ドラマ「dele ディーリー」最終回の結末ネタバレ(後半に最終回ネタバレ内容を追記済)を公開しています。
見逃してしまった人や、あまり興味はないが内容や結末が気になる人もいるだろう。
ここではキャストに始まり、ストーリーのあらすじと最終回における結末のネタバレを公開するので参考になればと思う。
ちなみにドラマ「dele ディーリー」はテレビ朝日系列で放送されるので、 ドラマのストーリー1話~最新話まで 「ビデオパス」で配信されている。
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dele
ディーリー
まずめにはじドラマの主要キャストを紹介しよう。
役/キャスト
坂上 圭司/山田孝之
フリーのプログラマーだが、「坂上法律事務所」と提携し会社「dele. LIFE」を立ち上げ、クライアントの死後に遺留データを内密に消す仕事をしている。
原因不明の難病で下半身の麻痺が進行し、車椅子生活を送っている。
真柴 祐太郎/菅田将暉
フリーランスの何でも屋だったが、坂上圭司の仕事を手伝うように…オフィスから出ない圭司の代わりに、依頼人の死亡確認など足を使った業務を中心にサポート的な仕事をこなす。
自分のことを聞かれるのは苦手で、その佇まいからは想像のつかない過去を隠し持っている。
坂上 舞/麻生久美子
坂上圭司の姉で有能な弁護士。
現在は亡き父が設立した「坂上法律事務所」を継ぎ、圭司の会社「dele. LIFE」の信用保証や時に資金援助や顧客紹介もする。
各話ゲストたち
- 牧野/般若
- 片山 薫/江口のりこ
- 宮内 詩織/コムアイ
- 春田 沙也加/石橋静河
- 江角 幸子/余貴美子
- 浦田 文雄/高橋源一郎
- 日暮 裕司/野田洋次郎
- 松井 重治/矢島健一
- 松井 美香/松本若菜
- 沢渡 明奈/柴咲コウ
- 楠瀬 百合子/橋本愛
- 宮田 翔/渡辺大知
- 天利 聡史/朝比奈秀樹
- 石森 純子/山田愛奈
- 笹本 清一/塚本晋也
- 上野 兼人/Mummy-D
- 仲村 毅/麿赤兒
- 辰巳 仁志/大塚明夫
以上がキャストとなる。
ストーリー
ドラマのキャストを紹介したので、次に物語のあらすじを見ていこう。
本作の主人公・坂上圭司(山田)と真柴祐太郎(菅田)が生業とするのは、クライアントの依頼を受け、死後に不都合なデジタル記録をすべて“内密に”抹消する仕事。
しかし、2人は任務を遂行しようとするたび、様々な問題に巻き込まれ、クライアントの人生とそこに隠された真相をひも解かねばならぬ状況へ追い込まれていくことに…。
デジタルデバイスに個人の人となりが詳細に残ってしまう現代。
誰もが一度は、こう考えたことがあるのではないだろうか。
「自分が突然死んでしまったとき、誰にも見られたくないデータは一体どう処理したらいいのか」と――。
そんな、すべての人にとって大きな懸念材料となっている題材を基盤に、『dele』は多彩な人間ドラマを1話完結型形式で創出していく。
今もっとも見るべき“最先端のエンターテインメント作品”が、ついに幕を開ける――。
引用元:deleディーリー公式サイト
結末ネタバレ
このドラマには小説「dele(ディーリー)」が原作として挙がっていたが、この小説自体が原案となるようで完全オリジナルドラマとなっている。
そしてこのドラマの脚本を書くのがベストセラー作家であり、原案となる小説「dele(ディーリー)」の著者・本多孝好氏が担当する。
本多孝好氏はドラマの脚本には初挑戦らしいが、「日本ドラマ史上初の題材」にして「今もっともタイムリーな題材」=「デジタル遺品」をテーマに、誰も目にしたことがない物語となっている。
ちなみに小説「dele(ディーリー)」の物語の最終話としては、祐太朗の妹を亡くしてしまった過去と圭司と舞の父がまだ生きていた頃の話がリンクし、現在の圭司と祐太朗の人格を作り出したルーツにまで遡り、圭司が真の目的を達成したところで結末を迎えている。
ドラマではどんな結末を迎えるのだろうか。
ここからはドラマ「dele ディーリー」1話~最終回までの結末ネタバレを公開しています。
1話ネタバレ
被告人として出廷した何でも屋(通称・ガキの使い)・真柴祐太郎に「人を少しだけ優しい気持ちにすることができる」能力を秘めていると感じた弁護士・坂上舞は、祐太朗に興味を持ちすぐさま保釈手続きを取り、彼に仕事を紹介する。
それは舞の弟・坂上圭司が立ち上げた「dele. LIFE」という会社で、単独で動いている影の仕事…それはクライアントの依頼を受け、その人の死後に不都合なデータをデジタルデバイス(主にPC・スマホ・タブレット)からすべて削除するという仕事だった。
仕組みとしては依頼人が圭司が作ったアプリをインストールし、アプリ上で名前や住所などを登録…そして依頼人がデバイスの操作が(契約によって違うがだいたい36時間〜48時間)全く行われなかった場合、圭司のPC端末(モグラと呼ばれている)に信号が送られてくる。
そして依頼人の生存確認をし確認が取れしだい、遠隔操作で「デジタル遺品」を抹消するというもの。
しかし圭司はもともと難病で足が悪く、車椅子で生活していた…祐太朗はその依頼人の生存確認する「足」として雇われたようだ。
やがて「モグラ」がある信号をキャッチする…ゴシップ記者をしている依頼人・安岡春雄のデバイスが、まったく操作されなくなった。
緊急連絡先に連絡するが、留守電…登録されている住所に死亡確認に向かった祐太郎が、自殺したと思われる安岡の遺体を発見したため、圭司は速やかにデジタル遺品を削除しようとする。
ところが、安岡が息子・俊と交わしていた約束(俊の誕生日にプレゼントをする)について知った祐太郎は、他殺の可能性を主張し証拠を見つけるためにも、デジタル遺品の中身を確認しようと言い出した。
しかし、圭司は「それは契約違反だ」と言うが、祐太朗は一向に引く雰囲気はない…仕方なく圭司は禁断である「依頼人からのデジタル遺品」に手を伸ばす。
すると安岡のスケジュールアプリから、安岡が片山薫という城南署(警察)の人間と頻繁に接触していたことが判明する…祐太郎は事情を聴くため、薫のマンションを訪れた。
ところが、祐太朗は中から出てきた謎の男に突如襲われてしまうが、なんとか撒くことに成功。
一方で圭司はデジタル遺品の中に、とんでもない事実を格納した隠しフォルダを発見する。
薫は警察城南署で会計課で勤めていたが、警察組織ぐるみで裏金を作りお金の横領に気づき、それを週刊誌の記者をしていた安岡経由で告発しようとしていたのだ。
そして、城南署の裏金作りに関わっていたのが組織犯罪対策課の4人の男たち(これも安岡の隠しフォルダの中に入っていた)…その中に祐太朗を襲った男の写真も見つける。
謎の男は牧野という男だった…牧野は片山の部屋にいた理由を安岡に送られてきた薫から送られてきたメールによって判明する。
どうやら薫は裏金に関するデータを持っていたが、そのデータの受け渡し方法を模索していたらしい…圭司は薫が生きていると信じ薫のクレジットカード使用履歴から居場所を特定し、祐太朗と二人で薫が身を隠していると思われるホテルに車で訪れた。
そうしていると、(裏金作りに関わっている)警察の4人の男たちがホテルに現れる…圭司は薫に安岡を装いメールをしその場を離れることを促すが、「安岡はすでに殺されている」と知っている薫は一瞬疑ってしまう。
しかし薫もメールに添付された「牧野がホテルのエントランス前を歩いている写真」を見てそんな時間がないことを悟り、急いでホテルの部屋を出る…間一髪のところだったがどうにか薫は逃げ出すことに成功し、圭司と祐太朗はどうにか薫を保護することができた。
薫から話を聞く限り、やはり安岡はネタの裏取り中に殺されてしまったようだ…薫がまとめた「裏金作りの証拠」となるデータは警察城南署内にあるが、とてもセキュリティが厳しい場所にあるんだという。
圭司は祐太朗と二人でそのデータを回収しようと作戦を立てる…その作戦とはあまりにもアナログで会計課のある5Fの障害者用トイレに祐太朗が隠れ、夜な夜なデータがある部屋に祐太朗が忍び込んで盗み出すというものだった。
夜になり、障害者用トイレに潜伏していた祐太朗は、薫のIDカードを使って会計課の薫のデスクがある部屋に潜入する…圭司曰く「セキュリティが強くコピーなどができないなら、そのPCのハードディスク自体を取ってしまうのが早い」んだという。
その時、圭司たちがホテルから逃げる際、牧野が車のナンバーを控えていたが、牧野自身がそれと同じ車を城南署の近くで発見し「もしかしたら城南署に来ている?」と考え、牧野は4人の男たちと城南署会計課の薫のデスクがある部屋へ向かっていた。
一方、祐太朗は圭司の言葉通りPCのケースを開けハードディスクを盗みだすが、祐太朗は結局見つかってしまう…しかし祐太朗は驚異の馬鹿力で隣の屋上へ飛び移り逃走に成功する。
それでも男たちは警察組織の悪巧みの隠蔽に関わっているので、簡単には諦めない…牧野は逃走に使うであろう車に向かうが、そこに車椅子姿の圭司が現れ下半身麻痺を抱える人間とは思えない動きで、牧野を撃破…牧野は「てめぇ~」と今にも飛びかかってきそうな表情で圭司を睨む。
しかし、圭司は車椅子の障害者…周囲の一般人が「ざわざわ…」としだし、結局牧野は何もすることができずその場を去っていく。
圭司は上手く時間稼ぎすることができ、二人はどうにかその場を逃げ出すことができた…その後、二人の活躍により警察の陰謀を明かすことに成功し、記者だった安岡は「命をかけた最後のスクープ」として週刊誌では「警視庁・城南署裏金事件」を報道する。
片山薫は勇気ある告発をしたとして、会計課職員に異例だったが「警視総監賞」を授与される…こうして一件落着かと思ったら、圭司は「これから何が出てくるか…」と意味ありげな発言をする。
安岡のデータの中にある3人の男の写真があった…ある男たちとは「城南署副署長・組織犯罪対策課の一人・古参の都議会議員の秘書」で議員の秘書は警察消防委員会の委員長もやっている人物で、圭司曰く「上層部が絡んだ悪事をもっとしてるだろう」と言う。
その頃、祐太朗は「dele. LIFE」での給料で安岡の息子・俊に誕生日プレゼント(双眼鏡)を買い、俊に会い「それ多分、父ちゃんからの誕生日プレゼントだと思うんだよ」と手渡すと、俊は満面の笑みを浮かべる。
圭司は姉の舞と今回の事件について語る中で、祐太朗のことを「人を少しだけ優しい気持ちにすることができる」と考え祐太朗を圭司に紹介し、圭司が「少しだけ優しい気持ちになっている」様子を見て舞は満足しているようだ。
そんな祐太朗には誰も考えつかないような過去の持ち主だったことを、圭司と舞は知っているようだった。
・・・2話へ続く
2話ネタバレ
祐太朗も「dele. LIFE」での仕事に慣れてきた頃、今日も「モグラ」が一つの信号をキャッチする。
それは「自分のスマホが48時間操作されなかったら、スマホのデータを全削除してほしい」と依頼していた宮内詩織のスマホが操作されなくなったのだ。
すぐさま祐太朗は依頼人の生存確認に詩織の自宅へと向かった…するとペンを握ったまま死んでいる詩織を発見し、さらにその遺体の横には「エンディングノート(遺書のようなもので遺言書のような効力はなく、主に自分の希望を書き記してある)」という紙を見つける。
そのエンディングノートには・・・
- お葬式はしないでください
- 銀行残高はすべてユニセフに寄付してください
- リビングの小さなサボテンは欲しい人がもらってください
など、プリントアウトされた希望リストが書かれていた。
そして・・・
deleの人へ
やっぱりデータは消さないでください
との一文が手書きで記されていた。
何らかの理由で死にそうになった詩織が、慌ててこの一文を書き足したのだとしたら、なぜ彼女は死ぬ直前になって削除依頼を撤回しようとしたのだろうか…圭司と祐太郎はこの謎の本心を探らざるを得なくなる。
祐太郎は友人のふりをし、詩織の遺体がある実家で両親と接触すると詩織の母親から「葬式に他の友達も連れてきてほしい」と頼まれ、詩織の友人を探し始めた祐太郎は詩織が握っていたペンから「bar GAFF」という酒場にたどり着く。
「bar GAFF」という店はガールズバーで、そこの店員・春田沙也加と話すことになった祐太朗…しかし、祐太朗が「宮内詩織」の名前を出すと沙也加は、突然無愛想な表情になり「彼女はココの店員だったけどよく知らない」と告げる。
さらに祐太朗が詩織が亡くなり、詩織の母親から頼まれ「葬式に参加してもらえる友人を探している」ことを言うと、沙也加だけじゃなく他のガールズバーの店員や周りで盛り上がっていた男性客たちも怪訝な顔を見せる。
ガールズバーの店員たちは「(私たちが葬式に出ても)彼女の親御さんと話すこと無いし…うちらはは行かないほうが良い」と詩織の葬式に参加するのは否定的だった。
詩織は小学生の頃、ピアノコンクールでグランプリを取る天才少女だった。
しかも詩織の父はいくつもの賞を受賞したことのあるオーケストラの指揮者…つまり典型的な音学一家で、おそらく詩織は父から英才教育を受けていたのだろう。
詩織はそんな厳しい環境に耐えきれなくなり、両親と縁を切り家を出ていく…しかし詩織は音楽から離れられず、自宅には自分で作曲活動をする機材が多く残されていた。
そんな詩織の遺体は詩織の思いとは別に両親のもとへ送られる…結局、詩織のお通夜に参列できたのは祐太朗…そして祐太朗に煽られついてきた圭司の二人だけ。
二人が詩織の葬式会場に着くと詩織の父は何やら怒っていたが、圭司がその父の思いを簡単に言い当て責めると、父は何も言えなくなってしまう…詩織が音楽を捨てていなかったことを悔やんでいたからだ。
そうしていると圭司の姉・舞からの情報で、詩織が沙也加の紹介で「dele. LIFE」の利用をしていたことが判明する…実は沙也加もミュージシャンになるため芸能界に入りグラビアから始め、その間にセクハラを受け告発するが、いわゆる「干され」てしまう。
沙也加は所属していた事務所やセクハラした男を訴えようと「坂上法律事務所」に相談しにきていたのだ…結局その件については示談金で話はついたが、沙也加はミュージシャンにはなれなかったんだという。
しかし沙也加は、顔や素性を隠して「The Mints」という正体不明の4人組のカールズユニットを組み、音楽活動を続けていた。
そんな沙也加に真相を聞きに行く祐太朗と圭司の二人…すると実は詩織も「The Mints」のメンバーで、作詞が沙也加で作曲を詩織が担当していたんだという。
沙也加は二人に淡々と説明していたが、沙也加と詩織は親友関係…しかも詩織が亡くなってしまう前にケンカをしていたようで沙也加は一人になると、それが悔しくて涙を流していた。
そんな中、祐太郎と圭司は詩織が残した「やっぱりデータは消さないでください」という言葉の意味について話し合う…今回も祐太朗は何度も「削除依頼されてたデータの中、開けてみない?」とそこに隠された真相を明かそうとする。
しかし圭司も「いや、それは契約違反だ…お前に彼女の秘密を背負う覚悟はあるのか」と頑なに拒否してきたが、データの削除依頼を死ぬ間際で撤回した詩織に「残された人にあのデータを開けてもらいたいって意味なんじゃないかな」という祐太朗の一言が響いた圭司は、データの中身を確かめようと決意をするのだった。
詩織が残していたスマホのデータは一つの動画…それはまだ詩織が生きていた頃、ガールズバーで出会った仲間たちと詩織の生前葬をしている様子だった。
詩織は自分の生前葬で「みんなと出会う前の私は死にました。でも今の私は、ここにこうして生きています…これからは、ここにいる皆を家族だと思って生きていきたい」と胸を張って、笑顔で話している。
圭司と祐太朗は詩織の両親を呼び出し、この生前葬の動画データを見せた。
詩織は実際の両親ではなく友人たちを家族に選んだ映像だから、両親には見てほしくなかった…だからスマホデータ(生前葬の動画)の削除依頼をしていたが、詩織は心不全になり死ぬ間際、「両親と疎遠になった後も、私の人生は充実していた」ことを両親に知ってほしかったのだと圭司は考えたからだ。
その後、詩織の両親は「bar GAFF」を訪ね、沙也加らに「娘のこと教えてください!詩織のこと知りたいんです」と涙を流しながら頭を下げた。
沙也加は「私ももっと早く詩織のことを、ご両親にお伝えしたかったです…詩織さんを生んでくれて、ありがとうございます!」と両親の願いを快諾するのだった。
その頃、「dele. LIFE」で祐太朗は「詩織さん、自分の人生が幸せだった事を両親に知ってもらって良かったね」と嬉しそうに話すが、圭司は「もし俺が彼女だったら、両親に映像を見せた理由は…『復讐』…まぁそのへんはよくわからない」と言う。
圭司の心の奥にはどこか闇が見え隠れしている…そして一人になった圭司は、詩織から依頼されていたスマホの動画映像データを静かに「delete(削除)」した。
・・・3話へ続く
3話ネタバレ
「dele. LIFE」の事務所に、さびれた街で写真館を営む老人・浦田文雄が訪ねてくるが、社長の圭司が外出中だったため祐太郎は無断で浦田を事務所内に案内し、依頼内容を浦田から聞き始めた。
浦田は死後のパソコンデータを削除依頼したいのだが「データを削除する前にコピーし、バラの花と一緒に同じ街の住人・江角幸子へ届けてほしい」という依頼だったが、どこか浦田の依頼にロマンを感じる祐太郎は、そんな「奇妙な依頼」を勝手に引き受けてしまう。
祐太朗の勝手な受託に苛立ちを隠せない圭司…ところが数日後、浦田のパソコンから「モグラ」が信号をキャッチする。
祐太朗が急いで死亡確認に向かうと、どうやら浦田は海に飛び込んで自殺してしまったらしい…圭司は契約から3日しか経っていないこともあり「(浦田は)ハナから自殺の後始末をさせるつもりだったんだろう」と言う。
祐太郎は突然の出来事に肩を落としながらも、幸子の所在を確認すべく彼女が営む理髪店へと向かい接触を図るが、彼女の理髪店にもお客が来店することは稀で、どこか寂しさを感じているようだ。
そんな幸子の趣味は自分のパソコンで「旅サイト」などを見て、風景や綺麗な景色を楽しむことだと話す。
その帰宅途中で祐太郎は不審な男が写真館に忍び込み、浦田のノートパソコンを盗んでいく現場を目撃してしまい、すぐに圭司に報告し、何とかして男の正体と居場所を突き止めようとするが、事はそう簡単には運ばない。
その矢先、浦田のパソコンが起動したという信号が「モグラ」に送られてくる…圭司は急いで浦田のパソコンから削除依頼されていたデータをコピーし、オリジナルを浦田のパソコンから消去…それとともに、操作中のパソコンにハッキングしてPCに内蔵されているカメラで撮影。
すると写真館から浦田のパソコンを盗み出した男の正体が、徐々に明るみになってくる…そして浦田が何をしていたのかということも…。
男は公安からの下請けの調査会社の人間で、そして捜査対象の監視を28年間も続けていたのが浦田だったのだ…浦田の自殺の理由を垣間みるため、データの開示を試みる圭司たち。
すると、幸子のスケジュールや盗聴記録がわんさか出てくる…そう、その監視対象というのが幸子で、浦田はその調査会社から監視の依頼を受けたスパイというところだろうか。
とはいえ、幸子は親の跡を継ぎ「しがない理髪店」を経営する独身のただのおばさん…しかし幸子の過去に遡ると色々なことが判明してくる。
幸子が理容の専門資格を取得した頃、幸子が交際していた男が当時、学生運動・過激派グループの五島卓(五島は爆破事件を起こした容疑者)だったため、公安の監視対象とされていたようだ。
参考:過激派とは
しかし28年間も続いた幸子への監視命令は、ついに打ち切ることに決定していた。
圭司は幸子のことを監視し顔を見て盗聴しながら声を聴いている浦田の気持ちを考えると、ひっそりと28年間もの長い間監視をしていたため幸子と浦田はそんなに親しい間柄ではなかったが、浦田はどうしても幸子に愛着が湧いてしまっていた。
浦田はおそらく幸子の監視を続けることで「寂しい」という感情はなかったのだろう…しかし公安に幸子の監視を打ち切られてしまい「自分の存在理由がわからなくなってしまったのかもしれない」と圭司は考える。
そして浦田は自殺してしまう前日の夜、「(あなたを監視することを)もう、終わりにします」と幸子に伝えた…幸子は自分が監視されていたことを知っていたのか胸を震わせるが、翌朝浦田が自殺したことを知り、自分がしてきたこと(五島の逃亡を援助)に「私も、もう終わりにします」と決意するのだった。
そうしていると、浦田が幸子について報告していた内容の最後に一つのURLが記載されていた…圭司はそこにアクセスしてみると、一つの「旅サイト」にたどり着く。
しかし、圭司だけではその旅サイトからはろくな情報を得ることができなかった…すると祐太朗が「バラ」というキーワードに気づくと、そこからは進展は早い。
どうやら未だに逃げている五島と会うため(逃亡資金の援助など)に、その旅サイトを幸子はしきりにチェックしていたようで、「百万本のバラ」というアカウントを通して1年に一度だけ密会していたことが判明する…どうやら次に二人が会うのは、なんと明日だった。
幸子と五島の待ち合わせ場所に圭司と祐太朗が行く…圭司は「俺達は依頼されたことをするだけだ」と冷たく言って、「5本のバラ・28年分の幸子の監視データが入ったSDカード」を幸子に渡すよう祐太朗を向かわせる。
すると幸子に声を掛ける前に、五島が現れた…すると警察たちが五島のことを突然取り囲み、五島は逮捕されてしまった。
どうやら幸子が通報したようで祐太朗は少し驚くが、幸子に声をかけ「5本のバラ・28年分の幸子の監視データが入ったSDカード」を幸子になんとか渡すことができた…しかし無情にも、そのまま幸子も逃亡援助の罪で間もなく逮捕されていくのだった。
事務所に戻った圭司と祐太朗…祐太朗は思わず「5本のバラ」の花言葉を知らべると・・・
だった。
意外にロマンチストな圭司は、今日も依頼人からの思いのあるデータを静かに「delete(削除)」した。
・・・4話へ続く
4話ネタバレ
超能力に過去ハマっていた圭司のPCに遺書とも取れる不可解なメールが届き、その後「モグラ」が信号をキャッチする。
そんな不可解なフレーズと葛藤に満ちた、遺書とも取れるメールが「dele. LIFE」に届いた。
メールの送信主は日暮裕司という35歳の男で、「dele. LIFE」に自分の死後PDFファイルの削除依頼をしていた人物だった。
「モグラ」の信号も日暮のデバイスが操作されていないというもの。
圭司はメールに書かれている「あれまで消えてしまうことが正しいのか」という言葉を目にすると、「あれ」が削除依頼ファイルのことだと考える。
いつもの圭司なら「契約違反だ」と拒むところだが、自ら進んでファイルを開きくと子どもが色鉛筆で描いたと思われる絵が数点格納されていた。
なんでも日暮はかつて天才超能力少年として話題となったサイコメトラーで、当時圭司の憧れヒーローだったんだという…だから圭司も今回は色々と「特別」らしい。
そして日暮の死亡確認に向かった祐太郎と圭司(今回は「特別」に同行)は、色鉛筆を手に自室で絶命している日暮と遺体の下から描きかけの風景画と古ぼけた女性の写真を発見した…日暮は末期の肺がんを患っており病院には通っていなかったらしい。
日暮少年は25年前、ある少女の依頼で失踪した母親の居場所を霊視しようとするも失敗し、世間から猛烈なバッシングを受け、メディアから姿を消してしまった…そんな日暮少年もまた実の母親に捨てられてしまった子どもだった。
その哀れな境遇に同情した祐太郎は圭司とともに、最期の瞬間まで日暮の心を大きく占めていた思いを紐解こうとする。
そんな中、日暮にとって「最後の依頼人」となった少女・松井美香の居所が判明し、圭司と祐太朗はすぐに美香の自宅へと向かった。
美香は圭司と祐太朗のことを快く受け入れてくれた…今では近所に住む父・重治の助けも借りながらも、幸せな家庭を築いているという美香を訪ねた二人は、日暮が昔書いたという絵を数枚見せると「昔家族で行った水族館によく似ている」という有力情報を得ることができる。
その水族館に行くと、水族館近くの風景が日暮少年が描いた絵とまったく同じだった…そしてそれを辿っていくと、森の中に着いた。
最後の一枚の絵に描かれていた「青いビン」を森の中で発見した二人は、そのビンの下を掘ると白骨と「一つの名刺入れ」が出てきた…骨はDNA鑑定を行った結果、間もなく美香の母親のものだと判明する。
美香はマスコミに囲まれ、日暮の霊視能力は本物だったと名誉は回復する…そして二人は美香の父・重治を訪ね、美香の母と一緒に埋まっていた「名刺入れ」を見せると重治は当時起きた真相を語りだした。
ある日、重治と美香の母は夫婦喧嘩の末、重治が思わず美香の母親のことを倒してしまい、その時に打ち所が悪く絶命してしまった。
事故とはいえ母親が殺されて父親がその犯人となると、その後「娘の美香はどうなってしまうのか」と考えてしまい、母親の遺体を山中に埋めたんだという…おそらく当時霊視を行った日暮少年はすべての映像が見えたが、その残酷な真実は告げることができなかったんだろう。
最後に日暮の遺体の下から見つかった風景画の場所を、圭司はネットで検索する…そこは日暮の母親が住んでいる家の風景だった。
古ぼけた写真の女性は日暮を捨てた母親だったのだ…日暮は死ぬ間際に、自分を捨てた母親を思い出していたということになる。
そんな孤独な死を遂げた日暮が残したPDFファイルを、圭司は今日も静かに「delete(削除)」するのだった。
・・・5話へ続く
5話ネタバレ
「dele. LIFE」内でもすっかり慣れしたんだ様子の祐太朗に、人と野茂ミュニケーションを取るのが下手くそな圭司の二人の不器用なやり取りが繰り広げられる中、「モグラ」が鳴いた。
データの死後削除を依頼していた天利聡史のパソコンが操作されなくなって、72時間が経ち「モグラ」が反応したようだ。
祐太朗は早速依頼人の死亡確認に向かった。
一方で圭司も外出する…圭司が向かったのはとあるカフェで、目の前に現れたのはどういうわけか1年に一度会い続けている圭司の元恋人・沢渡明奈だった。
その頃、聡史の家を訪れた祐太郎は、聡史の幼なじみで婚約者だという楠瀬百合子と出会うが、守秘義務を貫くため、聡史とは小学校で同級生だったと素性を偽る祐太郎。
百合子はそんな祐太郎をどこか疑いながらも、聡史のもと(病院の一室)へ案内する。
するとその病室のベッドに横たわっていたのが、3日前に車にはねられ意識不明となっている聡史だったのだ。
そんな聡史の世話をしながら、一見明るく振る舞う百合子だったが「今、一人はしんどい」という百合子の悲痛な訴えに祐太郎は共感してしまい、しばしの間彼女に付き添うことにした。
だが、その道すがら祐太郎が「dele. LIFE」の人間だということがわかったよで、百合子は「dele. LIFE」のHPも調べたらしく依頼人(今回は聡史)の「死後データ削除」をする会社だということもバレてしまう。
すると百合子が、聡史のデータの死後削除依頼を取り消すと言い出すが、祐太朗は圭司に連絡するも「依頼人本人の意志ではない」と、百合子がたとえ依頼人の婚約者だとしてもそれは無理だと突き返す。
しかし百合子の会話や表情の節々から聡史への強い愛情を感じ取った祐太郎は、百合子の心を救いたい一心(実は祐太朗も9年前にまだ14歳の妹…大切な人を亡くした辛い過去を経験していたようで…)でSNSから聡史の親友だと思われる宮田翔のことを見つけ接触を図った。
そこで祐太朗は思わず言葉を失ってしまうことが翔の口から飛び出す…「彼女(百合子)は婚約者じゃないですよ」と衝撃的な事実を耳にしてしまう。
百合子は昔から聡史のことが好きだった…百合子は聡史の気を引こうと他の男性と付き合ったこともあったそうで、社会人になって会社の先輩とから告白されたときも聡史に相談すると「今度こそ良い人だと良いな」と一言だけ。
結局、百合子はその人と婚約することになり聡史に報告したときも「おめでとう」と耳元でつぶやいただけ…百合子は「聡史にとって、私って何だったんだろう…聡史のことなら何でも知ってると思ったのに」と切ない発言をした。
そんな時「聡史の意識が回復した」と連絡が入り、病院に急ぐ二人…するとそこに翔も駆けつけた。
百合子が呼びかけると聡史は反応し、ゆっくり手を動かしていくと翔の手と重ねる…すると翔もそれに呼応するように聡史の手を握り「聡史…良かった」と涙を流す。
その様子を見た百合子は信じられなかったが、聡史がゲイで翔と付き合っていたことを悟る…そして百合子は自分が聡史のことを理解できていなかったことに苦い表情を浮かべていた。
一方圭司は明奈から近況や仕事について聞かれる…ついには「dele. LIFE」の事務所にまで案内し、圭司との思い出話に花を咲かせる。
そんな明奈だったが「待ち合わせは今年で終わりにしよう…長くは待たないよ。私からデータ削除の依頼が来たら、もう他人だと思って」と意味深な発言を残し、「dele. LIFE」の事務所から立ち去っていく…圭司はそんな明奈のことを目を丸くして見ていることしかできなかった。
間もなく、祐太朗が「dele. LIFE」の事務所に戻ってきて明奈とすれ違う…そして、依頼人(聡史)が持ちこたえ意識が回復したことを圭司に報告した。
祐太朗は「おそらくデータの中身は『愛の証』だと思う…データ消さなくて良かった。だって俺たち誰かの『愛の証』を消すためにこの仕事やってるわけじゃない」と話す。
圭司は表情一つ変えずに「なら、データを戻しておく」と言って、今日はデータを消さずに残すのだった…こうして一つの思いは「delete(削除)」せずにすんだ。
・・・6話へ続く
6話ネタバレ
「dele. LIFE」では圭司と祐太朗の二人が暇を持て余していた…なんせ「人が死ぬのを待つ」という因果な仕事だけに、こういった時間があるのも必然といえば必然。
そんな中、圭司の姉・舞が一つの依頼を持ってくる…それは単純に言ってしまえば「パソコンのパスワード解除を依頼する」というもの。
概要としては、長野の別荘地で雪に覆われ眠るように凍死してしまっている家出少女・石森純子が見つかり、遺書はなかったが警察は自殺と断定。
しかし、純子の両親である石森俊一と美穂の気持ちは愛娘の自殺原因を知りたいと切望し、石森夫妻は坂上弁護士事務所に調査を依頼してきたらしい。
舞が同席した上で「dele. LIFE」の二人は石森夫妻と引き合わされた…どうやら純子が日記をつけていたパソコンの中に、自殺原因が記されているのではないかと考えているようだ。
しかし純子が日記をつけていたパソコンにはパスワードがかかっていて見ることができないのだという…そこで「パソコンのパスワード解除を依頼する」につながった。
実は俊一には自殺の原因に心当たりがあった…純子が家出する前の行動から、通学していた中学校でイジメに遭っていた可能性が高いというのだ。
その情報をもとに「自殺原因」の特定に取り掛かった「dele. LIFE」の二人…まずはじめに圭司は純子のスマホから消去されていたデータを復元し、同級生たちとの仲睦まじい写真や動画を発見。
そこに写っていた純子の友人と思われる小川優菜たちと接触した祐太郎は、優菜たちが他の女子生徒を死に追いやるようなイジメのシーンが撮られた動画を新たに入手してしまうのだった。
祐太朗は急いで圭司にその女子生徒の身元を調べさせ、その子が住むマンションへ向かうと、屋上から今にも飛び降りそうな女子生徒を発見する。
祐太朗は「とりあえず落ち着いて…今助けに行くから…」と優しい言葉で心に寄り添おうとするが、彼女は「生きてるのが怖いの!」と祐太朗を拒絶してしまう。
すると圭司は「やり残したことを突き詰めて、それから死ねば良い…今の自分の心裏切るな…問題は俺たちが解決してやるから、約束する」とアメとムチのような言葉をかけると、今にも飛び降りてしまいそうだった女子生徒は「本当…?」と心の紐をほどき、「死ぬ覚悟」をやめるのだった。
祐太朗が彼女に近づくと「ごめんなさい…」と何度も言って泣き叫ぶ…その姿は普段のイジメが、あまりにも彼女の心を蝕んできたように見えてしょうがない。
このイジメの動画を入手したきっかけにもなった優菜のことを呼び出し、純子の自殺原について話を聞いた…すると純子には付き合っていた彼氏がいたが3ヶ月ほど前に別れ、現在はその彼氏と優菜が付き合っているという情報を知る。
それ以来、純子はグループを抜け優菜とは口もきかなくなったという…つまり優菜たちによるイジメが原因ではないことがわかった。
やがて苦労の末、圭司はついに純子のパソコンのパスワードを解読して入り込むことに成功するが、パソコンの中にはデータが何も残っていないという、まさかの状況に直面する!
死ぬ前にデータを消したのは、身辺を綺麗に整理しようと思ったからなのか…それとも、見られるとヤバいものが入っていたからなのか。
この謎多き現実が、圭司に火をつけ・・・
と取り憑かれたように純子のパソコンと朝まで格闘する圭司だった。
圭司はまず純子の日記を復元すると「元彼が友人(優菜)と付き合ったこと」に怒っていたようで、匿名のSNSアカウントを作り「元カレと優菜」の悪口を書き始めた。
純子は「みんな汚い。もう誰も信じられない。」とつぶやくと、その言葉に反応した一人の悪が「きみの気持ち、よくわかる よ。この世界は本当に汚い。」と返信してくる…その後純子はダイレクトメッセージで悪とやり取りして意気投合してしまうのだ。
そしてある日、純子はその悪から「この世界の本当の汚さを見せてあげる」という殺し文句を使って、身近な人のメールアドレスを教えてほしいと頼まれる…その誘惑にそそのかされてしまった純子は両親や親友たちのメールアドレスを教えてしまった。
悪はマルウェアを仕込んだメールを送り、彼らのパソコンやスマホに入り込み奪ってきたものを彼女に差し出した…それは、親友たちの間で交わされた純子への悪口・父親と浮気相手の甘いやり取り・母親と自分の担任教師が浮気している写真など彼女がショックを受けるものばかり。
マルウェアとは
悪は純子を取り巻く世界がどれだけ汚いものか見せつけた…そんな彼女に残された道は「汚い大人になる前に、綺麗なまま死にたい」だった。
そして純子はマインドコントロールされてしまい、自殺にまで追い込まれてしまう。
圭司はその悪に餌をまいてSNSでダイレクトメッセージを交わすまでになり、悪が操作するパソコンに侵入…そしてそのシステムに入っているデータをすべて強制的に「delete(削除)」した。
そして圭司は悪にリアルで接触し、その悪の人生を罵ると車椅子に乗った圭司に襲いかかってくる…がご存知の通り圭司は車椅子上での武術に長けていて、一瞬で悪を倒す。
圭司はその悪のパソコンを警察が押収するように仕向け、悪を刑務所送りにして排除するのだった。
圭司と祐太朗の二人は当初の純子の両親の依頼には応えず、純子の「自殺原因」については謎を残したまま両親には真実を伝えなかった…それが彼女の残した本当のメッセージなのかもしれない…。
・・・7話に続く
7話ネタバレ
「dele. LIFE」の依頼人・笹本隆の死亡確認を取り終え、祐太郎が事務所に戻ってきた…死後に削除するよう依頼されていたファイルをすぐさま消そうとする圭司だったが、たまたまそこに居合わせた圭司の姉・舞が依頼人の名前を聞いて、ある男の息子だと察知し顔色を変える。
その男とは死刑囚・笹本清一で、彼の容疑とは8年前に一つの田舎町で行われたバザー会場でジュースに毒物を混入し、死者4名を出した罪で逮捕…しかも計画的犯行だとされ、死刑が確定して現在は刑の執行待ちだという。
彼はこの件について8年間無罪を主張し続けている男…この犯行には笹本がヤッたということを裏付けるものが無いというのも確かだったが、笹本には前科がありそれだけで逮捕に至っていた。
その息子・隆の削除指定ファイルには「この事件に関するものかもしれない」そう考えた舞は、圭司に中身を見せるよう要請…圭司はしょうがなく削除指定ファイルを舞に開示すると、笹本が毒物を入れたとされる日時に別の男が不審な粉末をウォータークーラーに投入する映像が出てくる。
この映像があれば笹本の「死刑判決を覆せるかもしれない」と考える舞だっだが、証拠として提出するのは契約違反だと難色を示す圭司…それに対してこの事件の真相を現場で聞き込みなどをして、調べてみることを選択した祐太郎。
祐太朗は事件現場近くで洋食店を営む上野兼人から、映像に写っていた男が市議会議員・宮川新次郎だという情報を入手する…そして8年前の事件で上野の娘が死亡していたことも判明し、祐太朗も過去に妹を亡くしていたことから上野が大切な人を無くしてしまったという悲痛の叫びに共鳴する。
やがて圭司と祐太郎はそれぞれのルートで、宮川にまつわる黒い裏事情を入手することに…。
祐太朗は上野の店で談合中に宮川が土木会社の人間から脅されていたことを上野から聞く…しかもその土木会社の人間も8年前の毒物混入事件の被害者だという。
一方で、圭司は独自にネットを使って宮川を調査…そしてアポを取り宮川に接触することに成功していた。
圭司が宮川のことを問い詰めるように毒物混入事件について聞くと、宮川は8年前の事件で「粉末をウォータークーラーに投入した」ことは認めるが、その粉末は「ジュースの粉末で、氷で味が薄まったので追加した」のだと弁明する。
宮川からそういった言い訳を聞き、有力な情報は得られずに事務所に戻ることに…しかしそんな圭司を呼び止めたのが宮川の娘・茜だった。
茜の話では当時宮川は浮気をしており、その相手は洋食店を営む上野の妻だということを聞く…さらに茜は「あの事件で死んだ5歳の女の子のお母さんだったから、(宮川が)旦那さんに嫉妬したり浮気相手の女の人が邪魔になったりとか、もしお父さんが関わってたとしたら…」と完全に宮川のことを疑っている口ぶりで言う。
それを聞いた圭司は「疑うとしたら、むしろ…(上野の方が怪しい)」と今度はPCの力を駆使して上野のことを独自に調査する…すると上野は宮川と自分の妻がそういう関係だったことを実は知っていたことがわかり、宮川のことを恨んでいた様子。
つまり毒物混入事件を起こした「動機なら上野にもあったと考えられる」と圭司は祐太朗らに主張すると、「上野さんはそんな人じゃない!…だいたい彼は8年前の事件で実の娘さんを亡くしてるんだ」とその意見に興奮して反論する。
そんな祐太朗に圭司は「何を無気になってる…自分と重ね合わせてないか?お前も妹を亡くしてるんだろう」と煽るように言うが、その事実を圭司には話したことがなく「何でそのこと知ってる?俺のこと調べたの?」と疑いの目で圭司に尋ねた。
すると圭司は「お前を雇う時に調べた…警察の厄介になった奴を雇うんだ。(祐太朗のことを)調べるのは当たり前だと思うが…」と答える…その理に適ったことを言われ、何も言い返せなくなってしまう祐太朗だった。
そんな中「宮川にせよ、上野にせよ、どっちにしても笹本に再審の余地があるんだから、映像を渡して!」と舞が圭司にイライラをぶつける…すると祐太朗が「もう一人、調べないといけない人がいる…その映像を撮ってる人(笹本隆)」と核心をつくことを口にする。
こうして次に今はすでに亡くなってしまっている笹本隆のことを調べることになる。
圭司は宮川の娘・茜から隆について聞くと「なんか気持ちが悪い人だった」と、性格が暗く無口な男だったことがわかる…すると祐太朗が隆の過去を調べているうちに、隆が唯一連絡を取り合っていた若菜という女性と出会うことができた。
若菜の話では「私も隆くんと同じで親が犯罪者で、そのことで昔から心を痛めていました…その気持ちを共有することができたんです」と隆と同じで、若菜自身も暗い人生を送ってきたらしい…そして隆との間で交わされたメッセージ内容を見せてくれた。
その中で隆は「僕はこの世界で本当に生きているのかな」や「時々自分がわからなくなる」とネガティブな言葉ばかりを並べる…そんな隆の現在を若菜は知らないようで、自殺してしまった隆に対して「いつか全部乗り越えて、幸せになってほしい」と今は暗い時代をすでに乗り越えた若菜は隆の明るい未来を願う。
隆と若菜のやり取りの中で一つの動画を見つける…それは隆が毒物混入事件の犯人であるという証拠となりえるものだった。
隆は自分の人生を壊してきた父親を殺そうとしたのかもしれない…しかし削除依頼をしていた映像を隆はなぜ隠し持っていたのか?
圭司らは隆が父親を救うべきなのか、それとも全てを自白し自分が死刑になるか「おそらく迷っていた…」と推測する…舞は死刑囚の笹本本人と面会をすると、その証拠となる映像に映っている毒物が入ってると思われるビンの中身は医者から処方された薬で「あの事件の犯人はあの町にいる…あの町の中の誰かだ!」と興奮して話すが笹本は死刑囚だったので、刑務官たちに連れて行かれてしまう。
しかもここに来て宮川の娘・茜も8年前違法ドラッグをやっていたことがわかり、そのドラッグの売人も毒物混入事件の被害者で、茜にも殺したい相手がいたと予想でき、ここに来てまた容疑者が増えた。
調べれば調べるほど容疑者が増えてくる…「どうかしてる」と祐太朗は言う。
しかしここで「笹本清一の死刑が執行された」と連絡が入り、この事件について調べてきたことや疑念がすべて闇に葬られることになってしまった…この結果に裕太郎は大きく落胆し、「すっげぇ、気持ち悪い」と投げやりに言い放つと、「dele. LIFE」の事務所から出ていってしまう。
そして裕太郎の胸には亡くしてしまった妹の無念が頭の中に広がっていた。
一方で、圭司もまた何かの思いを胸に、色々な思いを乗せた指定削除ファイルを今日も「delete(削除)」した。
・・・最終回へ続く
最終回ネタバレ
祐太郎の妹・鈴の命日がきて、その日だけ鈴の墓参りに集まる祐太郎の家族たち…鈴はある新薬の治験を受け、その後すぐに死亡してしまい、祐太郎の家族はその新薬の副作用で亡くなってしまったと考えられたが、鈴が投与されたのはただのブドウ糖を投与されたグループだったと、病院側の専門弁護士が説明する。
つまり祐太郎の妹は新薬の副作用で死んだのではなく、病気で死んでしまったというのが病院側の主張だ。
その病院の専門弁護士が辰巳仁志だったらしく、「dele. LIFE」にデータの死後削除を依頼していたという…辰巳は自分のPCが24時間操作した形跡がなければ、あるデータを消してほしいと依頼していた。
辰巳のPCの動作停止を知らせる信号を「モグラ」がキャッチした…その報告を受けた祐太郎は、憤りを抑えた表情を浮かべて依頼人は弁護士の辰巳仁志なのかと確認すると、「もし、死んでてもすぐにデータ消さないで」と捨て台詞を残すとすぐに死亡確認へと向かった。
いつもは朗らかな祐太郎の豹変ぶりに、驚きを隠せない圭司だったが、まもなく圭司は辰巳が祐太郎の妹・鈴の死をめぐり、入院先の弁護を担当していた人物だと突き止める。
当時、鈴の死には不審な点があったが、病院側の主張が通り祐太郎ら遺族は心の傷を負っていたのだ…そんな鈴の死をめぐって病院側を提訴しようとしていた。
しかし相談していた弁護士から「勝ち目がない」と言われてしまい、その後も次々と弁護士を変え相談を続けていたが、急に態度を変え「勝ち目がない」と断られてしまった…真柴家内でも色々な物事から「目を背け」始めるのだった。
祐太郎の身を切り裂く過去に共鳴した圭司は、祐太郎に促されるまま、辰巳が遺した音声データを再生する…そこには祐太郎の無念を晴らす真実を示す、大物政治家・仲村毅との黒い会話が記録されていた。
祐太郎の妹・鈴の死に隠された真実とは、やはり「鈴が治験で投与されていたのは、ブドウ糖ではなく新薬だった」ということ…しかし黒幕は政治家の中でも権力を持つ実力者だ。
相手が相手だけに「慎重に動き、確実に仲村を追い詰めよう」と提案する圭司だったが、データの即時公表を切望する祐太郎は、圭司への不信感をあらわにして「dele. LIFE」を飛び出してしまう。
そんな中、「dele. LIFE」の事務所内で祐太郎や鈴の死について独自に調べていた…すると不審な男たちが事務所に入ってきて、圭司のことを襲いはじめ車椅子に乗りながらも強い圭司だったが、背後から殴られ気を失ってしまう。
男は「届かない場所にあるものを取ろうとするな…迷惑だ」と圭司に忠告する…その男の顔を一瞬圭司が見ると、それは中村の側近だった。
行き場を無くした祐太郎が帰れる場所は一つしかなかった…それは「dele. LIFE」だけ。
しかし祐太郎が「dele. LIFE」に戻ってみると、そこには荒らされた事務所と意識を失ってしまい倒れた圭司がいた。
祐太郎が圭司に声を掛けると目を覚ます…圭司は「自分の死後、お前なら何を消す?恥か、罪か、嘘か…」と聞くと、祐太郎は「俺はそんなこと考えたことない…俺なら逆のことやる…あなたがこの世界に残したいもの、おれにあずけてください。俺がそれを全力で守りますって」と話す。
圭司は自分の父の話をはじめた…父が死んだとき「放置したら誰かに迷惑がかかることがないか」とデジタルデバイスのデータを調べたらしく、その時出てきたのが「父の黒い仕事」である企業からある政治家への贈賄を隠したと思われる証拠だという。
圭司は誇らしい父がそんな悪い人間だったことを信じたくないと考え、即座にそのデータ(証拠)を削除したが、あとで我に返りそのバックアップを取り隠しておいたらしい…そしてそのある政治家というのが中村なんだという。
圭司はそのバックアップを「メディアに流せばいい」と祐太郎に渡すが、祐太郎に「これが報道されれば、ケイも舞さんもみんな嫌な思いをするし、迷惑をかけることになる…俺はケイにそんな辛い思いをしてほしくない「dele. LIFE」を颯爽と出ていってしまった。
そして祐太郎と圭司は中村に報復するため、辰巳の葬式に参加し計画的に中村の悪事を吐かせることにする。
祐太郎は中村が一人になった時を狙い、中村が祐太郎の妹・鈴を死に追いやったことを自白させようとするが、なかなかその事実は認めず自白する様子はない…しかし「死んだ辰巳のことをなじり倒すような言葉」を発した。
実は祐太郎と中村の会話を無線で館内放送とつながるような機器を持っていて、その会話の一部始終を聞いていた喪主である辰巳の息子が、中村に噛み付いた。
そんな祐太郎は中村に「記録は消せても、記憶は消せない」と告げ、お前が殺したのは「真柴鈴だ。一生その頭の中入れとけ、絶対忘れんなよ…この先あんたが生きてる間ずっと消すなよ」と言い放ち、その場を後にする。
最後に辰巳の息子は葬儀場から出ていこうとする祐太郎を呼び止め「あなたにとって父は卑怯者の嘘つきかもしれません…でも私にとって父は…」と言うと、涙を流し深々と頭を下げた…祐太郎はそんな辰巳の息子に「あなたの頭の中にいるお父さんが、本当のお父さんだと思います」と仕方がなくといった感じで言った。
後日、圭司は自分の父と中村の間で隠蔽された「贈収賄の証拠」を流出させたことにより中村は失脚するが、舞が代表を務める坂上法律事務所にも「dele. LIFE」にもそのシワヨセがもちろんあり、顧客が次々と離れていくのだった。
祐太郎はというと「退職届」を圭司の机に置いてもう出勤してくることはないようだ…がその時、突然祐太郎が「dele. LIFE」に入って来て、坂上姉弟はいつもの明るい祐太郎の顔を見て笑顔になった。
圭司は祐太朗が出した「退職届」には、大きく触れない…その時「モグラ」が鳴き、圭司と裕太郎は今日もデジタルデータの削除に向けて「dele. LIFE」の仕事を起動させた。
・・・END
原案
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初め原作となっていたのが小説「dele ディーリー」で、ドラマではこの小説をもとに完全オリジナルストーリーで展開していくようだ。
この小説はベストセラー作家・本多孝好が「デジタル遺品」を題材として描かれた物語となっている。
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本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。