゃんに捨てに行ってもらいました・・・どうします?止めます?」と言う・・・どうやらるい子は亜乃音のただならぬ様子に事情を察したようで「あなた(亜乃音)には借りがあるんで、どこへ行こうと(犯罪に手を染めることになっても)、私はついていく覚悟があります」と話す。

そして林田印刷所に戻ってきたハリカはサンプルの紙が入ったダンボールを持ち、亜乃音に・・・

私、お金が欲しい

と訴えるように言うのだった。

病院でハリカとのやり取りに死期を噛みしめる彦星のもとに、同年代くらいの女性が訪ねてくる・・・ハリカとは対照的で女性的なファッションに身を包み、なんだかお金持ちのお嬢様といった感じ。

彦星もその女性とは面識があるようで、彼女の名前は「カスミ」というらしい・・・カスミは病室に入って来るなり彦星の手を強く握り「彦星くん・・・助けに来たよ」と言って彦星の顔を見つめるのだった。

かつて玲のアパートで死者を出した火事の本当の原因が、陽人の悪気のない行動にあったことを理市から知らされ「ニセ札作りへの協力をしてほしい」という脅迫を受けた亜乃音は、自分の罪に気づいていない陽人と玲を守るために、「ニセ札作りへの協力」を承諾する。

亜乃音に義理を感じるるい子と、物作り自体に魅力を感じている舵も「ニセ札作りへの協力」の申し出てきた。

それを無下には断れない亜乃音だったが、ハリカだけは犯罪に巻き込むまいと自分たちがニセ札作りすることを隠すことにするが、ハリカは余命一年という彦星に「最先端の医療を受けさせたい」という思いから大金を必要としているのだ。

そのことを知った亜乃音は、ニセ札作りに惹かれるハリカに「して良いことと悪いことがあるの!」と言い聞かせながらも、心の中に葛藤を抱える。

そして、1800円だという高額の時給にひかれ睡眠時間を削ってまで夜勤のアルバイトも始めたハリカが働く中、林田印刷所では理市の主導による「機械と人を騙すことのできる完全なニセ札作り」というビッグプロジェクトが始まっていた。

まずは1万円札よりもハードルの低い千円札の「ニセ札作り」が開始され、海岸沿いの自動販売機に「ニセの千円札」を通すことが目標だ。

各々が目標に向かって力を合わせるニセ札作りにやりがいを感じてはりきる舵に対し、亜乃音とるい子は後ろめたさと理市への警戒心から気が進まず、それぞれに温度差を生じながらも作業は着々と進む。

ハリカが夜勤明けの早朝、病院前でいつもようにカーテンに揺られる病室内の彦星の様子を見ながらスマホでチャットをしていると、彦星の病室を訪ねてきた見たことのない女性の姿があった。

彼女は彦星の同級生・香澄茉歩で、親がお金持ちという身分のお嬢様・・・茉歩は彦星のことを想っているようで、茉歩の親に掛け合い彦星の治療費を出してもらえないかと頼んでいた。

茉歩曰く「今、親同士での話し合いをしている」ようだ。

ハリカから夜勤のアルバイトで10日間ほど家に帰って来なかったが久々に帰ってくるという連絡が亜乃音に入り、血の繋がらない娘(玲)との間に愛情はありながら親子関係を築けなかったということもあり、ハリカのことを「娘」だととらえ、たったの10日だが久しぶりに顔が見れることに心が弾む。

ハリカが帰ってきた夜、カニのおすそ分けに訪れた万平に亜乃音は財布に入れていた未完成のニセ千円札をうっかり渡してしまい、そのことに気づいた亜乃音。

翌日、亜乃音は職場で万平の目を盗んで渡してしまったニセ札をなんとかバレないように取り戻そうとする・・・無事にニセ千円札を本物の千円札と差し替えることに成功するが、万平は亜乃音の様子がおかしいことに気付いていた。

一方、ハリカが寝ている隙に印刷機を動かしていた舵と理市は、起きてきたハリカにニセ札作りの現場を見られてしまうが、ハリカの意思もあり一緒にニセ札作りを手伝うことに・・・。

anone(あのね)最終回ネタバレ…結末は生きる上で大切なことを知る photo 2

帰宅した亜乃音は平然とニセ札作りを手伝うハリカを見て血相を変えて止め、ハリカには普通の19歳のように「オシャレ」としたり「友達とカラオケに行ったり」自分が楽しく生きることを考えてほしいと亜乃音は願う。

それに対してハリカは「本当に守りたい約束のためなら何もいらないし、一生牢屋に入ってもいい」のだと語る・・・そしてその本当に守りたい約束というのが「彦星と流れ星をもう一度一緒に見る」ことなんだとも言った。

ハリカは悩み苦しむ亜乃音の反対を振り切って理市のもとに向かい、ニセ札作りのアジトである別宅で自分も手伝わせてほしいと頼むと、亜乃音の弱みを握っているかのような理市の発言にハリカは不信感を抱く。

そしてハリカは亜乃音がニセ札を作ることになった理由を確かめようとすると、理市は陽人の動画を見せ「自分の望みと亜乃音の望み(血のつながっていない他人を守ること)」を交換しただけだと言う。

それを聞いたハリカは「(玲と陽人は)他人じゃない!他人じゃない!」と理市を殴りつけながら激昂し、別宅を去っていった。

林田印刷所に帰ったハリカは、亜乃音にニセ札を作ることになった動機を知ったと告げると亜乃音は、ハリカを「ニセ札作り」から猛反対したのは悪事から遠ざけたくて「つい本当の母親のような気分になってしまった」のだと自分を責める。

しかし、ハリカにとってはそれが何よりも嬉しい言葉で思わず涙が溢れ出てきた・・・そんなハリカに亜乃音は、ニセ札作りを望むハリカに「あなたの好きにしていい」と言うのだった。

その代わり「私にも好きにさせて?あなたにもし何かあったら、自分がお母さんになってハリカを守る」と宣言し・・・

ニセモノ(の母親)でも何でも、私があなたを守る・・・だから私のそばから離れないで

とハリカと約束した。

こうして、ハリカも作業に加わり完成させたニセ千円札を携え「亜乃音・るい子・舵、そしてハリカ」の4人は、海岸沿いの自動販売機に周囲に人がいないことをしっかり確認した上で機械(識別器)を騙すため挑戦する。

自動販売機に挿れたニセ千円札はことごとくはじかれてしまうが、亜乃音が挿れた瞬間、自販機のボタンが点灯する・・・ニセ札作りに成功したことを実感した瞬間だった。

4人は興奮して、自動販売機に通ったニセ千円札で飲み物を買ってしまい、そのまま祝杯をあげる。

一方で、黙々とニセ札作りの研究に没頭中の理市は、妻・結季に別宅に入る姿を見つかってしまい、中まで入ってきた結季はただその怪しい雰囲気に「ココ、何?」と理市を問い詰めるが、理市は何も答えることができずにいた。

理市はその別宅のことを「スマホのアプリを開発しようしてて黙って部屋借りてたら、結季が反対するかと思って・・・」と苦し紛れのウソで無理やりゴマカシすが、それでも結季は理市に疑いの視線を送る。

亜乃音が万平の財布をこっそり開け、千円札を差し替えているのを見てしまい、ハリカ・るい子・舵と暮らし始めてから様子がおかしい亜乃音が何かを隠しているのではないかと疑い、実は行動を観察していた。

するとニセ千円札を自動販売機に通すことに成功し、盛り上がって祝杯を上げている姿を遠くから見て「人はジュースで、あそこまで盛り上がっるものなのか?」と万平は不信感を募らせる。

そしてハリカらは試作段階のニセ千円札を思わず使ってしまい、ニセ札を回収するべく理市とともに自動販売機の管理をしている酒屋でレジに入ったニセ札を取り返そうと買い物をしていた。

その様子さえも車の中から見ていた万平は、ハリカたちの一見どうでもいいような行動にこそ「得体の知れない何かが隠れている」と弁護士としての勘を鋭く働かせていた・・・亜乃音への疑いの目はもちろん職場の法律事務所内でも貼り巡らされる。

亜乃音が帰宅しようと事務所を出る時に、何かの拍子に体に付着してしまった「ニセ札用のホログラムシート」を落としてしまい、万平が発見して「何だっけな、これ?」と見たこともないものに疑問の表情を浮かべていた。

そして林田印刷所では理市指導のもと、いよいよニセ一万円札作りが開始される。

久しぶりに林田印刷所を訪ねてきた玲は、急に自分に会いに来なくなった理市が亜乃音のもとにいることに驚くが、亜乃音が玲と陽人を守るためにニセ札作りに巻き込まれているとも知らず、母親として理市との関係を応援してくれない亜乃音に辛く当たる。

そんな玲の言葉にハリカは、亜乃音の気持ちが痛いほどわかるが、どうすることもできず思わず胸が苦しくなってしまう。

そんな中、いつものようにチャットゲーム上で彦星に話しかけたハリカだったが、彦星のアカウントを使って返信してきた香澄茉歩という女性に呼び出されたハリカは、初対面の茉歩から彦星との関係を詮索され「ただの友達」だと答えると、茉歩は安堵するがハリカの心境は内心複雑な気持ち。

一方、彦星は自分に想いを寄せる茉歩が父親に掛け合って、自分の高額な治療費をたて替える話を進めていることを知るが、彦星は「俺には今、好きな人がいる」と茉歩の想いを拒否するのだった。

理市との距離を必要以上に縮める舵が、理市を夕食に招いたことで亜乃音たちは気まずい食卓を囲むことになり、人の弱みに付け込む理市が自分たちの「居場所」を壊さないか不安を感じるるい子だが、それは舵も同じ気持ちだった・・・しかし、自分の命の灯が消えかかっていてもう残された時間は少ないことがわかっていた梶は「ニセ札作り」を最後まで終わらせたいと考えていた。

亜乃音の家で暮らす四人は「ニセモノの家族」としてやってきた共同生活に、今までの人生で得られなかった張り合いと安らぎを感じていたのだ。

そして、五人はついにニセ一万円札を完成させ、実際に試す時を迎えようとしていた・・・理市を抜いた四人が緊張する中、もともとお金が手に入るなら「一生牢屋に入ってもいい」という覚悟を持って亜乃音のもとに来たというハリカは、亜乃音たちと出会って想像もしていなかった嬉しいことがたくさんあったと話し、ニセモノの家族たちの心を和ませる。

それぞれが思いを馳せる中「ニセ一万円札」の両替を試すための持ち場に向かった四人だったが、亜乃音は持ち場へ向かう途中で、万平と会ってしまい相手をするため居酒屋で一緒に晩酌をしていた。

るい子と舵の持っていたニセ一万円札は両替機を通らず失敗してしまう・・・一方、 理市が銀行のATMで両替を試すがやはり通らない。

意地になった理市は持っていた「ニセ一万年札」を失敗しても何度も両替を試みる・・・するとATMの画面上で「取扱中止」と表示されてしまい、さらにアラーム音が鳴り(おそらくセキュリティの問題が発生)、理市は焦ってその場を逃走してしまう。

そして向かった先は林田印刷所・・・なぜダメだったのか検証するため、また「ニセ札」を刷り直していた。

一方、ハリカも自分の持ち場であるゲームセンターの両替機にニセ一万円札を挿れようとしたその時、スマホに見知らぬ番号から着信があり、恐る恐る電話にでるとそれは彦星からだった。

茉歩との関係をハリカに誤解されたくない彦星は、茉歩からハリカの電話番号を聞いたと直接ハリカに電話をかけてきたのだ・・・二人は久しぶり(大人になってからは初めて)に話すこともあり、お互いに恋心を持つ相手なので緊張してしまいまともに話せない。

そして、彦星は不器用な言葉でだがハリカへの想いを打ち明ける・・・ハリカは「(好きとまでは言えないが)私も彦星くんと同じ風に思ってる」と応え、二人はお互いの気持ちを確かめ合うのだった。

電話を切ったハリカは持ち場の両替機の前に戻り、「ニセ札の両替」が成功するかそれとも失敗かと緊張する場面のはずだが、足取りは軽快・・・そしていざ「ニセ一万円札」を挿れると、なんと「成功」してその一万円札を返却して帰る。

万平は亜乃音がこのところ何か隠し事をしているのではないかと真相を確かめようするが、結局「明日にでもあの印刷所たたみましょう。で、町出て新しい人生歩くのも良い」と犯罪に手を染めている亜乃音のことを思い忠告してくれる。

というのも、万平は先日事務所で亜乃音の服に付着していた「ニセ札用のホログラムシート」が、一万円札のホログラムの部分で、亜乃音が「ニセ札作り(犯罪)」を犯していることに気づいてしまっていたのだ。

両替が失敗してしまった舵とるい子だったが、舵は諦めきれず新しい「ニセ一万円札」を持ってもう一度両替にトライするんという・・・そして「ニセ一万円札」が保管されている部屋に行くと、舵は倒れてしまい意識を失ってしまう。

そして舵が意識を失っていたのは一時的なことらしく、意外に早く目を覚ますがそれでもるい子は「持元さん、どっか悪いんじゃないんですか?」と尋ねると、舵は「頭かな?」といつものように冗談を言う・・・どうやら最初に二人が話していたのは「嘘・冗談」だと思っていたらしい。

それにしても舵の身体が限界を迎える日は刻々と迫っているようだ。

一方で亜乃音を家の前まで送り届けた万平は、印刷所の中から聞こえてくる印刷機の音を不審に思いすかさず中に入ると、「ニセ札」を印刷している理市の姿を目撃してしまう。

ついに「ニセ札作り」が見つかってしまった亜乃音は、万平に「見逃してください!」と懇願するが、弁護士の万平はそれを聞き入れることは出来ない。

興奮気味に亜乃音に自首を勧める万平だったが、すかさず後ろに回り込んだ理市が無我夢中で万平の首を絞めてしまう・・・そしてそこにハリカが林田印刷所に戻ってくる。

驚いたハリカ・亜乃音・るい子・舵は思わず慌てて二人を引き離し、とりあえず興奮気味の万平をなだめ、家の中に入ると万平の説教が始まった。

ニセ札を外には流していないと話し反省する亜乃音たちを見た万平は、理市に不信感を感じつつも「余計なゴミは早く捨てるように・・・」と亜乃音に声をかけてくれた・・・どうやら今回のことは口外しないで秘密にしてくれるようだ。

懲りずに万平をも巻き込む手段を亜乃音に探ろうとする理市を見たハリカは、自分のニセ札も両替機を通らなかったと嘘をつき、理市に「ニセ札作りは失敗に終わった」と諦めさせる。

理市が両替を試し、ニセ札が返却されなかった銀行ATMで「偽1万円札が見つかる」と報じられ、「ニセ札作り」という犯罪が明るみになり警察の捜査が進む。

理市の家では妻の結季が、ニセ札事件のニュースで流れる防犯カメラの男が自分の夫だと確信し警察に通報する・・・帰宅した理市は、結季から事件のことを責められ、必死で言い訳をするが結季はそんな理市を拒絶し、家を出て行ってしまった。

そんな中、彦星は大胆にも「病室まで来てほしい・・・会いたい」と直接会う約束をし、嬉しさを隠しきれないハリカに亜乃音はいつしか渡せずにいたワンピースをプレゼントする。

普通の女の子らしくデートに浮かれるハリカを囲んで、亜乃音の家では束の間の幸せな時間が流れ、舵は「これまでの人生で起こった、全ての理不尽な出来事が忘れられる気がする」とつい気分を良くして饒舌になっていた。

そんな舵は・・・

人生何が嬉しいって、悲しくてやりきれないことがあっても、いつの間にか「笑える」ようになるんだ

と最近思うようになったと話す。

そして自分の余命が短いことを隠す舵は、舵のことを「大事な人」と例え「ずっと一緒に居られる予感がする」と打ち明けたるい子の気持ちに応えられないことに、一人やりきれなさを感じていた。
その夜、ハリカは亜乃音と枕を並べ「亜乃音さんは私に『おかえり』って言ってくれた・・・私も彦星くんの『居場所』なれたら・・・笑顔で会わなきゃね」と10代の女の子らしく嬉そうに話す。

そしてハリカは亜乃音からプレゼントされたワンピースを着て、女の子らしく「オシャレ」をして彦星に会いに行くのだった。

ハリカが彦星に会いに出かけた直後、警察に追われ慌てている様子の理市が印刷所にある証拠を処分するようにと、「ニセ札作り」という犯罪の隠蔽をしに亜乃音のもとにやってくる。

そして理市とともに「ニセ札作り」の証拠を森に埋めに行った舵は、理市がこの先もどこかでニセ札作りを続けようとしていることを聞き「僕もそっちに連れてってくれませんか」と頼むのだった。

一方で彦星のもとへ向かう途中で茉歩に会ったハリカは、茉歩が父親に頼み彦星の高額な治療費の用意したと聞き、涙を流し思わず「(彦星は生きられる)・・・良かったー」と声を漏らし感動する。

しかし彦星が茉歩の父親からの治療費の申し出を断ったと知り、「何で?」とワケがわからないという表情を浮かべるハリカに、 茉歩 は彦星が断わった理由が「好きな人がいるから」だということを知り、自分のせいだとさらにショックを受ける。

そして、ハリカはある思いを胸に彦星の病室にやってきた。

ようやく対面の時を迎えた二人だったが、ハリカは彦星と顔を合わさずに、カーテン一枚隔てて思い出話や何気ない話に花を咲かせるが、突然ハリカは彦星のことを 「重荷になってきた」と、心にもないことを語り始める。

驚く彦星に、ハリカは涙を流しながら彦星が傷つくような「ニセの言葉」を次々と投げかけ、そんなハリカの言葉に絶望した彦星はハリカを追い返すが、彦星の治療を受けさせたい一心での行いとはいえ、ハリカもまた自分自身の心を深く傷つけ、彦星の病室の前で泣き崩れていた。

その頃、林田印刷所にもついに警察が訪れ「ニセ札事件」の手がかりになる情報はないかと。亜乃音は質問攻めされてしまう。

警察が林田印刷所にまで捜査が入るという事態を察したるい子は、印刷所のワゴンに乗って戻ってきた舵と一緒に、そのまま印刷所からワゴンで逃走した。

そして、舵が理市と二人で逃亡するために落ち合う約束をしていると聞かされたるい子は、冷たい言葉でその場からいなくなろうとする舵の一方的な態度と先日突然倒れてしまったこともあり、舵に残された時間がわずかであることを察したるい子。

そんなるい子は自分が舵の「最期を看取りたい」と告げ、舵を抱しめるのだった。

印刷所内の視察を終えた警察が帰ろうとした時、床に落ちている印刷ミスのニセ札の端切れを発見されてしまい、亜乃音は取り調べをうけるため警察署への同行を求められてしまう。

悲しみに暮れながら彦星の病院からトボトボ歩いて帰ってきたハリカは、警察に連れられ印刷所から出てくる亜乃音を目撃し、急いで亜乃音のもとへ向かう。

ハリカのことを見て亜乃音は、二人の関係性がバレるとハリカまで巻き込んでしまうと考え、ハリカのことを 「知らない人です」と警察に 告げ、一度も振り向かずそのままパトカーに乗り込み走り去ってしまった。

その姿をハリカはただ、茫然と見つめることしかできない・・・「悲しみ(彦星)×悲しみ(亜乃音)」。

・・・最終回へ続く

最終回あらすじ

警察に追われる理市(瑛太)は、陽人(守永伊吹)が火事の記憶をたどり罪悪感を感じ始めていることに気づき、動揺していた。

そして、彦星(清水尋也)のために悲しい嘘で別れを告げたハリカ(広瀬すず)は、亜乃音(田中裕子)が警察に連行され一人になってしまった家で、いつも通りの日常を全うしようとするが…。

一方、舵(阿部サダヲ)を看取る決意をしたるい子(小林聡美)は逃亡先の温泉宿で亜乃音とハリカが捕まったというニュースを見るが、舵に添い遂げようという意思は固く…。

そして、鑑別所での生活が始まったハリカの元に彦星から、ある決断を綴った手紙が届く。

数ヶ月後、ハリカの元には予期せぬ面会客が現れるのだが…。

やがて少年院を出たハリカは、指名手配中の理市がニセ札を使い続ける中、弁護を担当する万平(火野正平)にさえ本当の動機を語らない亜乃音が、このままでは事件の主犯格にされてしまうことを知り、理市を捜し出すことを決意する…。

誰も知らなかった理市のニセ札作りの動機に隠された衝撃の真実とは?!

そしてハリカ、亜乃音、るい子、舵たちが最後に選んだ、本当の幸せとはー。

引用元:日本テレビ公式サイト/anone

最終回ネタバレ追記

警察に追われながらも最後に玲のもとを訪ねた理市は、火事の記憶をおぼろげに思い出した陽人が罪悪感を感じ始めていることに気づき、動揺していた。

そして、彦星に治療を受けてもらうために悲しい嘘で別れを告げたハリカは、亜乃音が警察に連行されてしまい舵とるい子もいなくなり、一人取り残された家で亜乃音・るい子・舵と共に築いてきた日常を過ごそうとするが、夜にはやはり淋しさが押し寄せてくる。

翌日、林田印刷所に家宅捜査が入り、ハリカも事情を聞くため連行を余儀なくされてしまう。

一方、余命の短い舵を看取る覚悟を決めたるい子は、舵を連れていつか約束した温泉に来ていた。

「通貨偽造の疑い」で容疑者として逮捕されてしまった亜乃音と連行されたハリカのニュースを旅館の部屋で見たるい子と舵は、自分たちが逃げていることに罪悪感を感じるが、舵と添い遂げようと決めたるい子の意思は固いようで、一緒に舵の最期まで逃げるんだという。

亜乃音の弁護を申し出た万平からハリカが鑑別所に入ったと聞き心を痛める亜乃音だが、万平はそんな亜乃音がニセ札作りの本当の動機を語らないことで、事件の主犯格として重い求刑を受けてしまうことに焦りを感じていた。

一方、鑑別所で新しい生活が始まったハリカは、かつてネットカフェに寝泊まりしていた時の仲間である有沙と再会し、知り合いが同じ場所にいたことで少し心が和らでいた。

そんな中、ハリカの元に彦星から手紙が届く。

手紙には、ハリカが彦星に「心のこもった嘘」をついたこと(ハリカが病室で「重荷になってきた」と言ったのが嘘だとバレてしまっていた)に対して自分が報いることができるのは、(茉歩の両親から借り)治療を受け病気を治すことだという彦星の決意が書かれていた。

そして、彦星は今度は自分からハリカに毎日の出来事を手紙にして送るという内容。

これに対してハリカは「ありがとう、ありがとう…これ最高のプレゼントです」と何度も感謝の意を返信した。

数ヶ月が経ち、るい子と舵は逃亡を続けながらも4畳半のアパートで、ささやかだが二人きりで暮らす。

しかし、病状が進み衰弱した舵は、るい子に優しく見守られながら静かに息を引き取り、舵の最期を看取ったるい子は、警察へ出頭するのだった。

そしてさらに月日は経ち、少年院に移ったハリカのもとに思いもよらなかった面会者が訪れる・・・彦星だ。

数年ぶりの再会に二人は緊張し静かに言葉を交わし始め、他愛もない会話を楽しそうにする二人だったが、やがて面会終了時間が来てしまう。

ハリカは彦星の病気が治ってきていることを知り「良かった」と心から喜ぶが、ハリカは彦星との「(おそらく)永遠の別れ」を感じていた。

それからさらに時が経ち、少年院を出たハリカは指名手配中の理市が今でも各地でニセ札を使い続け逃亡していることで、「このままだと亜乃音がニセ札作りの主犯格として裁かれようとしている」ことを知り、理市を捜しだすことを決意する。

玲にも話を聞くと「最近、無言電話がある・・・陽人が出た時は電話が切れるまで長い」んだという。

ある日、陽人にかかってきた無言電話を理市だと見抜いたハリカは、電話を替わり理市と会うことに成功する。

そして理市と会ったハリカは亜乃音の置かれている現状を伝え「自首」するよう説得するが、この期に及んでまだ「自分の主張」を続ける理市に対しハリカは激怒する。

そんなハリカを見て観念した理市は「陽人に会いたい・・・自首する前に陽人に会わせてよ」とハリカに頼み3人で会うことになり、理市は陽人が思い出しかけていた火事の真相を「嘘の記憶」だと伝え、火をつけたのは自分で「(火事には)陽人は関係ない」と話し陽人を安心させるのだった。

その後、理市は自首し全て本当のことを供述し、玲も実は母(亜乃音)に守れていたのだと知る。

ニセ札作りにおいて、主犯の理市には「懲役8年」の刑が確定し、共犯と位置づけられた亜乃音には「懲役3年」の刑がくだった。

そして3年後、刑期を終え出所の日を迎えた亜乃音を、亜乃音にプレゼンントされたワンピースを着て刑務所の外で待っていたハリカは、久しぶりに会ったはずなのに亜乃音に対し昨日会ったばかりのように普通に会話をしはじめる・・・がしばらくして照れくさそうに「おかえり」と声をかけた。

るい子はすでに出所し、スーパーでレジ打ちの仕事をしているようでハリカと一緒に暮らしている模様。

ようやく、亜乃音とるい子、そして幽霊になった舵(「アオバ」的な存在)とのまた奇妙な3人+1人での共同生活が始まろうとしていたが、ハリカは突然、家を出て一人暮らしをするという決意を亜乃音に伝える。

亜乃音は「娘(ハリカ)ができた」と喜んだ矢先の独り立ちに、寂しさと切なさを隠しきれず子供のようにダダをこね始めるが、ハリカは「自立しよう」と決めたらしく、それは「帰る場所」があるから決心できたんだという。

そうして、またニセモノ家族として歩み始めた4人だったが、流星群が来てるというニュースを見てそれぞれが流れ星に願いを込めるのだった。

・・・END

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本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。